狂ちゃいないぜ!
原題:PUSHING TIN
空中大激突の大惨事を防ぎ航空交通管制局で働く! 何万もの人命の安全を守りストレスと戦う男のサスペンス・ドラマ!!
☆みちのく国際ミステリー映画祭'99出品作品::http://www.lantecweb.com/mystery/index.html
全米公開:1999年4月23日
1999年/カラー/ドルビー/SR・SRD/2時間4分 日本語字幕:松浦美奈/配給:20世紀FOX
2000年6月2日よりビデオレンタル発売 2000年1月22日より公開
公開初日 2000/01/22
配給会社名 0057
解説
ニューヨークの航空交通管制“TRACON”(Teminal Rader Approach Control)センターで働く男たちは、まさに毎日がストレスの連続。一日にケネディ、ラ・ガーディア、ニューアーク飛行場の上空の制限空域を出入りする7000機をレーダー・スコープで監視し、超過密の離着陸誘導をはじめ、飛行の安全を守る彼らの任務は、何万もの生命を預かっており、責任は重大なものだった。一瞬のミスを犯ぜぱ空中大衝突の大惨事を引き起こし、その被害は想像を絶するもので、彼ら自身、社会から抹殺され再起不能となる。そんな安全離着陸に全神経を預けるTRACONたちの、緊張とストレスが巻き起こすスリルとサスペシスのドラマがやってきました!
管制官の仕事ではベストの中のベストと自負しているニックだったが、地方から就任してきたラッセルに強烈なライバル意識を持つことになる。しかも二人のライバル意識は仕事だけでばなかった。ニックがラッセルのセクシーな妻メリーと、ラッセルがニックの妻コニーとあやしい関係になったことから、ストレスはクレイジーに脱線し、サスペンスをはらんだ二人の対決へと発展することに。多くの現代人が抱える人聞関係や、夫婦間の摩擦やストレスを、ユーモアも添えて鋭く描いたのは、マイク・ニューウェル監督。彼の代表作には、男女の結婚に至るまでのすれ違いドラマを、スマートなコメディにしてアカデミー作品賞候補になった『フォー・ウェディング』があります。
また、日本でもベストテンに選ばれ、アカデミー脚本賞候補にもなった『フェイク』では、ギャングの世界へおとり撞査に乗り込んだFBlの若い捜査官をめぐっての深い人間ドラマを展闘しています。監督は乗りに乗っており、ここにまた痛快な秀作を加えました。
たくましさの中にも神経過敏なニックを演じるのは『コン・エアー』でアクションにも新境地を開いたジョン・キューザック。TRACONの男を映画で本楮的に描くのは今回が初めてですが、彼は新しい役柄にさらなる魅カをあふれさせています。対照的なキャラクターで、物事に超然と対処するラッセルを演じるのは『アルマゲドン』でNASAの総指揮官を演じたビリー・ボブ・ソーントン。彼は『シンプル・ブラン』でアカデミー賞助演男優賞候補になった性格派の名優ですが、同じとき『エリザベス』でアカデミー主演女優賞候補だったケイト・ブランシェットがコニーを演じ、この二人の共演も話題を呼んでいます。コスチュームものが多かったケイトの、現代劇での新しい魅カも注目されています。
セクシーなメリーを演じるのはTVムービーでのエミー賞受賞者で、映画は『サイボーグ2』などに出演している新進女優、アンジェリーナ・ジョリー。彼女はジョン・ポイトの娘で、将来を大いに期待されています。
製作のアート・リンソンは『アンタッチャブル』『ヒート』などの大ヒット作で知られるプロデューサーですが、ニューヨーク・タイムスのサンデー・マガジンに掲載された、作家ダーシー・フレイが書いたTRACONの世界に興奮し、「映画に最適だ」とオプション権を手に入れ、TVのヒット・シリーズ“Taxi”などで知られるグレンとレス・チャールスにシナリオを依頼しました。『ザ・コミットメント』のゲイル・タッターサールが撮影、『ドライビング・ミス・デイジー』でアカデミー賞候補になり、『プラトーン』などを手掛けたブルーノ・ルベオがプロダクション・デザインを担当。ニューウェル監督とは『フォー・ウエディング』『フェイク』でも組み、『秘密と嘘』などを手掛けたジョン・グレゴリーが編集、『フル・モンティ』でアカデミー音楽賞受賞のアン・ダッドレーがまたもや快調なスコアを送り出し、ミュージック・パブで歌われる楽曲も楽しさいっぱいです。撮影はトロントで行われ、20年の航空交通管制官のキャリアを持つトーマス・F・ザッチェオが技術コンサルタントとして脚本段階から加わり、専門性にも完壁を期しています。
ストーリー
ニューヨーク航空交通管制盲(TRACON)たちは、100万機を安全に着陸させても一度事故を起こせばそのことを一生責められる。ロングアイランドにある端末レーダー着陸誘導システムのセンターで、一目にケネディ、ラ・ガーディア、ニューアーク飛行場の上空の制限空域を出入りする7000機の飛行機の安全を管理している男たちは一日中の神経の緊張から、ストレスに悩まされる看が多かった。
ニック(ジョン・キューザック)は中でも一番忙しいニューアーク・レーダー・スコープを担当していたが責任感が強く、自分こそベストの中のベストだと信じていた。家には美しい妻コニー(ケイト・ブランシェット)がおり、二人の子供にも恵まれて幸せな家庭を築いていた。レーダースコープの光の点が飛行機の飛行位置を示し、それをチェックしながら着陸を誘導していくのだが、あわや正面衝突かと思わせられるような危機がある。ニューヨークの空域は超過密地帯だった。彼等は仲聞意識から、職場では友情も厚かった。そんな折、新入りラッセル(ビリー・ポブ・ソーントン)がチームに加わることになった。最高の腕を持つというラッセルの噂に、ニックは彼をライバル視し、強い反感を持つ。アルバカーキ、デンバーなどを経てニューヨークに来たラッセルは、先住民とのハーフだという強烈な個性と独特の生活スタイルを持っており、747便の離睦が巻き起こす乱気流の中に立ったことでも話題で、「クレイジー」と呼ばれるのが誇りでもあった。仕事が終り、みんなで飲みに行った酒場で、ニックはマッチに火をつけて誰が最後までマッチを捨てないかを賭ける。不敵なラッセルに圧倒され、ニックはますます彼の存在が気になってくる。
仲聞うちのパーティに、ラッセルの妻メリー(アンジェリーナ・ジョリー)がやってきた。メリーは若くてグラマーな飛びっきりの美女で、どこか陰のあるラッセルとはあまりにもミスマッチで誰もが驚き、独身の男たちは彼女に圧倒された。コニーはメリーとすぐ打ち解けたが、よそよそしく、どこか崩れたメリーの不安な表情に、彼等の夫婦生活の危機を直感した。
ある日、スーパーでニックはメリーに出会う。彼女は人前もはばからず泣いており、ニックが事情を聞くと、ラッセルがバイクで出かけたきり帰ってこないという。知らない土地で友違もできず孤独なメリーは、ソーシャルワーカーの仕事をしたいがチャンスがなく、植物を育てるのが趣味だという。植物が枯れてしまって泣いていたのだというメリーを、ニックは誘い、一緒に食事をし、誘をするうちに意気投合して、ペッドを共にしてしまう。ミュージヅク・パプ“エンゾの店”は、仲間たちのよく行く店で、客も楽しく歌った。コニーとニックは、店でラッセルとメリーと一緒にになるが、求められるままラッセルが歌い、あまりのううまさに彼の知られざる一面がまたしても話題となった。誰も彼が歌えるとは思っていなかったのだ。それ以采、コニーはフランス語を勉強しているというラッセルに関心を寄せるようになり、自分もフランス語の勉強を始める。「コニーとラッセルの仲があやしい」という噂が仲聞の間で囁かれるうになる。
仕事のストレスとコニーの浮気の噂に、ニックは精神の安定を失いそうになり、ラッセルがメリーの仕返しにコニーを誘惑しているのだと思い悩む。3年聞患っていたコニーの実父が亡くなり、葬儀にニックも参列するが、婦りの飛行機の中で心の内をさぐりあううちに二人は、お互いの浮気を白状してしまう。
飛行機が「乱気流に入ります」とアナウンスされたそのとき、機体は大揺れに揺れ、乱気流に突入する。ニックはコントロールをしている管制官が、ラッセルだと直感する。機長に掛け合うが相手にされず、恐怖の飛行の末、飛行機は無事に着陸した。ニックのラッセルヘの敵意と憎しみは、さらに積もってくる。その翌日、飛行機に爆弾が仕掛けられたという情報が入り、管理タワーはパニックになる。26分以内にすでに空港内にある便は、大至急着陸か迂回させ、出発便と今後の到着便はすべてストップさせなければならない。しかも空港は雪で、パイロットたちの視界はさえぎられている。空港内の全便を誘導するのには二名必要だった。責任重大な上に一触即発の可能性のある危険な仕事を、誰も引き受けようとしなかった。
「俺がやる」と名乗り出たのはラッセルだった。「俺も」と挑戦するニック。妻たちのことでわだかまりを持つ二人は、果たしてこの危機を乗り切れるか? そして彼らの妻たちとの愛のゆくえは?
スタッフ
監督: マイク・ニューウェル
製作: アート・リンソン
脚本: グレン・チャールズ&レス・チャールズ
原作: ダーシー・フレイ
製作総指揮: アラン・グリースパン、マイケル・フリン
撮影: ゲイル・タッターサール
プタロクション・デザイナー: ブルーノ・ルベオ
編集: ジョン・グレゴリー
衣裳デザイナー: マリー・シルビー・デボー
音楽: アン・ダッドレー
キャスト
ニック・ファルゾーン: ジョン・キューザック
ラッセル・ベル: ビリー・ボブ・ソーントン
ニコー・ファルゾーン: ケイト・ブランシェット
メリー・ベル: アンジェリーナ・ジョリー
バリー・プロトキン: ジェイク・ウェバー
エド・クレーブス: カート・フラー
ティナ・リアリー: ビッキー・ルイス
ロン・ヒューイット: マット・ロス
レオ・モートン: ジェリー・グレイソン
パット・フィニー: マイケル・ウィリス
ポール: フィリップ・アキン
ビート: マイク・オマリー
トム: ニール・クローン
1999 TWENTIETH CENTURY FOX
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