原題:KISS OR KILL

1997年オーストラリア・アカデミー賞 主要5部門受賞 最優秀作品賞/最優秀監督賞/最優秀助演男優賞/最優秀編集賞/最優秀音楽賞 1997年モントリオール世界映画祭 2部門受賞 最優秀主演女優賞/最優秀芸術貢献賞 1997年シドニー映画祭 オーストラリア映画人気投票第1位

1997年オーストラリア映画/97分/カラー/ビスタサイズ/配給:日活

1999年12月4日よりシブヤ・シネマ・ソサエティほかにて全国公開予定

公開初日 1999/12/04

配給会社名 0006

解説

犯人は誰だ!?次々に起こる殺人事件…。
 近年、目覚ましい躍進を遂げているオーストラリア映画界から、また新しい才能が日本のスクリーンに殴り込みだ。”逃亡する恋人たちを描いたロードムービー”という、永遠の定番ストーリーを、斬新な映像処理と巧みなスト−リー展開が見事にサポートし、観客は最後まで「謎」に翻弄されっぱなしだ。
 本作は、1997年のオーストラリア・アカデミー賞で主要5部門”最優秀作品賞、最優秀監督賞(ビル・ベネット)、最優秀助演男優賞(アンドリュー・S・ギルバート)、最優秀編集賞(ヘンリー・ダンカー)、最優秀音響賞(ウェイン・パシュリー・トイヴォ・レンバー)”を受賞したのを皮切りに、同年のシドニー映画祭ではオーストラリア映画人気投票第1位を獲得。さらに海外でもモントリオール映画祭で、主演女優賞(フランシス・オコナー)と最優秀芸術貢献賞(ウェイン・パシュリー)を受賞するなど、世界的な評価も高い。

ギリギリの男と女が「謎」と共に疾走する
 主役の恋人たちを演じる二人は、「ラブ&カタストロフィ」(’96)に出演し、オーストラリアで最も注目されている若手、フランシス・オコナー(Frances O’connor)とマット・デイ(Matt Day)、二人はベネット監督の即興演出に見事に応え、若さの魅力をスクリーン一杯に表現している。
 若い二人の脇を固めるベテラン俳優たちも、見逃せない、二人を遠巻きに見つめるミステリアスなアドラー・ジョーンズ役は、「ダンシング・ヒーロー」(’92)での印象が強烈だったバリー・オットー(Barry Otto)、独特のユーモアを醸し出すハマー刑事役に、「ミュリエルの結婚」(’94)、「シャイン」(’95)などの名脇役、クリス・ヘイウッド(Chris Haywood)。その相棒を「レベル 反逆者」(’95)のアンドリュー・S・ギルバート(Andrew S.Gillbert)が演じオフビートな笑いを誘う。変わったところでは、ファッション・フォトグラファー出身という経歴の持主、バリー・ラングリッシュ(Barry Langrishe)が、元花形フットボール選手を不気味に。また監督婦人でもあるジェニファー・クラッフ(Jennifer Cluff)が、風変わりなジョーンズ夫人役で、物語に彩りを添えている。

予測不可能なサスペンス・ムービー!!
 監督・脚本のビル・ベネット(Bill Bennett)は、母国オーストラリアでドキュメンタリー監督として頭角を現した。その後名声を請われ、アメリカで「サンドラ・ブロックの恋する泥棒」(’96)を監督したものの、結局ハリウッドのシステムと折り合わず、オーストラリアに戻った。「KISS OR KILL キス・オア・キル」の脚本は、10年前から書き留められており、20稿に及んだが、今回の実現にあたって全く新しい脚本に書き改められている。
 スタッフも、以前にコマーシャルの仕事でベネット監督と組んできたカメラマン、マルコム・マックローチが、広大な南オーストラリアの風景を巧みに織り交ぜた、独特の映像世界を構築している。また、美術のアンドリュー・プラマーが、”アクアカラー”をキー・トーンとした舞台設定で画面を引き締め、編集のヘンリー・ダンカーによる”ジャンプ・カット”(と名付けたい)手法も、本作のサスペンスなタッチを際立たせている。

ストーリー

ニッキ(フランシス・オコナー)とアル(マット・デイ)は、バーで出会う男たちを食い物にして生計を立てている。ニッキが誘惑してホテルの部屋に連れ込み、クスリを盛って金品を盗むのだ。ある日、クスリの量を間違えて(?)カモを死なせてしまった二人は、その男のブリーフケースを盗んで逃げ出すが、そのことが二人を果てしない逃亡の旅へと追い込むことになる!……その中には、有名な元フットボール選手、ジッパー・ドイル(バリー・ラングリッシュ)と少年とのいかがわしい行為を録画したビデオテープが入っていた。殺人容疑と、あまりにもヤバいテープの入手に震え上がった二人は街を抜け出し、荒涼としたナラーバー平原に飛び込んだ。殺人容疑にあたることになったのは、ハマー刑事(クリス・ヘイウッド)とクリーン刑事(アンドリュー・S・ギルバート)の二人。ホテルの従業員からニッキとアルの特徴を聞き出した彼らは、公開捜査を開始した。また、友人が殺され、自分の秘密のテープをニッキたちが持ち去ったことを知ったドイルは、自ら二人の追跡を開始した。警察が、そしてドイルが、一路ナラーボ平原を目指す!ニッキとアルの運命は?真の殺人犯は、果たして?

スタッフ

監督・脚本・製作:ビル・ベネット
編集:ヘンリー・ダンカー
音響:ウェイン・パシュリー・トイヴォ・レンバー

キャスト

フランシス・オコナー
マット・デイ
アンドリュー・S・ギルバート
ウェイン・パシュリー
バリー・オットー
クリス・ヘイウッド
バリー・ラングリッシュ
ジェニファー・クラッフ

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