原題:MIGHTY JOE YOUNG

ほんの少し大きいだけだった…。 奇跡のSFXが生んだ感動のエンターテイメント超大作。

1998年アメリカ映画/1時間55分/ビスタ・サイズ/ドルビーSRD 日本語字幕:松浦美奈/提供:ウォルト・ディズニー・ピクチャー映画 配給:ブエナビスタ インターナショナル(ジャパン)

1999年4月10日よりロードショー

公開初日 1999/04/10

配給会社名 0069

解説

体長5mの巨体にうなり声。見るからに凶暴そうだが、本当はピュアで優しいハートを持つゴリラのジョー。そして、そんなジョーを命をかけて守りぬこうとする勇敢な女性ジル…。ディズニーが贈る新作『マイティ・ジョー』は、固い心の絆で結ばれたジルとジョーが新天地カリフォルニアで遭遇する数奇な運命を、奇跡のSFXでダイナミックに映像化した感動のエンターテイメント巨篇です。人問と動物の心の交流を優しく、感動的に見つめ、その涙のクライマックスは見る人すべての熱い共感を呼びます。
アフリカの奥地に住むタフなヒロイン、ジルはゴリラのジョーに家族のような愛情を注いで生きてきた。ジルとジョーが幼かった時、それぞれの母親は密猟者に撃たれた。動物学者の母は「ジョーを守って」という遺言を残して息を引き取った。それから12年。彼らはまるで姉弟のように肩を寄せ合って生きてきた。成長したジョーは村の守護神と呼ばれていたが、そんなジョーに再び密猟者の魔の手が忍びよる。アメリカの動物学者グレッグに説得され、ジルはジョーをカリフォルニアの野性動物保護センターに移す。しかし、密猟者の罠にはまり、夜のロサンゼルスに迷い込んだジョーは街中を大パニックに陥れる。本当のジョーの優しさを知らない人々の恐怖の叫びの果てに、ジルとジョーを待ち受けていた運命とは…?
アフリカの奥地で暮らし、それまで都会生活とは無縁だったジル。かたくなに心を閉ざし、ジョーとの生活だけを大事にしてきた彼女が、グレッグと知り合うことで心開き、やがては恋に落ちていく。そして、母の遺志をついで、不幸な生いたちのジョーを最後まで守りぬこうとする…。『マイティ・ジョー』はさまざまな運命に直面することで、よりたくましく、美しくなるひとりの女性の成長を見つめた物語でもあります。監督のロン・アンダーウッドは「誰もが感情移入できる力強いストーリーだと思う。ジョーに共感することで、動物たちの置かれた現状を知ってほしい。これは敬意、つまり、他人や他の生き物を思う心を描いた作品だ」と語ります。ジョーに対するジルの惜しみない愛情は、現代人が忘れかけたヒューマンな気持ちを蘇えらせてくれるのです。
映画の柱となる意志的なジルを力強い演技で見せているのが、ハリウッド期待の新星シャーリーズ・セロン。『ディアボロス』ではキアヌ・リーブズ、待機中の新作ではジョニー・デップとの共演も果たし、最近ではアメリカの「ヴァニティ・フェア」誌が特集を組むほどの大きな注目株です。今回、ジルという大役を得て、自分の意思をつらぬく美しいヒロインを印象的に演じています。劇中ではサファリ・ルックからシックな白いドレスまで見事な着こなしを披露し新しい時代のナチュラル・ビューティぶりを見せています。
また、ハリウッドの映像クリエイターを感嘆させたのが、5回のアカデミー賞に糧くSFX界の名手リック・ベイカーのデザインによるニュー・ヒーロー、ジョーのリアルさだ。その豊かな表情と自然な動きは、観客に彼がクリーチャーであることを完全に忘れさせ、独特の愛らしさで魅了します。そして、その野性が呼び覚まされる瞬間は息を飲む迫力で、映画史に残るスペクタクル・シーンとして語り継がれることでしょう。
共演陣はジルと恋に落ちる動物学者グレッグを演じる『ツイスター』『タイタニック』の売れっ子男優ビル・パクストン、密猟者シュトラッサー役に『セイント』のレード・セルベッジア、ジョーと心を通わせる保護センターの博士ハリーに『シティ・スリッカーズ』のデビット・ペイマー、その同僚セシリーに『ザ・エージェント』のレジーナ・キングといった実力派俳優が勢揃いしています。
監督のロン・アンダーウッドは大ヒット作品『シティ・スリッカーズ』で知られています。製作は20世紀フォックス時代に『インデペンデンス・デイ』などを手掛けたトム・ジェイコブソンとRKOで活躍したテッド・ハートリー。製作総指揮は『エアフォース・ワン』のゲイル・カッツ。脚本は『マーキュリー・ライジング』のマーク・ローゼンタールとローレンス・コナー。撮影は『メン・イン・ブラック』のドン・ピーターマンと『フェイス/オフ』のオリバー・ウッド。ブロダクション・デザインは『身代金』のマイケル・コレンブリス。編集は『ミッション:インポッシブル』のポール・ハーシュ。音楽は記録的な大ヒット作『タイタニック』でアカデミー賞を獲得したジェームズ・ホーナーが担当。『タイタニック』のサントラはすでに150万以上売り尽くしていますが、今回はアフリカの雄大な自然をモチーフに心に響く音楽を作り上げ、映画の感動を大きく盛り上げます。なお、ロケーションは『ジュラシック・パーク』を撮影したハワイのオアフ島とカウアイ島、そしてロサンゼルスで行われ、ジョーがロサンゼルスの名所チャイニーズ・シアターの前を逃げまどうなど、映画ファンには嬉しいシーンも用意されました。

ストーリー

アフリカの小さな村。女性動物学者のルースは幼い娘のジルと共にここの地に暮らし、野性のゴリラを研究していた。二人のお気に入りは、母ゴリラと仲良く暮らす子供のゴリラのジョー。遊び友達のいないジルにとって、ジョーは親友であり弟のような存在だった。しかし平和な日々は突然に終止符を打たれる。ある夜、森に密猟者が侵入し、母ゴリラを銃殺してジョーを捕獲しようとする。そして、ジョーを救うために森に向かったルースもまた銃弾を受けてしまう。「約束よ。ジョーを守って」_それがルースからジルへの最後の言葉となった。共に母を失ったジルとジョーは、互いに悲しみを抱きしめるかのように寄り添うのだった。
それから12年。ジルはたくましく、美しい女性に成長した。彼女の最高の友達は全長5メートルに成長したゴリラのジョーだ。その巨体の奥にやさしい心を秘め、ジルとは姉弟のように育ったジョーは今では山の守護神(ンガイザム)と呼ばれていた。こんなジョーとたまたま遭遇したのが、アメリカからきた動物学者グレッグ。野生動物の研究のためこの土地に滞在するグレッグは、山のような巨体でありながら俊敏で感受性の強いジョーの魅力に強く印象づけられた。しかし感激のあまり油断したグレッグはジョーに捕まり、危機一髪のところをジルに救われる。ジルとジョーの固い絆を知り、心を動かされたグレッグは、安全のためにカルフォルニアの動物保護センターにジョーを移すべきだと主張する。最初はグレッグを信用していなかったジルだったが、密猟者のうろつくこの村がジョーにとって安息の地ではないことはわかっていた。ついにジルは自分がジョーの面倒を見るという条件つきで共にアメリカに向かう決意をする。
巨大なトラックでジョーをカルフォルニアに連れてきたジルは、慣れない土地で不安をかかえていた。保護センターでジョーを待っていたのはセンターの管理責任者のハリー・ルーベン博士と補佐のセシリー・バンクス博士だった。夜になると電気のあかりで下で慣れない生活をおくるジョー。しかし、少しずつ新しい環境に適応していき、今ではハリーとお得意の“隠れんぼ”をして遊ぶほど心を許すようになった。ジルはジョーのことを本気で考えるグレッグの優しさに少しずつ心を開いていく。保護センターで注目の的となっていくジョー。しかし、テレビで紹介されるジョーの様子を苦々しい顔で見守っている男もいた。かつてジョーとジルの母親を殺害し、その時、指をジョーに噛み切られた密猟者のシュトラッサーだった。長年の復讐を果たすため、彼はジルとジョーに接近する。
一方、ジルとグレックには愛が芽生え、ふたりはロマンティックな夜を過ごそうとしていた。その時、ジルに緊急の連絡が入りジョーが暴れだしたことを知る。それがシュトラッサーたちの最初の罠であることなどを、彼女は知る由もなかった。ジョーの異変に気づいた彼女は保護センターで予定されている資金集めのためパーティーを延期して欲しいと会長に申し出るが、彼女の申し出は聞き入れられない。失意のジルの前に現れたのはシュトラッサーだった。彼はジルの母親ルースの知人のふりをし、ジョーを他の安全な場所に移した方がいいと提案する。ジョーを思うジルは彼の申し出に強く心を動かされる。
パーティーの夜、シュトラッサーに挑発されたジョーは会場で暴れ、狭い檻に監禁されてしまう。彼は自分とジルの母親を殺した男を忘れてはいなかったのである。自由を奪われ生気を失ったジョーの姿に心を痛めたジルは、グレッグ、ハリー、セシリーの協力を得てジョーを逃がす計画を立てるが、それはシュトラッサーがジョーをブラックマーケットに密売する罠だった。トラックは出発した。やがて車を飛び降りたシュトラッサーを隙間から見たジョーが興奮し、車はフリーウェイで横転。ジョーは夜のロサンゼルスの街に放り出され、見失ったジルを捜してさまよう。人々は悲鳴をあげて逃げまどい、警官隊も出動してきた。ジョーのあとを追うジル、グレッグ、そしてシュトラッサー。途方に暮れたジョーは郊外の遊園地から放射されるサーチライトをジルからの合図と思い込み歩き始める。そこには全く予期せぬ運命がジョーとジルを待ち受けていた…。

スタッフ

監督: ロン・アンダーウッド
脚本: マーク・ローゼンタール、ローレンス・コナー
製作: テッド・ハートレー、トム・ジェイコブソン
製作総指揮: ゲイル・カッツ
共同製作総指揮: マーク・リッソン、ゲイリー・スタットマン
脚本原案: ルース・ローズ
原案: メリアン・C・クーパー
製作監修: ラルフ・ウィンター
撮影: ドン・ピーターマン、オリバー・ウッド
プロダクション・デザイン: マイケル・ゴレンブリス
編集: ポール・ハーシュ
マイディ・ジョーのデザインおよび製作: リック・ベイカー
視覚効果: ホイト・イエットマン
音楽: ジェームズ・ホーナー
衣装デザイン: モリー・マギニス

キャスト

ジル・ヤング: シャーリーズ・セロン
グレッグ・オハラ: ビル・パクストン
シュトラッサー: レード・セルベッジア
ガース: ピーター・ファース
ハリー・ルーベン: デビッド・ペイマー
セシリー・バンクス: レジーナ・キング
ピンディ: ナビーン・アンドリュース
クウェリ: ロバート・ウィズダム
ベイカー博士: ローレンス・プレスマン
ルース・ヤング博士: リンダ・パール
ジル(子供時代): ミカ・ブーレム

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