原題:ROUTE9

『ツイン・ピークス』の衝撃から10年…。 禁断のラストが心臓を直撃する、戦慄の犯罪スリラー!!

☆東京国際ファンタスティック映画祭'99出展作品::http://forum.nifty.com/fanta/tokyo/

1998年アメリカ映画/100分/カラー/シネマスコープ/ドルビーステレオ/配給:アミューズ

2000年1月21日ビデオレンタル&DVD発売決定!

解説

『ツイン・ピークス』のクーパー捜査官=カイル・マクラクランと『レッサー・エヴィル』の気鋭デビッド・マッケイ監督が、『マトリックス』のドン・デイビス他、ハリウッド一流スタッフを引き連れ、衝撃のラストで映画史に挑戦状を叩きつけた問題作。
ルート9沿いのガソリンスタンド、そこでは麻薬取引が行われていた。しかし仲間割れとなり、間もなく銃撃戦に…。
偶然通りかかった保安官補佐のブース(カイル・マクラクラン)とアールが、ルート9の惨劇を目撃し、取引の290万ドルをある丘に隠匿する。
しかし欲望に駆られた人間たちの思惑が交錯し、ことは思わぬ方向へ突き進んでいく…!!

ストーリー

ネバダ州のルート9沿いをパトロールする二人の保安官補佐がいた。
一人はブース・パーカー(カイル・マクラクラン)。ブースは上司ドウェイン(ピーター・コヨーテ)の妻(エイミー・ケイン)と不倫の間柄だ。
彼は夢想家で、いつか特許品を発明し、この田舎町から脱出したがっていた。猜疑心が強い同僚の補佐官アール(アールウェイド・アンドリュー・ウィリアムス)との退屈な日々から抜け出したかったのだ。

ある日、ポツンと建った朽ち果てたガソリンスタンドで麻薬取引の仲間割れが起こり、6人が撃ちあいとなる。
その中のひとり、デニングが最後のひとりに発砲した。しかし、その直前、デニングも喉を撃たれ、地面に倒れ落ちた……。

迷子の犬を探していたブースとアールは、ルート9のガソリンスタンドで惨劇を目撃する。アールが車のトランクに290万ドルを発見、アールは嫌がるブースを説得し、その金を懐に入れることにする。但し、ブースはほとぼりが冷め、金を持ち逃げするまで、決して金を使わないようにとアールに言った。ふたりは金を取りだし、証拠隠滅のため車に火を放った。

しかし、喉を撃たれたデニングが未だ生きていた—。アールは仰天し、窒息死させようと、デニングの顔をジャケットで覆った。
そのとき、ドウェインと救援隊が現れ、アールの計画は失敗に終わる。だが、喉を撃たれたデニングは話すことができない。
アールとブースは緊迫しながら見守っている。遂にデニングが口を開くが、血が溢れだし絶命する。

アールとブースは丘に出掛け、車の陰に金を埋蔵するが、アールがギャンブル資金として4万ドルを持ちだしていた……。

エレン・マーティン(ローマ・マフィア)というDEAの女性捜査員がロサンゼルスから調査のために派遣されてきた。
実は死んだデニングも捜査員で妻子持ちの彼を最後まで救おうとした保安官たちの行為にエレンは感謝の意を表した。
エレンは「事実関係はすぐ明らかになる。デニングは四六時中テープレコーダーを持ち歩いていた」と言った。
事実、そのレコーダーは既に発見され、検屍官にまわされていた。自供しようとするブースをアールが押し止める。
エレン、誰からも相手にされない検屍官ジェシー(ミゲル・サンドヴァル)、ドウェイン、アール、ブースを前に、レコーダーのスイッチが押される。しかし、何も聞こえてこなかった。大量の血を浴びたため、故障したらしい……。

ドウェインはしばしば妻のサリーを虐待していた。しかし、サリーが彼と別れない理由は、この町にはドウェインほどの高給をもらえる白人は他にいなかったからだった。ブースは、もし発明品の特許が取れるか、宝くじが当たったら一緒に高飛びしようと彼女を誘っていたが、彼女は彼ほど真剣ではなかった。サリーはブースとのセックスだけで充分だったのだ。

女性捜査官エレンは調査担当官サリバンから新たなる情報を入手する。燃え落ちた車はディーゼルエンジンで、その場所には別種のガソリンが撒かれていたのだ。ドウェインはサリーがブースに下着をもらったことを知り、彼女を非難した。

ジェシーはアールとブースを前に、分け前として1/3を要求した。アールはジェシーを殺してしまおうと考えが、ブースは彼がテープをコピーしていることを恐れていた。更に悪いことに、アールの持ちだしにより、金は290万ドルよりも少なくなっていた…。

ジェシーはラスベガスに行き、大損する。彼が戻ったとき、エレンから全員を集めてのミーティングが設定されていた。
ジェシーがみんなの前でかけたテープには番号が明記されており、その番号から町のある店でデニングの死後に購入されたものだことが判明した。
そして、ラスベガスの検屍官はデニングの肺からある繊維を検出したという。ジェシーはパニックになる。
そのため、ジェシーはアールとブースに、200万ドル渡さなければエレンに本物のテープを聴かせると言うのだった。

エレンがドウェインに言うには、金の一部に印が付けられているという。印付きの札が下着店で使われていた。
ドウェインが店を調査している間、ブースとアールはジェシーの家の中を調べている。しかし、ジェシーが帰って来たため、彼を縛り上げカリウムを注射すると言って、脅した。カリウム注射は痕跡を残さずに、簡単に人を殺すことができるのだ。
アールはジェシーの首に針を突き立てる。ブースはアールがただ脅かしていると思っていたが、ジェシーがテープの在り処を吐いた瞬間、アールは注射針を突き刺した……。
これですべての証拠が消滅した筈だった。しかし、エレンとサリバンが発見したジェシーの死体の腕には、擦り傷が確認され、更に、アールの愛用するメンソール煙草も発見された。

ブースはサリーに、ある発明で140万ドル儲かったのでふたりで逃げようと言う。彼女は永遠にドウェインから離れられるとは信じられなかった。
しかし、ブースの車を追ってきたドウェインが拳銃を片手に部屋に入り、ブースと銃撃戦を繰り広げる。かろうじてドウェインを倒したブースだが、サリーが流れ弾に当たって絶命してしまう。やりきれない悲しみに包まれるブース。
ブースはアールに言うのだった。「あまりにも多くの命が失われた。もうぼくには金は必要ない。」互いに銃口を突きつけるブースとアール。二人を追跡するエレンの車が迫ってきた。
果たして誰が大金を手に入れることができるのであろうか?意外な結末が待ちうけていた!!

スタッフ

製作総指揮:ダニエル・ガースト、テッド・ローズン・ブラッド、
      ジェフ・アイバース
プロデューサー:ブラッド・クレボイ『アルビノ・アリゲーター』
        マイク・エリオット『ワン・ナイト・スタンド』
監督:デビッド・マッケイ『レッサー・エヴィル』
脚本:ブレンダン・ブロデリック『スペースジャック2091』
音楽:ドン・デイビス
   『マトリックス』『バウンド』『ユニヴァーサル・ソルジャー ザ・リターン』
美術:アンソニー・スタブレイ『アライバル 侵略者』
音響:ドリアン・キース『オースティン・パワーズ』
編集:ブレット・マーネル
撮影:ブライアン・サリバン『未来世紀ブラジル』

キャスト

カイル・マクラクラン『ツイン・ピークス』『ヒドゥン』
ピーター・コヨーテ『スフィア』『パッチアダムス』『E.T.』
エイミー・ロケイン『ブラム・ストーカーズ マミー』
         『インディアナポリスの夏/青春の傷跡』
ウェイド・アンドリュー・ウィリアムス『スタートレック・ボイジャー』
ミゲル・サンドヴァル『今そこにある危機』『ジュラシック・パーク』

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