原題:Random Hearts

愛するものを飛行機事故で亡くした男と女 出会うはずのなかった二人が、 運命によってランダム(偶然)に結びついた時 哀しみと、謎めいた真実に彩られたミステリーの幕が上がる

全米公開1999年10月8日

1999年/アメリカ映画/コロンビア映画作品/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給/ 2時間12分/SDDS・SRD・ドルビーSR/字幕翻訳:戸田奈美子

2007年11月28日よりDVDリリース 2000年5月26日よりDVD発売 2000年5月26日よりビデオレンタル開始 1999年12月18日よりお正月第一弾ロードショー 日比谷みゆき座ほか全国東宝洋画系にて公開

公開初日 1999/12/18

配給会社名 0042

解説

アクション・ヒーローからロマンティック・リードまで、幅広い役柄に近年ますます円熟味を増した演技を見せているハリソン・フォード。その待望の主演最新作は、最愛の妻の不慮の死によって浮かび上がった謎めいた真実を追う男を描く、サスペンス・ラブストーリーである。
ワシントンD.C.警察の内務調査室巡査部長ダッチは、飛行機事故で愛する妻を突然失い、深い悲しみの底に落される。だが事故の後、それまで彼がまったく知らなかった妻の別の一面を示す事実が次々に明らかになる。彼女は機内で隣の座席同士だった男性、チャンドラーの妻を名乗って搭乗していたのだ。さらにふたりの遺品から同じ部屋の鍵が発見される。チャンドラーとは何者なのか?妻との関係は?湧きあがる疑念に突き動かされ調査を始めるダッチ。やがて彼はチャンドラーの未亡人ケイに接触。再選を目指して選挙運動中の下院議員であるケイは、初め、真相究明に消極的な姿勢をみせるが……。
それまで何の接点もなかったふたりの男女、愛し信じていた妻と夫を失った者同士の出会い運命がランダム(偶然)に結びつけたかに見えるこの出会いは、ふたつの魂をどこへ導こうというのか?
アカデミー作品賞、監督賞など7部門受賞に輝いた『愛と哀しみの果て』や、ヒット作『ザ・ファーム/法律事務所』など数々の名作を手がけてきたシドニー・ポラック監督。その監督作・プロデュース作はのべ46度のオスカー・ノミネーションを数えるという、まさにアメリカ映画のもっとも良質のエンターテインメントの一翼を担ってきた彼が、ハリソン・フォード主演で長らく映画化のチャンスを狙っていた念願のプロジェクトが本作である。ロマンティックなラブストーリーやサスベンスフルなストーリー・テリングに職人的な上手さをみせてきたポラックだが、ベストセラー作家ウォーレン・アドラーの原作によって、その真価をあますところなく発揮する最高の機会を得たと言えよう。
フォードにとっては、ポラックのプロデュース作『推定無罪』、監督作『サブリナ』に次いで、これが彼との三度目のコラボレーションとなる。『サブリナ』のロマンティックな役柄ではゴールデン・グローブ賞ノミネーションをフォードにもたらしたポラックが、今度はドラマティックなラブ&サスベンスでどう彼を料理してみせるかも見どころになる。
フォードの相手役を務めるのは『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー主演女優賞にノミネートされた演技派クリスティン・スコット・卜一マス。真実を追い求めるダッチとは反対に下院議員としてのキャリアを優先させようとするケイ・チャンドラー役で、陰影に富んだ漬技を見せる。『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー賞を受賞した衣装デザイナー、アン・ロスが再びスコット・卜ーマスのためにデザインした衣装も話題のひとつだ。共演は『エイリアン3』『輝きの大地』の黒人スター、チャールズ・S・ダットン、『パーフェクト・カップル』『エアフォース・ワン』の名バイ・プレイヤー、ポール・ギルフォイル、『メジャー・リーグ』シリーズの人気者デニス・ヘイズバート、『ジュマンジ』『ザ・エージェント』の実カ派ボニー・ハント、『アメリカの災難』『メリーに首ったけ』のリチャード・ジェンキンズ。また監督のポラック自身も、ケイ・チャンドラーのメディア・コンサルタントのカール・ブローマン役で出演している。
ラスター社長で『すみれは、ブルー』『ホワイト・ファング』などを手がけてきたメアリーケイ・パウエルとともに製作も兼ねたポラックのもと、スタッフには経験豊富な擾れた人材が集まった。
撮影は『リバー・ランズ・スルー・イット』でアカデミー賞を受賞したフィリップ・ルースロ。自然光を巧みに活かした映像作りに定評があるルースロだが、ロケ撮影の多い本作でも美しい情景を捉えてみせる。美術は『バットマンフォーエヴァー』『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』を手がけたバーバラ・リング。編集は『トッツィー』『愛と哀しみの果て』『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』で三度アカデミー賞にノミネートされ、ポラック監督の信頼も厚いウィリアム・ステインカンプ。衣装デザインはポラック監督の兄弟で『リバー・ランズ・スルー・イット』『デビル』のバー二一・ボラック。音楽は『ミラグロ/奇跡の地』でアカデミー作曲賞を受賞し、ポラック作品も『ザ・ファーム/法律事務所』など数本を担当しているデイヴ・グルーシン。脚本は『シンデレラ・リバティ/かぎりなき愛』でゴールデン・グローブ賞脚本賞にノミネートされたダリル・ポニックサンと、『愛と哀しみの果て』でアカデミー賞、イギリス・アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞の脚本賞を受賞したカート・ルーデソク。製作総指揮を務めるのは、アカデミー作品賞を受賞した『普通の人々』や、『トッツィー』『サブリナ』などのポラック作品を手がけてきたロナルド・L・シュワリーと、原作者のウォーレン・アドラー。

ストーリー

ワシントンD.C.警察の内務調査室に勤める巡査部長ダッチ・ヴァン・デン・ブロック(ハリソン・フォード)は、愛妻でファッション・コーディネーターのペイトンが出張旅行中に乗っていた旅客機がチェサピーク湾に墜落したというニュースにショックを受ける。生存者はゼロ。深い悲しみに暮れるダッチだが、それは謎めいた真実への入り口にすぎなかった。
事故後、奇妙な事実が次々に明らかになっていく。ペイトンの勤務先を訪ねたダッチは、彼女の出張が嘘であったことを知る。さらに、乗客名簿から、ペイトンが”ミセス・チャンドラー”を名乗っていたこと、事故機内では”カレン・チャンドラー”なる男性と隣合わせの席だったことが明らかに。そしてふたりの遺品からは同じ部屋のキーが発見された。ダッチは、信じていた妻の思わぬ裏切りにショックを受け、疑惑と怒りにさいなまされ始める。
チャンドラーとは何者か?ベイトンと彼の関係は?ダッチは真実を知る手がかりを得ようと、チャンドラーの未亡人−再選を目指して選挙運動中のニュー・ハンプシャー州選出の下院議員、ケイ・チャンドラー(クリスティン・スコット・トーマス)を訪ねることにする。だが彼女は真相の究明には消極的な態度をとる。スキャンダルを怖れているのか、或いはダッチのまだ知らない事実が隠されているのか?
いくつかのヒントがダッチを、欲望にまみれたワシントンD.C.からマイアミのビーチでのケイとのロマンスヘと導いていく。それは偶然が仲立ちした新たな愛の始まりか、それとも運命が仕組んだ罠の一部か……?

スタッフ

監督:シドニー・ポラック
音楽:デイヴ・グルーシン
衣裳デザイン:バー二一・ボラック
編集:ウイリアム・ステインカンプ,A.C.E.
美術:バーバラ・リング
撮影:フィリップ・ルースロ,A.F.C.
製作総指揮:ロナルド・L・シュワリー/ウォーレン・アドラー
原作:「ランダム・ハーツ」ウォーレン・アドラー(ハヤカワ文庫刊)
脚本:カート・ルーデック
製作:シドニー・ポラック/メアリーケイ・パウエル

キャスト

ダッチ・ヴァン・デン・ブロック:ハリソン・フォード
ケイ・チャンドラー:クリスティン・スコット・卜一マス
アルシー:チャールズ・S・ダットン
ウェンディ・ジャッド:ボニー・ハント
ジョージ・ビューフォート刑事:デニス・ヘイズバート
カール・ブローマン:シドニー・ボラック
トゥルーマン・トレイナー:リチャード・ジェンキンズ
ディック・モントーヤ:ボール・ギルフォイル
ベイトン・ヴァン・デン・ブロック:スザンナ・トンプソン
カレン・チャンドラー:ピーター・コヨーテ
リチャード・ジャッド:ディラン・ベイカー
フィリーズ・ボナパート:リネ・シグベン
モリー・ロール:スーザン・フロイド
マービン:ビル・コッブス
ジェシカ・チャンドラー:ケイト・マラ
シャラ・マムフォード:アリーナ・卜一マス

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