原題:HIMITSU

あの父娘、なーんか、あるのよね。 ”かつて、こんな切ない秘密につつまれた ラブストーリーがあっただろうか。”

1999年日本映画/カラー/配給:東宝

2000年9月21日よりDVD発売 1999年9月25日より東宝系にて公開

公開初日 1999/09/25

配給会社名 0001

解説

昨年9月の発売以来、現在21刷という大ベストセラーを記録し、ミステリーの枠を超えて各方面で大きな反響をよんだ東野圭吾原作「秘密」(文藝春秋刊)。
98年度のミステリーベストテンでトップランクを獲得、直木賞候補にも挙げられ第52回日本推理作家協会賞を受賞するなど、今、最も注目を集める作品と言えます。
「秘密」の映画化にあたっては、発刊当初から30を超える映像化の企画が版権元の文藝春秋に殺到。幾多の中から厳選され、ようやく今回の映画化の運びとなりました。
最も注目される原作の映像化に当たって、まさに最高のスタッフ、キャストが実現しました。監督は、コメディからシリアスまで幅広い演出で才気を見せ続ける滝田洋二郎に決定。そして「SF サムライ・フィクション」等で定評のある斉藤ひろしが脚本を担当します。
キャスティングは、娘・杉田藻奈美(直子)役を、人気・実力とも今最も注目を集める広末涼子が本格的な主演作として演じ、精神は妻で、体は娘という非常に微妙かつ複雑な役どころに挑みます。また、父親・杉田平介役は、卓越した演技を魅せる実力派俳優・小林薫に決定。“妻なのに娘!?という夫婦関係を時にはコミカルにそして切なく演じます。
”相手にとっての本当の幸せとは何なのだろう。”
今回の映画化の魅力は“笑い、涙、驚き、そしてさわやかな感動”をモチーフに、原作のテイストを最大限に生かして展開するストリーテリングの面白さにあります。物語は、信じられないような夫婦(親子?)関係を縦軸に、いろんな方面で「愛」の在り方を模索していきます。
そして、もう一つの魅力は…タイトル「秘密」自体に込められたその意味にあります。昨年、物語のラストに明かされる「秘密」のインパクトが文壇でも大きな話題を呼びました。今秋、滝田・斉藤の名コンビが独特の世界観と映像で、その秘密をスクリーンに描き出します。

ストーリー

本当にあたし、直子なのよ。
信じられないのはわかるし、
あたしだって信じられない…事実なのよ。」妻と娘に囲まれ満ち足りた杉田平介の生活は突然終りを告げた。
妻の直子と娘の藻奈美が乗ったスキーバスが崖から転落したのだ。病院に運ばれた直子は息を引き取り、一方の藻奈美は脳に障害を負い意識不明の状態に陥った。
最愛の妻を突然失い動転する平介の前で意識が戻った藻奈美の人格は、信じられないことに妻・直子であった。
「エッ!娘が妻!?」そして始まるコミカルでシニカルな「娘との夫婦生活!」妻を失った親子という世間体は保ちつつ…40オの直子は突然、17才の娘になったことでそのギャップに戸惑いながらも、もう一度10代をやリ直すことに新鮮さを感じる。短いスカート、友達との会話、学校での勉強…、そして大学受験、キャンパスでの出会い、サークル活動…恋愛!?
一方の平介は、妻が若い娘に大変身!なぜかウキウキ楽しい生活。外見には独身ということで、言い寄る女性はあとを絶たず…。が、直子の手前、浮気も再婚もしない(出来ない!)。二度目の青春を謳歌する直子に対し、疎外感に悩まされる平介。二人の想いがすれ違う中、ついに平介と直子はどうしても超えられない壁に行き詰まってしまう。
やはり夫婦として愛し合うことが出来ないのか。
しかし、バス事故の真相が二人に大きな転機を与えた…“自分の愛する人にとって、本当の幸せとは?”夫と娘の肉体の間で悩む直子を見ながら、平介はある日、彼女が妻ではなく自分の本当の娘として生きるべきと決断する。
そして直子に呼びかけた。「藻奈美…。」その翌日、平介の前に再び信じられないことがおこった。
死んだと諦めた藻奈美本人の意識が、数時間だが戻り始めたのだ。
そして、運命は、思いがけない結末に二人を導いて行く…。

スタッフ

原作:東野圭吾(文藝春秋刊)
監督:滝田洋二郎
脚本:斉藤ひろし
主題歌:「天使のため息」竹内まりや
音楽:宇崎竜童
製作:児玉守弘
企画:原田俊明
エグゼクティブプロデューサー:間瀬泰宏
プロデューサー:田上節朗、進藤淳一
撮影:栢野直樹
照明:長田達也
美術:金田克美
録音:林大輔
編集:冨田功
VFX:曽利文彦
ラインプロデューサー:福島聡司
サントラ盤:ワーナーミュージック・ジャパン
製作:TBS
製作協力:フィルムフェイス
配給:東宝

キャスト

杉田藻奈美・直子:広末涼子
杉田平介:小林薫
橋本多恵子:石田ゆり子
梶川文也:金子賢
相馬春樹:伊藤英明
木村邦子:篠原ともえ
杉田直子:岸本加世子

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