原題:LIFE IS BEAUTIFUL

人生はたからもの 恋して笑って生きて−−− 人生は、こんなにもすばらしい

■98年カンヌ国際映画祭審査員グランプリ受賞 ■98年ダヴィッド・デ・ドナテッロ賞8部門受賞 ■第71回アカデミー賞3部門  外国語映画賞、主演男優賞、作曲賞(ドラマ部門)受賞!

1999年アメリカ/ミラマックス・フィルム 共同提供:松竹、アスミック・工一ス

1999年4月17日よりシネスイッチ銀座にて公開

公開初日 1999/04/17

配給会社名 0007

解説

98年のカンヌ映画祭で審査員グランプリを受賞したほか、イタリアのアカデミー賞に相当するダヴィッド・デ・ドナテッロ賞の主要9部門を独占、各国でもすでに44部門の賞に輝いた感動作、『ライフ・イズ・ビューティフル』。人生は美しい──タイトルのとおり、これは、明日をも知れない極限状況に置かれながらも、決して人生の価値を見失わず、豊かな空想力を駆使して愛する家族を守りぬいた、勇敢な男の物語である。
主人公は、ユダヤ系イタリア人のグイド。本屋を開く志を抱いて、アレッツォの街にやって来る。そこで彼は小学校教師のドーラとの運命的な出会いに胸ときめかせる。実はドーラには婚約者がいたのだが、彼の純粋さとロマンチックな人柄は、確実に彼女の心をとらえていた。婚約パーティ当日、グイドはドーラの奪還に見事成功し、ふたりはめでたく結ばれ、息子を交えた親子3人の幸福な家庭を築く。そんな彼らを待ち受けていたのは、強制収容所行きの苛酷な運命だった。
絶望と死の恐怖に支配された世界を目の前にして、衝撃に見舞われるグイド。そのとき彼は、収容所生活があたかもゲームであるかのように装うことを思い付く。
それは、ガス室が子供たちを待ち受ける収容所において、幼い息子を生き長らえさせるためのたったひとつの手段だった。同時に、グイド自身にとっても、人間としての自覚を喚起させる唯一の心の拠り所になった。人を愛し、希望を抱き、想像の自由を持つこと−−それは、誰にも奪えない人間の尊厳。自分自身の作り上げたファンタジーの世界へ息子を逃すことによって、グイドは、自らの人生が生きるに足る価値のあるものであることを証明しようとする。
主人公グイドが繰り広げる日々の奮闘を、監督・脚本・主演の3役を兼ねたロベルト・ベニーニは、ユーモアあふれる寓話的なタッチで描写。現実の悲惨さを強靭な愛と想像力で克服し、「美しい人生」を自らの手で築きあげていく男の姿を通じて、明日に受け継がれていく生の素晴らしさを切々と訴えかけてくる。とりわけ、世界の注目と喝采を浴びているのは、ロベルト・ベニーニの卓越した監督ぶりだ。実際、前半のラブストーリーにマジカルなエピソードを積み重ね、それをクライマックスの奇跡につなげていくストーリー・テリングの手腕は、見事と言うしかない。役者としても、滑稽と悲哀が同居する役柄を軽妙に演じた彼は、「90年代のチャップリン」と絶賛されている。
ベニーニが演じるグイドの妻ドーラに扮し、艶やかな魅力を光らせるのは、実生活でもベニーニ夫人のニコレッタ・ブラスキ。夫と息子を追って自ら収容所入りを志願するドーラのキャラクターを、愛情深く演じた彼女の存在感は、映画の感動を確かなものにしている。また、後半のスリルを盛り上げるドイツ人医師レッシングを、『荒野の七人』の国際派ホルスト・ブッフホルツが好演しているのも見逃せない。
全編に寓話の雰囲気を醸し出す映像を作り上げた撮影監督は、フェリーニ、パゾリーニといった巨匠との仕事のほか、『死と処女』『薔薇の名前』などで国際的に活躍するトニーノ・デリ・コリ。ベニーニと共同で脚本執筆にあたったのは、『小さな悪魔』『ジョニーの事情』『Il Mostro』でもベニーニと組んだ名パートナーのヴィンチェンツォ・チェラーミ。
いつまでも心に残る音楽は、『太陽は夜も輝く』『ボイス・オブ・ムーン』のニコラ・ピオヴァーニが担当。衣装とプロダクション・デザインは、『ロミオとジュリエット』『カサノバ』で2度のアカデミー賞に輝き、『インテルビスタ』『ジンジャーとフレッド』等フェリーニ作品を手がけているダニーロ・ドナーティによるものである。

ストーリー

1939年、イタリアのトスカーナ地方。本屋を開く志を抱いて、グイド(ロベルト・ベニーニ)は、詩人の友人フェルッチョ(セルジョ・ブストリック)と共に、叔父(ジュスティーノ・ドゥラーノ)の住むアレッツォの街にやって来た。到着早々、魅力的な女性との出会いに胸ときめかせるグイド。その後もたびたび偶然の出会いを重ねるうち、彼は、「お姫さま」と呼んでいたその女性が、小学校教師のドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)であることを知る。
いっぽう、グイドの本屋の計画は、開店の申請に行った役所で官吏を怒らせてしまい、挫折を余儀なくされた。そこで、ひとまず叔父の勤めるホテルでウェイターの職についた彼は、客のあしらいに天性の器用さを発揮。なぞなぞマニアのドイツ人医師レッシング(ホルスト・ブッフホルツ)から大いに気に入られる。
そんなある日、ドーラからオペラ見物の予定を聞き出したグイドは、終演後、初めてのデートに漕ぎ着ける。グイドが小さな願い事を次々と魔法のようにかなえるのを見て、目を丸くするドーラ。グイドの純粋さとロマンチックな人柄は、確実に彼女の心をとらえた。しかし、実はドーラには婚約者がいたのだ。しかも相手は、グイドと因縁のあるファシストの官吏だった。ホテルで盛大な婚約パーティが開かれた日、初めてそのことを知ったグイドは、ショックで呆然とする。そんな彼の耳元に、「私を連れてって」とささやくドーラの声が!意を決したグイドは叔父の白馬にまたがり、婚約パーティの会場へ。余興に見せかけたドーラの奪還作戦はまんまと成功し、ふたりはめでたく結ばれた。
数年後、念願の本屋を持ったグイドは、ドーラと息子のジョズエ(ジョルジオ・カンタリーニ)と共に幸せな家庭を築いていた。周囲では、ユダヤ人の権利を阻む人種法が幅をきかせていたが、グイドは情勢を楽観視していた。だが、そんな彼も否応なく時代の嵐に巻き込まれる日がやって来る。ジョズエが5歳の誕生日を迎えたとき、彼は叔父と息子と共に強制収容所行きの列車に乗せられたのだ。ユダヤ人ではないドーラは連行を免れたが、彼女は自らの意志で列車に乗り込んだ。
男女別に分けられた強制収容所。カイコ棚のように段で区切られた宿舎に、魂の抜け殻になった男たちがひしめきあう様子を見て、グイドは息を呑んだ。この状況を、息子にどうやって説明すればいいのか……。とっさに彼は、自分たちがゲームに参加しているという作り話を思い付く。「泣いたり、ママに会いたがったり、オヤツをほしがる者は負けだ。負けると家に帰されてしまうが、勝って1000点集めると戦車がもらえるんだ」
この話を、ドイツ兵の通訳になりすましたグイドから聞かされたジョズエは、賞品の戦車を思い描いて目を輝かせる。
収容所の子供たち全員がガス室に送られたのは、それから数日後のことだ。シャワー嫌いが幸いして死を免れたジョズエは、「隠れていると点がもらえる」というグイドの言い付けを忠実に守り、重労働に駆り出された父が宿舎に戻ってくるのをじっと待ち続けた。
グイドにとってもうひとつ気がかりだったのは、女性の収容所で暮らすドーラのことだった。ある日、労働に向かう途中で放送室をみかけた彼は、ドイツ兵が席を外した隙をついてマイクに語り掛ける。スピーカーから流れるグイドとジョズエの声。それは、ふたりの生死を案じるドーラに生きる希望を与えた。
いっぽう、男性の収容所では、生者と死者を選別するための身体検査が行われた。そこでドイツ人医師のレッシングと再会したグイドは、将校の夕食会で給仕をしてくれと頼まれる。「大事な話がある」というレッシングの言葉に、脱出の望みを託すグイド。彼が給仕をつとめる部屋の隣では、ドイツ人の子供たちにまぎれこんだジョズエが、久々のごちそうをお腹いっぱいに詰め込んでいた。グイドから「無言ゲーム」を命じられていたジョズエは、その言い付けを守っていたが、デザートのケーキが出されたとき、思わず「グラッチエ(ありがとう)」と答えてしまう。不審がるドイツ兵の反応を見て、あわてて子供たちの部屋に飛び込んだグイドは、他の子供たちにもイタリア語の指導をして辛くもピンチを切り抜けるのだが……。

スタッフ

監督・脚本・主演:ロベルト・ベニーニ『ジョニーの事情』
音楽:ニコラ・ピオヴァ−ニ
撮影監督:トニ−ノ・デリ・コリ
プロダクション・デザイン/衣装/装置:ダニ−ロ・ドナ−ティ
共同脚本:ヴィンチェンツォ・チェラ−ミ

キャスト

ロベルト・べニーニ『ダウン・バイ・ロー』
ニコレッタ・ブラスキ『ジョニーの事惰』
ジョルジオ・カンタリーニ
ホルスト・ブッフホルツ
ジュスティーノ・ドゥラーノ

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