原題:The Green Fish

neo korea 韓国新世代映画祭'99 カンヌ映画祭「ある視点」出品作品

1997年/105min/カラー/配給・シネカノン

1999年5月29日から6月11日まで渋谷シネアミューズにて公開 大阪シネマ・アルゴ梅田ほか、7大都市を中心に順次開催

公開初日 1999/05/29

公開終了日 1999/06/11

配給会社名 0034

解説

本作は小説家の監督デビュー作であることと、他の監督や俳優が製作に参加するという韓国では異色の製作方式が話題となり、脚光を浴びた。小説家出身の監督が描く世界は、文学的な語り口を巧みに生かしながら韓国の「90年代」を切り取っていく。
除隊して間もないチンピラ、マックトンの夢は、昔のように家族が一緒に暮らすことだった。しかし、離ればなれになってしまった家族は各々の生計を立てるのに忙しい毎日。激しい競争社会で権力を獲得し、組織のボスとなったテグォン。彼の下で仕事先を見つけたマックトンは、場末の飲み屋で歌うテグォンの愛人ミエに出会い恋心を抱くのだが…。金になることであれば何でもするテグォンと、就職する場所すら無いマックトン。一見異なる生き方の二人は、いつしか同じ不正と腐敗に汚れていくのだった。
映画のモチーフは、都市化によって変わり果ててしまった家族の形態。ゆがんだ彼らの自画像は韓国社会の両極端を表し、稚拙な生存の論理と蔓延する現代社会の恥部を暴き出す。フィルム・ルノアールの悲壮感漂う世界を、安定した演技をみせるハン・ソッキュをはじめとする韓国を代表する俳優陣が説得力あるものにし、韓国映画ではなかなか現れなかった社会性と娯楽性を併せ持つ作品となった。

ストーリー

スタッフ

監督・脚本:イ・チャンドン 製作:ヨ・キュンドン
撮影:ユ・ヨンギル 編集:キム・ヒヒョン 音楽:イ・ドンジュン

キャスト

ハン・ソクキュ、シム・ヘジン、ムン・ソングン ほか

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