原題:Nanny McPhee

アメリカにて2005/3/25公開

2005年度作品/ユニバーサル映画/ワーキング・タイトル映画/UIP配給/シネマスコープ/5巻/8,908 ft/2,715 m DTS,SRD,SDDS,SR/上映時間:1時間38分/翻訳:桜井裕子 配給:UIP映画

2010年10月22日よりDVDリリース 2008年06月12日よりDVDリリース 2006年09月21日よりDVDリリース 2006年4月15日(土)よりみゆき座ほかにて全国ロードショー

公開初日 2006/04/15

配給会社名 0081

解説




不思議なナニーの魔法のステッキが幸福を運んでくる……。
大人も子供も虜にする美しい夢物語 
 ブラウン家のやんちゃな7人の子供たちは、その日も元気に家の中で遊んでいた。1年前に母を失った子供たちの最大の楽しみはナニーへのいたずら。次々にナニーたちがやめていくが、その新しいナニーだけは違った。魔法のステッキを持つマクフィーが家に来てから、不思議なことが次々と起こり、子供たちは大事な5つのレッスンを身につけていく。「夜は寝ること」、「朝は起きること」、「服を着替えること」、「人の話を聞くこと」。そのステッキが動くたびに、ブラウン家の子供たちはステキな魔法の力で生まれ変わっていく。一家の主であるブラウン氏は子供たちのために、気の進まないクイックリー夫人としぶしぶ再婚を考えていたが、やがては一家に“ある奇跡”が訪れる。その不思議なナニーが見る人すべてを幸福にする魔法をかなえてくれた……!

「ハリー・ポッター」を生んだイギリスから
新たなファンタジーが誕生
 今回の映画で主人公のナニー・マクフィーをユーモラスに演じ、脚本まで手がけたのが、イギリス映画界を代表する人気女優エマ・トンプソンだ。「ハワーズ・エンド」ではアカデミー主演女優賞®、「いつか晴れた日に」ではアカデミー脚色賞®とこれまで2度のオスカー像を手にした才女であるが、そんな彼女が今回の原作として選んだのが、イギリスの人気作家クリスチアナ・ブランドの児童書「ふしぎなマチルダばあや」だった。この原作を大人も楽しめる上質のファンタジーにするため、彼女は大胆な創作も加えて脚色し、主人公も自ら演じることになった。だんご鼻にそりかえった眉、大きなイボとおかしな歯。そんな奇妙な容貌の魔法使いの役を楽しそうに演じて、新しい魅力を見せる。このナニーの特殊メイクやロバの特撮によるダンスシーンなど随所に視覚的な見どころも満載で、あの「ハリー・ポッター」シリーズを生んだイギリスから新たな名作が誕生。子供たちに大人が見せたいと考える理想的なファンタジーに仕上がった。

ヨーロッパの大ヒットメーカー、
ワーキング・タイトルが初めて製作したファンタジー映画
 これまで「ノッティングヒルの恋人」、「ブリジット・ジョーンズの日記」、「ラブ・アクチュアリー」といったロマンティック・コメディで、現代人の新しい愛の形を温かく見つめ、世界中の女性たちの熱い共感を得てきたイギリスの製作会社、ワーキング・タイトル。ヨーロッパ映画界が誇るこの大ヒットメーカーが、新たな意欲に燃えて取り組んだのが、今回の新作だ。これまで現代的なラブストーリーを得意としてきたワーキング・タイトルだが、今回は初めてのファンタジー作品となり、カラフルな色彩や幻想的なセット・デザインなど、従来のワーキング・タイトル作品には見られなかった要素も盛り込まれ、新しいチャレンジとなった。そして、最後はブラウン氏をめぐるステキな愛のエンディングが用意され、子供だけではなく、大人の観客も魅了する。欧米では幅広い観客層に支持され、大ヒットを記録した。

イギリスを代表する実力派スターとスタッフが集まったクオリティの高い作品
 名女優エマ・トンプソンの全面参加という魅力的なこの企画に魅せられて、多種多彩なキャストが集まった。妻を失った後、7人の子供たちの面倒を見る愛情深い父親ブラウン氏をコミカルに演じて、男優として新境地を見せているのが、「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズで知られる人気男優コリン・ファース。彼の長男サイモンを演じるのが「ラブ・アクチュアリー」で注目された名子役トーマス・サングスター。子供たちのことが大好きな使用人エヴァンジェリンを演じているのが「トレインスポッティング」のケリー・マクドナルド。料理人のブラザウィック夫人を演じるのが「ヴェラ・ドレイク」でアカデミー賞®候補となったイメルダ・スタウントン。ブラウン氏に厳しい再婚の条件を出す横柄なアデレード伯母にTVドラマ「ジェシカおばさんの事件簿」でおなじみのアンジェラ・ランズベリー。ブラウン氏の葬儀屋の同僚ホィーンを演じるのが「グラディエーター」の名優デレク・ジャコビ。
 また、スタッフも英国の実力派が結集した。監督を手がけるのはヒット作「ウェイクアップ!ネッド」のカーク・ジョーンズ。製作を手がけるのは「いつか晴れた日に」のリンゼー・ドラン。共同製作は「ブリジット・ジョーンズの日記」などの大ヒットで知られるティム・ビーヴァンとエリック・フェルナー。撮影監督は「ウェイクアップ!ネッド」のヘンリー・ブラハム。プロダクション・デザインは「エバー・アフター」のマイケル・ハウエルズ。編集は「ベッカムに恋して」のジャスティン・クリシュと「ラブ・アクチュアリー」のニック・ムーア。衣装デザインは「オスカー・ワイルド」のニック・エデ、ヘアー&メイクアップ・デザインは「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・キング。音楽を「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のパトリック・ドイルが担当している。 

ストーリー





 葬儀社につとめるブラウン氏(コリン・ファース)は、その日、家から呼び出されて、あわてて家に帰った。家で留守番をしているやんちゃな7人の子供たちがいたずらをしたため、新しいナニーが逃げ出したのだ。1年前にブラウン氏の妻が他界してから、17人ものナニーがやってきたが、みんな子供たちの悪さに根を上げ、すぐにやめる。家では長男のサイモン(トーマス・サングスター)をはじめ、クリッシュー(ホリー・ギブス)、トーラ、リリー、エリック、セバスチャン、それに赤ん坊のアギーまで暴れていたが、そんな子供たちを前にしてブラウン氏はすっかり頭をかかえる。子供たちの面倒をみてくれるいいナニーはいないだろうか? 
 ブラウン氏は他にも頭痛のタネを抱えていた。妻の親戚で、横柄なアデレード伯母(アンジェラ・ランズベリー)から養育費の補助を受けてきたが、彼が1ヶ月以内に再婚しないと、それを打ち切ると言い出したのだ。もし、そうなったら、子供たちは施設に入ることになる。だからこそ、必死に再婚相手を探そうと考えるブラウン氏だったが、そんな親心を知らない子供たちは、父に再婚の意思があることを知って、心の底で寂しい思いをしていたのだ。
 ブラウン家には料理人のブラザウィック夫人(イメルダ・スタウントン)と気のいい使用人エヴァンジェリン(ケリー・マクドナルド)もいて、エヴァンジェリンは子供たちのことが大好きだったが、彼らのいたずらはますますひどくなり、遂には出入りを禁じられたキッチンでも暴れ始めた。
 その時、玄関口に新しいナニーが現れた。それは伝説のナニー・マクフィー(エマ・トンプソン)だった。だんご鼻に、そりかえった眉、さらに大きなイボがあり、歯もヘンだ。その異様な顔に驚きつつも、ブラウン氏は彼女を家に入れる。そして、その魔法のステッキが大きな音を立てると、子供たちはものすごい速さで動き出し、キッチンから出られなくなってしまった。マクフィーの魔法の力で、キッチンでの騒動がおさまり、子供たちは少しだけ礼儀というものを学んだのだ。マクフィーに不信感を抱きつつも、ブラウン氏はとりあえず彼女を雇い入れた。彼女にいわせれば、子供たちは学ぶべきことが5つあるという。その日は、とりあえず、「夜は寝ること」を学んだのだ。
 こうして、マクフィーのレッスンが始まった。次に彼女が教えたのは「朝は起きること」。仮病を使ってベッドで寝たふりをしようと考えた子供たちだったが、今度もとびきりの魔法を使って、子供たちを驚かせた。マクフィーのおかげで子供たちは礼儀作法を身につけ始め、ブラウン氏は次第に信頼の気持ちを寄せるようになっていた。それは子供たちの方も同じで、マクフィーが家に来てからサイモンは「お願いします」という丁寧な言葉も使えるようになっていた。
 ある時、アデレード伯母がブラウン家に現れ、一家の経済的な負担を減らすため、ひとりだけ子供を引き取って、家で育てることにすると言い出した。その結果、クリッシーが連れ去られそうになるが、その危機を救ったのもマクフィーだった。魔法の力でロバを踊らせて、アデレード伯母の注意をそらしたのだ。結局、クリッシーのかわりに使用人エヴァンジェリンがアデレードの家で暮らすことになった。一家の窮地を救ったマクフィーにサイモンたちは感謝の言葉を送る。やがて、子供たちは「服を着替える」という3つめのレッスンも習得した。そして、不思議なことに子供たちが礼儀作法を覚えるたびに、マクフィーの顔が普通の状態に近づいていった……。
 子供たちのことを愛するブラウン氏は、アデレードとの取り決めを守るため、ぞっとするいでたちの未亡人、クイックリー夫人(セリア・イムリー)に結婚を申し込もうと決意する。そんなブラウン氏を仕事仲間のホィーン氏(デレク・ジャコビ)は不思議な表情で見守っていた。一方、父親とアデレードとの取り決めを知らない子供たちは、カエルや虫を使って、いたずらの限りをつくし、父と夫人の家でのデートを邪魔しようとする。
 結局、クイックリー夫人は怒って出て行き、落ち込んだブラウン氏は、これまで秘密にしてきたアデレードとの約束を子供たちにも打ち明ける。こうして再婚の理由を知った子供たちは、父の本当の愛情に気づく。やがて子供たちの協力もあって、ブラウン氏とクリックリー夫人との再婚話もまとまった。これでみんな一緒に幸せに暮らせるのだ。ことのなりゆきを見守っていたマクフィーは「人の話を聞く」という4つめのレッスンを子供たちが習得したことを知り、笑顔を浮かべる。
 そして、いよいよ、ブラウン氏とクイックリー夫人の婚礼の日がやってきた。その日、ブラウン家にはある新しい“奇跡”が訪れようとしていた。ナニー・マクフィーが子供たちに託した5つめの魔法のレッスンとは……? 
 

スタッフ

監督:カーク・ジョーンズ
脚本:エマ・トンプソン
製作総指揮:デブラ・ヘイワード、ライザ・チェイシン
製作:リンゼー・ドラン、ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー
撮影:へンリー・ブラハムBSC
編集:ジャスティン・クリシュ、ニック・ムーア
プロダクション・デザイン:マイケル・ハウエルズ
衣装:ニック・エデ
メイクアップ・デザイナー:ピーター・キング
音楽:パトリック・ドイル
原作:“ふしぎなマチルダばあや”/クリスチアナ・ブランド

キャスト

ナニー・マクフィー:エマ・トンプソン
セドリック・ブラウン:コリン・ファース
エヴァンジェリン:ケリー・マクドナルド
アデレード:アンジェラ・ランズベリー
クイックリー夫人:セリア・イムリー
ホィーン氏:デレク・ジャコビ
ジョウルズ氏:パトリック・バーロー
ブラザウィック夫人:イメルダ・スタウントン
サイモン:トーマス・サングスター
クリッシー:ホリー・ギブス

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す