原題:Wimbledon

本国アメリカにて2004年9月17日公開

2004年/アメリカ/1時間39分/シネマスコープ/ドルビーデジタル、ドルビーSR、dts、SDDS 配給:UIP映画

2010年11月26日よりDVDリリース 2005年08月26日よりDVDリリース 2005年、4月23日より、全国ユナイテッド・シネマにて独占ロードショー!

公開初日 2005/04/23

配給会社名 0081

解説



6月のウィンブルドンコートを渡る微風が運んできたのは、渇いたボールの音と恋の季節。狙うのはエースを決めて輝く勝利の快感。ところが風は気まぐれ。ハートの真ん中に打ち込まれたスマッシュが、鮮やかな恋の色をしていたなんて!テニスの女神に愛されるはずが、愛の女神に微笑まれた2人。1年で一番美しい季節のロンドンを舞台に、爽やかな愛が吹き抜ける。『フォー・ウェディング』、『ノッティングヒルの恋人』、『ブリジット・ジョーンズの日記』、『ラブ・アクチュアリー』等、珠玉のロマンチック・ストーリーを世界に贈り続ける作スタジオ、ワーキング・タイトルが、新たなロマンスの1ページを刻む最新作『ウィンブルドン』。上品なヨーロピアン・テイストとスポーツ・エンターテインメントの興奮が見事に融合し、観る者はセンターコートのスタンドヘと誘われながら、試合の行方と恋の行方を見守ることになる。そのリアルなスクリーン体験が、忘れられない感動を呼び覚ます!ニュー・スターが現れ、ベテラン選手が劇的な復活を遂げる伝統大会毎年6月から7月にかけてテニスの聖地で行われるウィンブルドン・テニス選手権。この2週間のためだけに整備されたセンターコートの青い芝。ダウン・ザ・ラインのショットを天国と地獄に分ける鮮やかなサイド・ライン。プレイヤーの心と同様に張りつめている高さ91.4cmのネット…。最高に演出されたこの舞台を、いま静かに降りようとする男と、一気に駆け上がろうとする女がいる。かつて世界ランキング11位まで登りつめたピーター・コルトも今ではランキング119位。パワーと自信を失った彼は、この大会を最後にラケットを置く決意をしていた。一方のリジー・ブラッドベリーは、テニス界に彗星のごとく現れたシンデレラ・ガール。父親のコーチによって英才教育を受けたエリートの彼女は、驚異的な集中力と破壊的なショットで相手をねじ伏せる期待の新人プレイヤー。リジーの視線の先にあるものは、ただひとつチャンピオンズ・カップのみ。そして、決して交わることのなかった2人がコートで出逢い、ドラマチックな真夏の2週間が始まった!

白くし澄み切った”LOVE OF THE GAME”を演じるフレッシュなキャスト。
興奮の”TENNIS PLAY”を見事に映像化したスタッフ。

クォーター・ファイナル、セミ・ファイナルピーターとリジーは”勝利の歓び”を分かち合うにつれ、よりお互いの存在が必要となってくる。それが、チャンピオンヘの夢をほんのひととき忘れてしまうほど大切な恋だとは知らずに…。テニスで”ラブ”はゼロ。ウィンブルドンの優しい風が2人の恋を”ラブ”から”LOVE”に変える時、勝利の喝采を浴びながら「Yes!」とさけぶ声は、たったひとりのために捧げられる!リジーを演じるのは、『スパイダーマン』シリーズで一躍世界中の男性のミューズとなったキルスティン・ダンスト。爆発するような若さをスクリーンにぶつけながら、強さの中にも等身大の女性らしい悩みを秘めた演技を披露。コート上のシーンでも強さと美しさを兼ね備えたパワフルなプレイを見せている。ピーターを演じるポール・ベタニーは、『ビューティフル・マインド』、『マスター・アンド・コマンダー』に出演したイギリスの演技派男優。スポーツ選手なら誰もが直面する「引退」という現実を背負いながら、勝利への執念と恋の狭間で葛藤するベテラン選手を絶妙に演じている。彼ら2人を取り巻く共演陣も、確かな演技力の俳優たちが集められている。リジーの父親で、コーチとして娘に大きな夢を託しているデニスには、『ジュラシック・パーク』シリーズのサム・二一ル。ピーターに見切りをつけながら、勝ち進む彼に再びすり寄ってくるエージェントのロスに扮するのは、『恋愛適齢期』のジョン・ファブロー。その他にも『デイ・アフター・トゥモロー』のオースティン・ニコルズ、『ベント/堕ちた饗宴』のニコライ・コスターニワルドウ、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのバーナード・ヒル、『アイリス』のエレノア・ブロン等が顔を揃えている。また往年の名プレイヤーで本物のウィンブルドン覇者、ジョン・マッケンローとクリス・エバートが解説者役で出演し、現役時代を彷彿させる辛ロコメントを披露して大いに楽しませてくれる。監督は『リチャード三世』でベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた名匠、リチャード・ロンクレイン。シャープでドラマチックな演出は勿論のこと、視覚効果と革新的な技術開発でも知られるロンクレインの手腕は、本作品の”ライブ感”でも十分に発揮されている。その映像感覚は『セブン』、『エビータ』等で独特の映像を切り取った撮影監督のダリウス・コンジも同様で、今回は『オール・イングランド・ローン・テニス&クロケット・クラブ(AELTCC)からの前例のない撮影許可を得たことでその世界観にさらなる広がりをもたせている。そして製作は、『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ラブ・アクチュアリー』等、イギリスのロマンチック映画を数多く世に送り出しているワーキング・タイトルの共同責任者であるティム・ビーヴァンとエリック・フェルナー、ライザ・チェイシンが手掛ける他、『エリザベス』のメアリー・リチャーズが担当。製作総指揮には、ワーキング・タイトルのデヴィッド・リビングストーンとデブラ・ヘイワード。脚本は、『ブリジット・ジョーンズの日記/きれそうなわたしの12か月』のアダム・ブルックスと、TV界でコンビを組んでいるジェニファー・フラケット&マーク・レヴィン。音楽は『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル』のエドワード・シェアマーンドがラブストーリーノの優しさとスポーツの緊張を見事に使い分ける硬軟自在のサウンドを聞かせてくれる。またテニス・コンサルタントとして、87年にウィンブルドンを制するなど数々の記録を残したパット・キャッシュが参加し、俳優たちの迫力あるプレイを支えている。

ストーリー



6月、ウィンブルドンにテニスの季節がやって来た。イギリスのベテラン選手ピーターは、ワイルドカード(主催者の推薦によって出場できる特別枠)で出場権を得たものの、この大会での引退を決意していた。第2の仕事場は、若いコーチに熱い視線を送る熟女相手のテニス・クラブ。一方、注目の若手リジーは、優勝候補としてマスコミを引き連れて会場入り。TVインタビューでも臆することなく、自信のほどを披露していた。
ホテルのフロントがルームナンバーを間違えたハプニングが2人の最初の出逢い。そして翌日、パートナーのディーター(ニコライ・コスター=ワルドウ)と別れ、ひとり居残り練習をしているピーターのもとにリジーが現れる。彼女の父親でコーチのデニス(サム・ニール)から厳しい視線を受けながら、2人はサーブ練習で小さな賭けをする。リジーが勝ったらピーターが“フィッシュ&チップス”をおごる。ピーターが勝ったら…「あなたと寝てあげる」!? 結果はリジーの勝ちだったが、ピーターは、ささやかなディナーの権利を手に入れたのだった。

「恋をするとサーブの切れがにぶるそうよ」

お互いに初戦を突破した夜、ディナーの約束が実行された。まるでテニス・ボールのような彗星が空に浮かんだロマンチックな夜、リジーがためらいもなく口を開く。「リラックスするために、ハメを外さない?」と。やがて2人の熱い夜が更けていった…。翌日——ピーターの相手は第1シードで全仏の覇者。しかも体が思うように動かない。ところがその時、追い詰められた彼を救ったのはリジーの声援だった。逆転勝利を飾って3回戦進出が決定。彼女はまさに勝利の女神で、勝利のジンクス!デニスによって電話さえ禁じられてしまうが、次の対戦相手が親友のディーターに決まってジレンマを感じているピーターには、やはりリジーとの時間が必要なのだった。
ある夜、「初めて逢った時から、あなたを知っていたの」とリジーが意外な告白をする。それは、いいプレイを見せていたピーターのサーブがボール・ガールに命中し、彼女を抱いて運び出した試合のこと。そこから一気に崩れて結果は敗戦。「お人よしのバカ。でも逢ってみたかったの…」と優しく微笑みかけるのだった。

「うまく言えないけど、これは必要な時間だったの…」

波に乗ったピーターはディーターを下して準々決勝に進出。そんな彼のもとにエージェントのロン(ジョン・ファブロー)が顔を出す。落ち目だった頃には連絡もよこさなかったが、連勝を続けるピーターがビジネスになると見るや、再びすり寄って来たのだ。彼は早速仕事にかかり、スポンサーのパーティーへの出席を要求。会場にはリジーもいたが、かつて彼女の“遊び相手”だったジェイク・ハモンド(オースティン・ニコルズ)も来ていた。有望な若手でトーナメントを勝ち進んでいる彼は、リジーにフラれた腹いせに侮辱的な言葉を投げつけ、怒ったピーターが思わずジェイクを殴り倒す。場内が騒然となった隙に2人は会場を抜け出し、車で走り去るのだった。
自分たちを取り巻くものすべてを忘れ、夜明けまでドライブ。たどり着いたのはピーターのアパートだった。2人だけで過ごす静かな1日——夜空には、まだ彗星が輝いていた…。ところが翌朝、突然静寂が破られる。2人のツーショット写真がマスコミに流れ、大量のTVカメラとともに、デニスが乗り込んできたのだ。「息抜きも大切だが、今は状況が違う」と語る父親に、リジーは返す言葉を失い、「許して。優勝することが私の意思よ」と寂しい顔を見せることしかできなかった。

「あれが恋だったなんて、嘘を言わないで!」

ついに準々決勝を突破したピーターだが、リジーから心が離れられず、宿泊先を変えた彼女の部屋に忍び込んでしまう。しかし心を乱されたリジーは、「私も会いたかった。でも帰って。」と恋したことさえ忘れようとしている。それは感情が微妙にすれ違い始めた瞬間だった。そして勝利のジンクスも徐々に崩れていく。ピーターは、「イギリス人の決勝進出はあり得ない」という解説者の言葉を覆したものの背中を負傷。集中力を欠いたリジーはミスを連発し、チャンピオンへの夢がついえてしまう。怒りの矛先はピーターに。「やはり距離を置くべきだった。テニスで“ラブ”は“ゼロ”。負けということよ!」と、2人で過ごした時間を心にもない言葉で否定するのだった。別れの時——。その夜、愛の終りを告げるように、あの彗星も空から姿を消していた。そして…。
ウィンブルドン決勝、ピーターにとってもファイナルとなる日。彼は夢にまで観たセンターコートへと歩き始めた。同じくしてリジーは気持ちの整理がつかぬまま空港へと向かうのだった…。

スタッフ

監督:リチャード・ロンクレイン
製作:ティム・ビーヴァン/エリック・フェルナー/ライザ・チェイシン/メアリー・リチャーズ
脚本:アダム・ブルックス/ジェニファー・フラケット/マーク・レヴィン
撮影:ダリウス・コンジA.F.C,A.S.C.
美術:ブライアン・モリス
音楽:エドワード・シェアマー
衣装:ルイーズ・スチャンスワード
配給:UIP映画

キャスト

キルスティン・ダンスト
ポール・ベタニー
サム・ニール
ジョン・ファブロー
オースティン・ニコルズ
バーナード・ヒル
エレノア・ブロン
ニコライ・コスター=ワルドワ

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