原題:PLANET OF THE APES

ショッキングSFの傑作『猿の惑星』。 公開から30周年を記念してニュープリント、デジタルリマスター、 新訳版で待望のリバイバル・ロードショー決定!

1968年アメリカ映画/カラー/シネマスコープサイズ/1時間52分 ギャガ・コミュニケーションズ配給

2010年10月08日よりDVDリリース 2010年07月23日よりDVDリリース 2007年10月24日よりDVDリリース 1999年4月3日より、シネ・ヴィヴァン六本木にてリバイバルロードショー

公開初日 1999/04/03

配給会社名 0025

解説

今、ハリウッドであのジェームズ・キャメロン監督によるリメイクの<噂>がたつ、ショッキング性とイベント性。ハリウッドが現在求める超大作映画の方向を決定づけ、その後のSF映画の隆盛を予告した映画『猿の惑星』。『T2』『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督によるリメイクが進行中との噂もあるなか、公開30周年を記念してデジタルリマスタリングされたニュープリント、新訳版で待望のリバイバル公開が実現することとなりました。
1968年、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』と同じ年に公開された本作は全世界で『2001年』を超える大ヒット、全5作からなる壮大な未来史を形成するシリーズが作られ、後にテレビ・シリーズにもなるなど、60年代末から70年代前半におけるカルチャー・シーンを席巻しました。また、初めて特殊メイクが大々的にクローズアップされた映画としても特筆されます。人聞よりも猿のキャラクターの方が圧倒的に多いという異色の映画を手がけたのはジョン・チェンバース。この功績によりアカデミー協会は特別賞を贈呈、その後のメイクアップ技術の飛躍的な進歩を促すことになり、アカデミー賞メイクアップ賞が設定されるきっかけとなりました。
当時問題となっていた、人種差別、世代間の価値観の相違などをエンターテインメントの力を借りて描くなど、テーマ、技術ともに本当の意味で映画史のエポックメーキングとなる作品です。

ストーリー

ケープ・ケネディから打ち上げられたスペース・シャトルが、1年6ヶ月後にオリオン座のある惑星に不時着した。その時、宇宙時計は地球時間で2000年の時が経ったことを示していた。地球と同じ空気があることを確認した隊長のテイラー(チャールトン・ヘストン)は物理学者ドッジ(ジェフ・バートン)、地質学者ラントン(ロバート・ガナー)とともに惑星に上陸する。そこは荒涼とした奇怪な岩の砂漠が果てしなく続いていた。数日間の放浪の後、池をみつけた3人は水浴を楽しむ。その時、テイラーたちは裸の人間たちに服を盗まれる。この星の人間は言葉を話せず、原始人のような暮らしをしている事を知り、3人はこの星の支配者になれるかもしれないと話す。
しかし突然、数十頭の馬に乗った狼たちが現れた。鎧を着て、銃で武装し、人間たちを威嚇する猿。猿は多数の人間を射殺し、さらに逃げまどう人間たちの群れを捕獲していく。ドッジは殺され、ランドンは馬に踏みにじられ捕獲されてしまう。最後まで必死で逃げていたテイラーも喉を撃たれて捕らえられる。
何と、この惑星では、猿が高い知能と文明を持つ高等動物で、人間は話すこともできない下等動物とされていたのだ。言葉を話し、街を作り、宗教を崇め、人間たちを家畜として飼育している猿達の社会は階級社会であり、最高権力者のオランウータン、思想家や科学者のチンパンジー、兵士はゴリラとなっていた。
気がついたテイラーは、一緒に捕まった人間の女(後にテイラーからノバという名をもらう/リンダ・ハリソン)と共に檻に入れられて、傷の手当を受けていた。チンパンジーで動物心理学者のジーラ博士(キム・ハンター)はテイラーにほかの人間にはない知性を感じ、彼を「ブライト・アイズ」(輝く瞳)と呼ぶ。また、彼女の婚約者で考古学者のコーネリアス博士(ロディ・マクトウォール)は猿の進化の研究をしており、猿は人間から進化したという仮説を持っていた。テイラーはジーラの手から紙切れを奪い、自分にはテイラーという名前があり、地球という惑星から宇宙船で来たと伝える。ジーラとヨーネリアスは半信半疑ながら、テイラーとコミュニケーションを取り始める。
テイラーの出現を秘かに怖れるオランウータンで科学庁長官のゼイウス(モーリス・エバンス)は、彼の去勢手術を命じる。それを聞いて檻から抜けて博物館へ逃げ込んだテイラーは、剥製となったドッジの姿を発見する。テイラーはゴリラの警官たちに再び捕まるが、その時テイラーは、大声で猿達を罵る。
「下等な人間が言葉を話した!」猿たちは大きな衝撃を受ける。テイラーは学術協会が開く査問会に出席させられ、ジーラとコーネリアスは弁護人となる。テイラーは、故郷の星では人間が高等動物で、猿は下等動物だと説明するが、猿たちに一笑に付される。テイラーは叫ぷ「もうひとり言葉を話す人間がいる。ランドンを探してくれ」。テイラーの証人として連れて来られたランドン。しかし既にゼイウスによりロボトミー手術をされてしまっていたランドンは、人間としての精神と知性を失っている。
テイラーは有罪となり、ゼイウスから去勢手術とロボトミー手術を命じられる。その翌日テイラーは、彼を弁護したことで有罪になったジーラたちの手引きでノバとともに檻から脱出、猿達が禁断の地と呼ぶ、生き物がまったく生存しない荒涼とした荒れ果てた大地に足を踏み入れた。そこヘゼイウスたち追っ手が来る、テイラーは銃を奪い、ゼイウスを人質に取り、猿の有史以前の化石が発掘された洞窟の中へ入る。その発掘された化石の中には、人間の形をした声が出る人形があった。
それは人間がかつては高度な文明を持っていたことを物語っていた。ゼイウスはそのことを知りつつ、隠していたのだ。テイラーはノバを連れて禁断の地のさらに奥へと向かう。コーネリアスは言う「テイラーは何を見つけるのでしょうか?」。そしてテイラーを、あまりにも残酷で衝撃的な事実が待っていた…。

スタッフ

製作: アーサー・P・ジェイコブス
監督: フランクリン・J・シャフナー
撮影: レオン・シャムロイ
脚本: ロッド・サーリング、マイケル・ウィルソン
原作: ピエール・ブール
音楽: ジェリー・ゴールドスミス

キャスト

テイラー: チャールトン・ヘストン
ゼイウス: モーリス・エバンス
シーラ: キム・ハンター
コーネリアス: ロディ・マクドウォール
査問会議長: ジェームズ・ホイットモア
ホノリウス: ジェームズ・デイリー
ランドン: ロバート・ガナー
ドッジ: ジェフ・バートン
ノバ: リンダ・ハリソン

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