原題:Syriana

地球は陰謀で できている。

本国アメリカにて2004年7月29日公開

2004/アメリカ/カラー/128分/ 配給:ワーナーブラザーズ

2007年12月07日よりDVDリリース 2007年10月12日よりDVDリリース 2007年07月13日よりDVDリリース 2006年07月14日よりDVDリリース 2006年3月4日、渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー

(C) 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

公開初日 2006/03/04

配給会社名 0085

解説


「トラフィック」のアカデミー賞受賞チームが挑む“いま世界が一番知りたい関係”

テレビでは見てる、新聞でも読んだ。でもあなたは知らない。
石油をめぐるCIAとアラブの王族とアメリカ司法省とイスラム過激派テロリストの本当の関係。
そしてそれらが〔ぜんぶつながっている〕という真実を。
ではいったい、どんな風に?
この映画を観たら、まるで地球を俯瞰でみているかのようにその関係が見えてくる。
新聞にもTVのニュースにも真似できない方法で2時間8分の間にあなたには見える。
地球がどんな陰謀で回っているかを。

並みいる実力派俳優たちに、こぞって出演したい!と言わしめた至高の脚本
ヒントとなったのはCIAの検閲を突破して刊行されたノンフィクション問題作

いま最もタイムリーなテーマのもと、アカデミー賞4部門に輝く『トラフィック』のスタッフ・チームが再び総力を結集した!製作総指揮に『トラフィック』で監督賞を受賞したスティーブン・ソダーバーグ、脚色賞受賞のスティーブン・ギャガンが脚本を手がけ、本作では監督も努めている。「石油とはまるで世界が依存するコカインのようだ」というギャガンの直感から『シリアナ』は動き出した。そして、決定的な起爆剤となったのがCIA当局の検閲により黒く塗りつぶされたスミ塗り・伏せ字が入ったまま刊行され、全米でベストセラーを記録したノンフィクション「CIAは何をしていた?」だ。対テロ部門に長く籍を置き、中東でも活動していた元CIA工作員ロバート・ベアが自ら綴った衝撃の実体験をヒントに、世界の陰謀を照らし出すこの出色のストーリーは生み出された。
選りに選られたというキャストは、まさにその言葉どおり、実力派揃いのスターが集結!ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジェフリー・ライト。さらに、オスカー俳優のクリス・クーパーとウィリアム・ハート、大ベテランのクリストファー・プラマー、演技派女優アマンダ・ピート、監督としても知られるティム・ブレイク・ネルソン。そのいずれもが数々の受賞歴と輝かしいキャリアを誇る壮観の顔ぶれだ。「大きな役でなくてかまわない、とにかくこの映画に出演したいんだ」—名も実もある俳優たちにこぞってそう思わせたギャガンの脚本。普通ではあり得ない主演クラスの俳優陣がスクリーンの片隅にまで顔を揃える豪華アンサンブル・キャストがここに実現した!

ストーリー




ボブ・バーンズの場合
ボブ・バーンズ(ジョージ・クルーニー)は、長年にわたり中東で活動を続けてきたCIAのベテラン諜報員だ。母国のために忠誠を尽くし、これまで家庭を顧みることなく働いてきたボブは、息子の大学進学を機に、諜報員としてのキャリアに終止符を打ち、残された日々はデスクワークに専念しようと決めていた。そんなボブにとって、テヘランでの武器商人の暗殺が、最後の任務となるはずだった。しかし、取引現場へと潜入し、武器商人の爆殺には成功したものの、取引相手の青い目の男は、スティンガー・ミサイルを手に入れて現場から姿を消した。報告のためにワシントンへ戻ったボブに、CIA当局は、男の行方を追うよりももっと重大な任務があると告げる。アラブ某国の王位継承者がテロ組織に資金を流しているというのだ。王位継承者を暗殺せよ—それがボブに与えられた最後の極秘指令だった。

ブライアン・ウッドマンの場合
スイス・ジュネーブのエネルギー商社に勤めるブライアン・ウッドマン(マット・デイモン)は、新進気鋭のエネルギー・アナリストとして頭角を現しつつあった。
ある日、アラブ某国のハマド王が主催するパーティに家族とともに招かれたブライアンは、邸内のプールで息子が溺死するという悲劇に見舞われる。悲嘆に暮れるブライアンに、しかし思わぬ転機がもたらされた。パーティでの出来事に責任を感じたナシール王子(アレクサンダー・シディグ)が、彼を自分の相談役に取り立てたのだ。知性とカリスマ性を備え、第一王子として次の王位を約束されたナシールは、これまでの石油ビジネスのやり方を見直そうと、アメリカの巨大石油企業コネックス社との契約を打ち切り、より条件のいい中国へ採油権を移すなど、改革路線を打ち出していた。大国に石油を委ねるより自国での採掘を目指すべきだというブライアンの思い切った提案に、王子は次第に耳を傾けていく。

ベネット・ホリデイの場合
ベネット・ホリデイ(ジェフリー・ライト)は、ワシントンで働く野心家の弁護士だ。アメリカ最大の石油企業コネックス社と、カザフスタンの採油権を獲得して一気に注目株となったテキサス州の石油会社キリーン社との合併話が持ち上がったことで、ベネットには願ってもないキャリアアップのチャンスが訪れた。彼に任された仕事は、アメリカ司法省に気づかれるより先に、キリーン社の採油権獲得の裏にある疑惑を調べ上げ、コネックス社に有利になる条件の、もとにこの合併を成功させること。そして彼はヒエラルキーの中にある自分の役割を次第に理解しはじめる。アル中の父親にどんなに非難されようと、もはや青臭い正義を振りかざすつもりはなかった。その一方で、ベネットのボスであるディーン・ホワイティング(クリストファー・プラマー)は、コネックス社の採掘契約を打ち切ったナシール王子に代えて、アメリカの言いなりになる第二王子を王位継承者にするよう、ハマド王に圧力をかけ始めていた。

ワシームの場合
パキスタンの青年ワシーム(マズハール・ムニール)は、父親と二人でナシール王子の国へ来ていた出稼ぎ労働者だった。しかし、ナシールが採油権を中国へ渡してしまったために、コネックス社で働いていた二人は、突然解雇を言い渡され、たちまち路頭に迷うことになる。次の働き口も見つからず、職探しのための滞在猶予も認められない。出稼ぎ労働者に対する仕打ちはどこまでも冷たく、いつか母親を呼び寄せようというささやかな望みも打ち砕かれた。そんな失意と絶望を抱えた青年の心のよりどころとなったのが、地元のイスラム神学校だった。友人からマドラッサの指導者を紹介されたワシームは、その青い目の男が語るイスラム教の過激な教義に引き込まれていた。

スタッフ

監督/脚本:スティーブン・ギャガン
製作:ジェニファー・フォックス
マイケル・ノジック
ジョージア・カカンデス
原作:ロバート・ベア
製作総指揮:ジョージ・クルーニー
スティーブン・ソダーバーグ
ベン・コスグローブ
ジェフ・スコール
撮影:ロバート・エルスウィット
美術:ダン・ヴァイル
編集:ティム・スクワイヤーズ
音楽:アレクサンドル・デプラ

キャスト

ジョージ・クルーニー(ボブ・バーンズ)
マット・デイモン(ブライアン・ウッドマン)
ジェフリー・ライト(ベネット・ホリデイ)
クリス・クーパー(ジミー・ポープ)
ウィリアム・ハート(スタン・ゴフ)
マズハール・ムニール(ワシーム)
ティム・ブレイク・ネルソン(ダニー・ドールトン)
アマンダ・ピート(ジュリー・ウッドマン)
クリストファー・プラマー(ディーン・ホワイティング)
アレクサンダー・シディグ(ナシール王子)

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