原題:never been kissed

それは、幸せへ続く愛の証し。 あの日から待ちつづけていた、ときめきの瞬間。

1999年度作品/カラー作品/ドルビーSR/SRT,DTS,SDDS/1時間47分/字幕スーパー翻訳:松浦美奈/20世紀フォックス映画

2010年06月25日よりDVDリリース 2007年11月21日よりDVDリリース 1999年6月12日よりみゆき座ほか東宝洋画系にて公開

公開初日 1999/06/12

配給会社名 0057

解説

ジョジーは名門紙シカゴ・サン・タイムズ社のコピー・エディター。骨の髄まで真面目人間で、仕事の腕前は申し分ないけれど、私生活ではヘマばかり。高校時代はダサい格好のせいでいじめられ、“ジョジー・グロッシー(おぞましいジョジー)”というあだ名を献上されてきた。25歳になる今まで、男性と真剣につき合ったことも、本気でキスされたこともない…。そんなジョジーに念願の記者の仕事が回ってきた。ところがこれが、地元の高校に生徒として潜入し、今どきのティーンの実態をレポートするという悪夢のような取材。ジョジーは8歳も年齢をサバ読んでゾッとするような10代なもう一度やり直しながら、高校生活のいたるところで待ち受けている地雷のような問題を切り抜け、新たな恋の可能性も探そうとする。彼女は、新聞記者として、一人の女性として、自分自身の素敵なストーリーを見つけることができるのだろうか? そして、25年目にして本当のキスを体験できるのだろうか?…
最近『ウェディング・シンガー』『エバー・アフター』とヒット作が続いて波に乗るドリュー・バリモアが、超真面目だけれど少々ドジで、童顔だけれど知性に溢れる25歳を演じたロマンティック・コメディ『25年目のキス』。初めてエグゼクティブ・プロデューサーも手がけ、その個性と才能を100%活かしきったキュ一トな作品です。バリモアがこの企画に惹かれたのは「だれもが経験したことのある不器用で未熟な高校時代の様々なシーンを描く」映画だったから。主人公ジョジーは大人になってから高校生活をやり直すハメになる。ティーンエィジャーのふりをしてはいるが、中身はあくまでも大人。映画はジョジーを架け橋にして、普通なら全く共通点のないティーンの世界と大人の世界をつないでみせています。高校生活の嫌なこと、楽しいことをヴィヴイッドに切り取りながら、単なるハイスクール・ムービーにすることなく、その中で成長していくジョジーを温かく見つめています。そして、彼女が直面する悲惨だけれどコミカルなシチュエーションの数々。ジョジーをはじめ、ダサい子もイケてる子もみんな笑いの種を提供し、最後には爽やかな気分を残してくれます。だれもが一度は経験するあの時代。そして、告白できない恋心…。現在進行形の人も元ティーンエイジャーも、きっとジョジーの気持ちに共感できるはず。大いに笑って、だんだんロマンティックな気分になって、ラストではジョジーと一緒に25年目のキスを得ち焦がれている_。ユーモアの中から溢れ出す輝くような生気! これは、愛を求める人たち全てに贈るコンテンポラリーなラブ・ストーリーなのです。
ドリュー・バリモアを取り巻くキャストのアンサンブルも、映画に生き生きとしたリズムを与えています。17歳の生徒ジョジーへの愛情にとまどう英文学の教師サム・コールソンには、タビアーニ兄弟の『フィオリーレ 花月の伝説』や『3人のエンジェル』に出演したミシェル・バルダン。ジョジーとは正反対で高校の人気者

ストーリー

ライトが当たった野球場のピッチャーズ・マウンドに、ピンクのワンピース姿で立っているジョジー(ドリュー・バリモア)。こんなことになるなんて、彼女はほんの2ヶ月前まで想像もしていなかった。
2ヶ月前。シカゴ・サン・タイムズ社。25歳になるジョジーはバカがつくほど真面目なコピー・エディター。いつも上司のガス(ジョン・C・ライリー)にいいネタを提供しているが、記者ならぬ身の悲しさで、記事を書かせてはもらえない。家へ帰れば話し相手は水槽のカメだけ。同僚アニータ(モリー・シャノン)からダブルデートに誘われても断るような堅物で、まだ本当のキスを経験したこともない。そんなある日、社主のリグフォート(ゲーリー・マーシャル)の肝いりで高校への潜入ルポが企画され、一番若いジョジーに白羽の矢が立つ。
初めての記者の仕事に有頂天になったものの、ふと高校時代の自分を思い出して暗澹たる気分になるジョジー。歯にブリッジをしたさえない女の子ジョジーは、哀れないじめられっ子だったのだ。ジョジーは、高校を卒業して働いている弟ロブ(デイビッド・アークェット)に事情を説明し、彼のオンボロ車を借りることにした。彼女は野球のうまいロブが奨学金で大学に進学することを望んでいるが、ロブにとっては真面目すぎる姉のことの方が心配だ。いよいよ初日。精いっぱい高校生を装ったヘンテコな格好で登校したジョジーは、金属探知器の存在にびっくり。遅刻して教師に嫌昧を言われる最悪のスタートだ。2時間目はエ一ル大学出身のサム・コールソン(ミシェル・バルタン)が教える英文学クラス。コ一ルソンは、シェイクスピアについての難問に答えたジョジーに興味を惹かれる。ジョジーはクラスの人気女性グループやハンサムなガイ(ジェレミー・ジョーダン)に近づこうとするが、無視されるばかり。優しく接してくれるのはアルディス(リーリー・ソビエスキー)だけだ。密かにガイに憧れているアルディスと一緒に、彼らの溜まり場ザ・コートヘ行くが相手にもされない。翌日、競合紙でザ・コートの記事を見たガスは、セックス絡みのネタを探せと傲を飛ばした挙げ旬、ジョジーの胸にブローチ型の隠しカメラをつけて送り出す。

人気グループとのおしゃべりより、コールソン先生との知的な会話の方が楽しいジョジー。話題のレゲエ・クラブに出かけたものの、ケーキと間違えてドラッグを食べて飛びまくる始末。翌朝、あわてて学校へ走ったジョジーの額には“負け犬”のスタンプが押されていた。みんなから醐笑されたジョジーは、昔の悪夢を思い出していた。憧れの男の子ビリーから誘われたプロム・パーティの日。着飾ったジョジーの前にビリーが他の女の子を乗せたリムジンで現れ、二人で卵を投げつけたのだ。昔も今も何も変わってはいない。ショックでトイレに駆け込むジョジー。そんな彼女アッという間に人気者になったロブが、ジョジーが金持ちだというガセネタを流したおかげで、いつの間にか彼女は人気者になっていた。やがてプロムの日。ガイから誘われたジョジーはプロム・クイーンに選ばれた。ジョジーをダンスに誘うコールソン。二人の成り行きをモニターで追跡していた新聞社の面々も、素敵なラブ・ストーリーにうっとり見入っていた。しかし、ジョジーはコールソンに事実を告白しようと、胸のカメラを外す。そのとき、ガイと踊っているアルディスに、ドッグフードを投げつけようとしているヤツらの姿が目に入る。間一髪、アルディスを嘲笑から救ったジョジーは、思わずみんなの前で話し始めた。潜入ルポのこと。ロブが弟だということ。そして、高校での人気がこの後、待っている大きな世界では何の意昧もないことを。
しかし、コ一ルソンは自分が騙されたことに傷ついていた。17歳の女性に惹かれる気持ちと戦ってきた自分が哀れだった。そして、ジョジーを置き去りにして去っていく。翌朝の競合紙ではジョジーの潜入ルポのことがすっぱ抜かれていた。ガスに怒鳴られたジョジーは一大決心して、据烈な勢いで記事を書き始める。タイトルは“一度もキスされたことのない私”。「25歳にして戻った高校は昔と同じだった。やはり自分は“負け犬”だと気づいたが、それはどうでもいいこと。高校時代の私なのだから…」。ヴィヴィットな記事に誰もが夢中になった。ジョジーは記事の最後でコ一ルソンヘの愛を告白する。「彼がマウンドに来てキスしてくれるのを、試合が始まる前の5分間、私は待っている」と。
そして、試合の日。同僚も級友もみんな野球場に駆けつけた。ピッチャーズ・マウンドには祈るようなジョジーの姿があった……。

スタッフ

<STAFF>
監督: ラジャ・ゴズネル
脚本: アビー・コーン&マーク・シルバーステイン
製作: サンディ・アイザック、ナンシー・ジューボネン
製作総指揮: ドリュー・バリモア
撮影: アレックス・ネポムニアスキー
プロダクション・デザイナー: スティーブン・ジョーダン
編集: デブラ・チェイテ&マルチェロ・サンセビエリ
共同製作: ジェフリー・ダウナー
音楽(作曲及び指揮): デイビッド・ニューマン
音楽監修: メアリー・ラモス=オーデン&ミシェル・クズネツキー
衣裳テザイナー: モナ・メイ

キャスト

ジョジー・ゲラー: ドリュー・バリモア
ロプ・ゲラー: デイビッド・アークェット
サム・コールソン: ミシェル・バルダン
アニータ: モリー・シャノン
ガス: ジョン・C・ライリー
リグフォート: ゲーリー・マーシャル
マーキン: ショーン・ホアレン
ジョージ: クレス・ウィリアムズ
アルディス: リーリー・ソビエスキー
ガイ・パーキンズ: ジェレミー・ジョーダン
カースティン: ジェシカ・アルバ
クリスティン: マーリー・シェルトン
ギビー: ジョーダン・ラッド

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