原題:LE DINER DE CONS

99年ヨーロッパ全土で1000万人動員突破!!! 『タイタニック』に次いで史上第2位という記録を打ち立てた 超ド級ブラックユーモア巨編!!!

1999年セザール賞 脚本賞・主演男優賞・助演男優賞受賞 1999年カンヌ映画祭 Festival Trophy賞(特別賞)受賞作品

1999年/フランス映画/80min/カラー/ドルビーサラウンド/配給:アート・キャップ/宣伝:アルバトロス・フイルム 後援:フランス大使館/デザイン:フィッシュデザイン

2000年6月2日よりDVD発売 2000年4月28日よりビデオレンタル開始 1999年12月25日よりお正月第一弾シブヤ・シネマ・ソサエティほかにてロードショー!

公開初日 1999/12/25

配給会社名 0012

解説

公開初日3日前からの徹夜組数百人で劇場周辺はごったがえし、そのあおりをうけて地下鉄ホームは人の山、道路も大渋滞というパニックを、ヨーロッパ各国主要都市に巻き起こしたのが本作『奇人たちの晩餐会』である。
『スターウォーズ』や『タイタニック』ならいざしらず、90分にも満たないこの小品がそこまで人を駆り立てたとは、「事件」ともいうべき特殊な事態のはずだ。
このニュースを聞き付けたスピルバーグはいち早くプリントを取り寄せ、即座にハリウッドでのリメイク権を買い付けた(主演ダスティン・ホフマンで2000年に公開決定)というのだから、その熱狂ぶりはヨーロッパだけに留まらない。
99年セザール賞脚本賞・主演男優賞・助演男優賞受賞、99年カンヌ映画祭では観客動員への多大な貢献に対して Festival Trophy賞(特別賞)が設けられ受賞するといった追い風も手伝って、その人気はますます高まった。遂にはヨーロッパ全土での動員数が1000万人を突破するに至っている。劇場を満たしているのは笑いに継ぐ笑いの渦。脚本家出身の監督だけあって、緻密に構築された休む間も無い台詞の応酬が見事に観客のツボを刺激する。物語は、こいつこそはという奇人(ばか)を紳士連が見つけだし同行して、いかにバカかということを競い笑い者にするという一風変わった晩餐会を巡ってのバカたちの饗宴といったところ。バカにされる奇人(バカ)たちがバカなのか、そんなことに血道を上げるブルジョアがバカなのか。長いコントの形をとった教訓劇ともいえるこの作品で、なんといっても突出しているのが、主役の奇人(バカ)フランソワ・ピニョンというキャラクター。物事が円滑に進むことをことごとく破壊する、その言動は常軌を逸している。演じるのはゴダールの『カルメンという女』や『右側に気をつけろ』でも強烈な印象を残したジャック・ヴィレル。ヨーロッパにおけるおかしなキャラクターの両雄といえば、今やローワン・アトキンソンのMr.ビーンとジャック・ヴィルレのピニョンだと言っていいだろう。また音楽監督には『ディーバ』や『ラ・ブーム』で名高いウラジミール・コスマがあたっているなど、フランス映画界きっての一流スタッフがこの傑作を支えている。実はこの作品、もともと監督フランシス・ヴェベールの作・演出によって舞台劇として上演されていたもので、フランス公演の後、イタリア、イギリスと各国をまわり大成功を収めている。日本でも映画公開に先がけ陣内孝則主演で上演され(Bunkamura シアターコクーン)、評判になったことも記憶に新しい

ストーリー

毎週水曜日、編集者のピエール・ブロシャン(ティエリー・レルミット)と友人たちは“奇人たちを集めた晩餐会”を開いている。ルールは簡単。必ず1人奇人を連れてくること。誰もが認める奇人を連れてきたものがその会の勝者となる。
彼らは、お互いの連れてきた人間のおバカぶりを競い合っては楽しんでいた。今夜のピエールには自信があった。「僕の見つけたヤツこそ、おバカの中の大バカだ!!!」。その名はフランソワ・ピニョン(ジャック・ヴィルレ)。フランソワは税務署に勤める男。趣味はマッチ棒で大きな建造物の模型を作ること。どんな時でも自分の作品の写真を持ち歩いては、とにかく人に語りまくり、話し出したら止まらない。彼はピエールたちの晩餐会の趣旨を知らず、招待されたことだけを喜びピエールの自宅へとやってきた。そこに居たのは、ゴルフで腰を痛め腰痛に悩まされていたピエール1人。彼の奥さん(アレクサンドラ・バンダヌート)はピエールたちが開く“晩餐会”に反対し家を出ていったばかりだった。ピエールはあまりの腰痛に今夜の晩餐をキャンセルし、フランソワの肩を借りベッドへ向かう…がフランソワがつまずき2人とも床にたたきつけられた。ピエールはたまったものではない。あまりの痛さに、ドクターを呼ぼうと促すフランソワに同意し彼に電話させる。すると、かかった先は電話帳でドクターの1行下に並んでいたピエールの愛人イモート。そうとは知らないフランソワはイモート=妹と思い込み彼が腰痛で動けないこと、奥さんが出て行ったことなど事情を全て話してしまう。色情女のイモートが押しかけてきてはと困ったピエールは断りの電話をフランソワに入れさせる。「奥さんが戻ったから来ないで欲しい。…もう切ります。彼を1人にはしておけないから」…うん?彼の天然ボケは天下一品。これはほんの始まりでしかなかった。戻ってきた妻を色情女イモートと間違え追い出してしまったり、奥さんの連絡先を聞き出すため自宅に招き入れてしまったフランソワの同僚の査察官に、部屋の中の美術品を見つけられ税務監査の対象にされてしまったりと、とんだ疫病神になってしまった。そんな中フランソワは自分が招待された晩餐会の本当の意味を知ってしまい…。

スタッフ

監督・脚本:フランシス・ヴェベール
製作総指揮:アラン・ボワレ
撮影:ルチアーノ・トヴォリ
音楽:ウラジミール・コスマ
編集:ジョルジュ・クロツ
美術:ユーグ・ティサンディエ
製作:ゴーモン・インターナショナル

キャスト

ジャック・ヴィルレ
ティエリー・レルミット
フランシス・ユステール
ダニエル・プレヴォスト
カトリーヌ・フロ
エドガー・ジブリィ
クリスチャン・ペラーレ
ペトロニル・モス

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