原題:PERDITA DURANGO

ファックでビッチなイカれた女

ゆうばり国際冒険ファンタスティック映画祭'99に出品::http://forum.nifty.com/fanta/yubari/

1997年/スペイン=メキシコ合作/アンドレス・ビセンテ・ゴメス プロダクション/ シネマ・スコープ/ドルビーSRD/126min/カラー/翻訳:石田泰子 配給:日本ヘラルド映画

2000年7月28日よりビデオレンタル開始 1999年12月11日より渋谷シネ・アミューズにてロードショー!

公開初日 1999/12/11

配給会社名 0058

解説

なによりもSEXが好きで、誰よりも殺人を楽しむ女、ペルディータ・ドゥランゴ。彼女の後に残るのは、カラフルなバイオレンスが生む血しぶきと、ホットなSEXのにおい……
くらくら目眩がするほど強烈で刺激的なTEX−MEXの熱い血が騒ぐペルディータ・ドゥランゴのとびっきりパッショネイトな裏切りと死に彩られたLOVEが、このパルプ・ノワールの傑作『ペルディータ』から放たれる!!
デビッド・リンチ『ワイルド・アット・ハート』でイザベラ・ロッセリーニが演じていた女を覚えているだろうか?ニコラス・ケイジを破滅の渕へと追いやった黒の天使、ウィレム・デフォーの情婦の名前が〈ペルディータ・ドゥランゴ〉だった。このワイルドな脇役キャラが気に入った原作者のバリー・ギフォードは、『ワイルド・アット・ハート』の続編ともいうべき中編集『セイラーズ・ホリデイ』(文藝春秋刊)に、ペルディータをフィーチャーして『気温59゜、雨、ペルディタ・ドゥランゴの物語』という一編を書き下ろした。
メキシコとアメリカの国境の地でTEX−MEXの血が流れるペルディータが出会った宿命の男、ロメオ・ドロローサ。“サンテリア教”のヴゥードゥー儀式と銀行強盗で小金を稼ぐ、セクシーでマッチョな悪党だ。二人は儀式の生け贄に誘拐した白人“グリンゴ”カップルを道連れに、マフィアのボス、サントスの命令で、メコシコ国境からラスベガスまで、トラック一杯の胎児を密送する仕事を請け負った。後を追うのはダラスの麻薬捜査官。そして後戻りできない二人を待ち受けるのは——。
灼熱のアウトロー・ヒロイン、ペルディータには『ドゥ・ザ・ライト・シング』『フィアレス』『忘れられない人』の小柄で独特な甲高い声が忘れられないロージー・ペレス。情熱のラテン野朗、ロメオには『ハモン ハモン』『ライブ・フレッシュ』のハビエル・バルデム。アントニオ・バンデラスの次に来るのは彼しかいないと言われる超注目株。
監督はスペイン映画界の“恐るべき子供”アレックス・デ・ラ・イグレシア。美しきは悪、フリークスこそ正義と大見栄切った『ハイル・ミュタンテ!電撃XX作戦』、善は無力、悪徳こそが世界を救うと大ボラ吹いた『ビースト 獣の日』で、一躍スペイン映画界の寵児となったイグレシア監督が、『エイリアン4』の演出依頼を断ってまで取り組んだ『ペルディータ』。リンチ/ロッセリーニのペルディータよりももっと危険でもっとファニーなペルディータ。より増幅されたオフ・ビートなブラック・ユーモアは、アブなくてパワフルで、まさにイグレシア・タッチである。
他の出演には二人に誘拐されるアメリカ人の若いカップル、ドゥエインとエステルに、『サンタリア 魔界怨霊』のハーレイ・クロスと『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のエーメ・グラハム。
また『ワイルド・アット・ハート』ではJ・E・フリーマンが演じていたマフィアのボス=マルセロ・サントスに、ハリウッドの悪役カリスマ、ドン・ストラウドが。ダラスの麻薬捜査官には『トゥルー・ロマンス』のジェームズ・ガンドルフィーニが脇を固める。
そしてリズム&ブルースの生ける伝説、スクリーミン・J・ホーキンスがサンテリア教の妖しいウィッチ・ドクター役で。メキシコに魅入られたカルト映画監督、アレックス・コックスが麻薬捜査官の無能な部下役で。イグエシアス組の常連で、最近は監督にも進出しているサンチャゴ・セグラが死体泥棒役で出演。奇妙な味わいで映画をさらうのも見逃せない。
製作は『ベルエポック』でアカデミー賞外国語映画賞受賞の重鎮、アンドレス・ビセンテ・ゴメス。脚本はイグレシアと、彼の盟友で『ハイル・ミュタンテ!』のホルヘ・ゲリカエチャバリアと『あなたに逢いたくて』のダビ・トルエバ、そして原作者であり『ホテル・ルーム』『ロスト・ハイウェイ』のバリー・ギフォードの共同脚本。撮影のフラビオ・メテネス・ラビアノ、美術のホセ・ルイス・アリサバラガとビアフラは皆、イグレシア組の常連スタッフ。エネルギッシュな原色とヘヴィなダークが入り交じったイグレシア・タッチを作り出している。音楽は『サンタ・サングレ/聖なる血』のサイモン・ボスウェルが担当。ペレス・プラド楽団のマンボから、アーブ・アルパーノとティファナ・ブラスまで新旧のラテンが炸裂。スクリーミン・J・ホーキンスも映画の為に一曲書き下ろし、歌っている。
‘96年13週にわたってメキシコ、アリゾナ砂漠、ラスベガス、そしてスペインで撮影。トラッシーなコミック・ストリップの快感が一気に突っ走る『ペルディータ』。
人生で最大の楽しみはセックスと殺人さ!

ストーリー

メキシコとアメリカの国境地帯。家族の遺灰を墓地の風に散らしたペルディータ(ロージー・ペレス)は、アメリカへと向かう検問所で、悪魔的な魅力に満ちたロメオ(ハビエル・バルデム)と運命的に出合ってしまう。マッチョでセクシーな悪党のロメオは、いましも相棒のショーティー(サンチャゴ・セグラ)と共に銀行をたたき、マヌケな相棒にトンずらかまして高飛びする所である。
意気投合して、まんまと国境を越えた二人は、獣のようなセックスにおぼれた。
寝物語にロメオはペルディータを“サンテリア教”のヴゥードゥー儀式の手伝いに誘い込む。それは、師アドルフォ(スクリーミン・ジェイ・ホーキンス)のもと、墓場から盗み出した死体を生けにえに、狂気のテンションのなか聴衆から金を集める血塗られた秘儀ショーなのだ。
テキサス州スーシー。ロメオはいとこのレジー(カルロス・バルデム)からマフィアのビッグ・ボス、サントス(ドン・ストラウド)を紹介され、化粧品に使う胎児の死体を積んだ冷凍トラックを、ラスベガスの秘密工場まで陸送する仕事を依頼される。古い札束で1万ドルのおいしいヤマだった。出発は明日の夜。その前に、もう1回秘儀ショーをやるべく、ペルディータとロメオは遊び半分で、金髪で白人のコギャル、エステル(エーメ・グラハム)と、そのおバカなボーイ・フレンド、ドゥエイン(ハーレイ・クロス)を誘拐した。そんな二人の後を、密かに追う男がいた。D.E.A.(麻薬捜査局)のデュマス(ジェームズ・ガンドルフィーニ)だ。
ロメオの隠れ家である牧場に戻った二人は、若いカップルに教え諭す。人生で最大の楽しみはセックスと殺人さ!そうウソぶいてエステルの処女をいただくロメオに、ペルディタの欲情は再び燃え上がるのだった。
エステルを生けにえに秘儀ショーが始まろうとしたその時、牧場が火に包まれる。
裏切られた相棒ショーティが襲って来たのだ。二人は若いカップルを連れて、命からがら逃げ出し、冷凍トラックの到着を待った。運転を引きつごうとしたその時、今度はD.E.A.のデュマスと保安官たちの襲撃を受ける。血みどろの殺戮の中、トラックに乗ったロメオとドゥエイン、4WD車に分乗したペルディータとエステルは何とか逃げおうすのだった。この一件はさっそく、手下をうしなったサントスの耳にも届けられた。
道すがらペルディータはエステルに、自分は半分テキサス人で半分メキシコ人の血をひき、身内が殺し合いをするようなつらい地獄の子供時代だったことを語る。
ロメオもまたドゥエインに、南の島の呪術士である祖母の事や、幼い頃野外上映で観た映画『ヴェラクルス』こそ男の生き方であると説いた。途中、サントスの手下の経営するクラブに立ち寄ったロメオは、ブツを届けた後、サントスが自分を殺す計画をしているという情報を入手する。
意を決したロメオは、ベイルート時代の戦友ダグ(ミゲル・ガルヴァン)の家に、心配するペルディータと若い二人を残し、ダグと二人、サントスの手下が待ち伏せるラスベガスの秘密工場に乗り込んでゆく。一方、満身創痍のD.E.A.のデュマスも、無能の部下ドイル(アレックス・コックス)の協力で秘密工場の場所をつきとめ、ロメオを待ち伏せする。
いやな胸さわぎを覚えたペルディータは、初めて心も体も結ばれて本当の生の喜びを知った若いカップルに、何か祈りをたくすようなおももちで、二人を解放してやる。そして女一人、ショットガンを握りしめロメオを助け出すべく秘密工場へと向かう———。
果たしてロメオとペルディータに、明日はあるのか———。

スタッフ

監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
製作:アンドレス・ビセンテ・ゴメス
製作総指揮:フェルナンド・ポパイラ、ミゲル・ネコチュア
パブロ・バルバチャン、マックス・ローゼンベルグ
ライン・プロデューサー:ホセ・ルイス・エスコラル
アソシエート・プロデューサー:マルコ・ゴメス
脚本:バリー・ギフォード、ホルヘ・ゲリカエチャバリア
ダビ・トルエバ、アレックス・デ・ラ・イグレシア
原作:バリー・ギフォード『気温59゜、雨、ペルディタ・ドゥランゴの物語』
(文藝春秋刊)
撮影監督:フラビオ・メテネス・ラビアノ,A.C.E.
編集:テレサ・フォント
美術:ホセ・ルイス・アリサバラガ“アリ”(匹アルトゥロ・ガルシラ“ピアフラ”
キャスティング:ジョン・ディクソン&ニコル・アルプスト
メイクアップ:ホセ・ケトグラス、メルセデス・ギロト
衣装デザイナー:マリア・エステラ・フェルナンデス、グレン・ラルストン

キャスト

ペルディータ・ドゥランゴ:ロージー・ペレス
ロメオ・ドロローサ:ハビエル・バルデム
ドゥエイン:ハーレイ・クロス
エステル:エーメ・グラハヌ
ウッディ・デュマス:ジェームズ・ガンドルフィーニ
アドルフォ:スクリーミン・ジェイ・ホーキンズ
カタリーナ:ダミアン・ピッチャー
レジー:カルロス・バルデム
ショーティ・デイー:サンチャゴ・セクラ
フォード:ハリー・ポルテト
フィリップス:カルロス・アウラ
サントス:ドン・ストラウド
ドイル:アレックス・コックス

©SOGETEL,S.A.,LOLAFILMS,S.A.,y MIRADOR,S.A.,deC

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