原題:Friday Night Lights

2004年10月8日全米ロードショー公開

2004年/アメリカ/118分/カラー/ 配給:UIP映画

2005年5月14日より、全国ユナイテッド・シネマにて独占ロードショー!

公開初日 2005/05/14

配給会社名 0081

解説


ピューリッツァ賞作家&アカデミー賞プロデューサーという夢のようなコラボレーションが描く、奇跡のトゥルー・ストーリー

テキサスのスモール・タウン、オデッサでは毎週金曜日の夜に街中の店がクローズし、人々が”ラトリフ・スタジアム”に集まっていく。やがて照明塔に灯が入り、荒涼とした闇からフィールドを美しく浮かび上がらせる。「ゴー・モージョー!ゴー!」、冷たく乾いた空気が、チームの愛称を叫ぶ群集の声によって一変する!テキサスではアメリカン・フットボールが夢であり希望であり、”ライフスタイル”だった。これは実在する高校フットボール・チーム、”パーミアン・パンサーズ”の1988年のシーズンを克明に記録した、若きアスリートたちのリアル・ストーリーである。
原作はピューリッツァ賞ライター、H.G.ビッシンガーによるベストセラー「フライデー・ナイト・ライツ」。権威あるスポーツ・イラストレイテッド誌から「かつてないスポーツ物語の傑作だ!」と絶賛されたのは、ヒーローの姿でも派手なプレーでもない。真実だけが持つ原石のような輝きと、力強い感動。そして根底には、「みんなフットボールを愛している!」という熱いハートが溢れているのだ。主人公は選手とコーチであり、街自体であり、人々の夢そのものなのである。

映画化に際しては、『アポロ13』、『「ビューティフル・マインド』等でハリウッド屈指の名プロデューサーとなったブライアン・グレイザーが製作を手がけている。彼の手腕は大作ばかりではなく『8Mile』タイプの作品でも高く評価され、ラップというサブカルチャーを普遍的で骨太な青春映画にまで昇華させたスピリットが本作品でも存分に生かされている。ブライアン率いるイマジン・エンターテイメントが生み出したのは、どんなフィクションでも描けない本物の興奮。本作品は鮮烈な青春映画であり、アメリカの縮図を描いた「ネオ・ノンフィクション・ドラマ」なのである。

1988年パーミアン・パンサーズが目指すのは州チャンピオンのタイトル。選手たちは勿論、いやそれ以上にオデッサの街全体が5度目の優勝を待ち望んでいた。8月から12月まで、長くて凝縮された時間が流れ始める。選手の数だけドラマがあり、試合の数だけ大歓声が響き渡るのだ。そしてプレイヤーと同様、ヘッド・コーチには脅しにも似たプレッシャーがかかってくる。
「お前たちにはチームと学校と街を守る責任がある。そのためには”完壁”になれ!」
という言葉を胸に、選手たちはフィールドに飛び出していくのだった。
炎のような情熱と氷のような冷静さを併せ持つゲインズ・コーチに扮するのは、主演作『スリング・ブレイド』でアカデミー賞脚色賞に輝いた名優ビリー・ボブ・ソーントン。アクの強い役を多く演じている彼が、今回はフットボールに身も心も奉げた男をストレートな演技で表現。父性を感じさせる懐の深いキャラクターが、ソーントンの円熟味と絶妙にマッチしている。そしてストーリーにはもうひとりの父親が登場する。かつてのステート・チャンピオンの一員、ビリングスリーである。彼にとって栄光は過去のものではなく、今は自分と同じくパンサーズに入った息子に”何か”を伝えようとしている。演じるのはカントリー・ミュージック界のNo.1アーチスト、グラミー賞受賞のティム・マッグロウ。映画初出演とは思えないほど印象深い演技を披露している。
フィールド内の主役はやはりプレイヤーたち。チームのスターであり、将来を嘱望されながら怪我で夢を断たれてしまうブービーには『アントワン・フィッシャー/きみの帰る場所』で絶賛されたデレク・ルークが扮している。病気の母親を抱え、不安と戦いながらクォーターバックの責任を果たそうとするマイクを演じるのは、TVシリーズ、「アメリカン・ゴシック」で注目されたルーカス・ブラック。父の大きな存在から抜け出そうともがくドンには『トロイ』のギャレット・ヘドランドが扮している。その他、チームを支えるキャプテンのチャベスを『オールド・ルーキー』のジェイ・ヘルナンデスが、ブービーの怪我によってチャンスを得るランニングバック、コーマーをTVシリーズで人気のリー・トンプソン・ヤングがそれぞれ演じている。また屈強なアイボリー役のリー・ジャクソンは、この作品のために集められた本物のフットボール選手のひとりである。

本作を、感動の人間ドラマと迫力あるスポーツ・シーンが交錯したアップ・テンポな作品に仕上げているのは、『コラテラル』等の俳優としても知られ、監督としては『ランダウン/ロッキング・ザ・アマゾン』のスピーディーな演出が評判となったピーター・バーグ。何年もの間、本作品の監督として自らを売り込んできた彼の情熱が、スクリーンからほとばしるようである。脚本はピーター・バーグと共に、『デビル』のデビッド・アーロン・コーエンが共同で手がけている。撮影は『ランダウン〜』でもバーグ監督とコンビを組んだトビアス・シュリッスラーが歯切れのいいカメラワークを見せている。オリジナル音楽は、エクスプロージョンズ・イン・ザ・スカイがテキサスの大地にふさわしいパワフルなインストロメンタル・サウンドを提供し、音楽プロデューサーとしては、『ロスト・イン・トランスレーション』で英アカデミー賞にノミネーされたブライアン・レイツェルが参加している。
フットボールのオフェンスく攻撃>には4回のチャンスが与えられている。進むべき距離は10ヤード(=9.14m)。クリアすればファーストダウンさらに先ヘチャレンジできる。9.14m先には新しい希望が待っているのだ。そのディスタンスを一気に飛び越えるか、永遠のように長く感じるか…。「試合」も「人生」同じ。夢に向かって進むためには、1秒も無駄にできないのだから。

ストーリー



1988年8月6日テキサス州オデッサにあるパーミアン高校アメリカン・フットボール・チーム、”パンサーズ”のプレ・シーズン1日目。勝候補のパンサーズは熱狂的な街の期待を一身に集めていた。練習初日にも関わらずテキサス中のマスコミが取材に訪れ、まだハイスクールの選手たちを、まるでスーパースターのようにインタビューしている。話題の中心は将来を有望視されているブービー(デレク・ルーク)。彼には大学のスカウトたちも熱い視線を送っていた。クォーターバックは堅実なプレイを得意とするマイク(ルーカス・ブラック)。往年の名選手を父親に持つドン(ギャレット・ヘドランド)は、そのことをチャンピオンヘの期待と同じぐらい重圧に感じていた。コーマー(リー・トンプソン・ヤング)は控えに甘んじているランニングバックで、プレイに自信を持っていない。その他にも、闘志溢れるキャプテンのチャベス(ジェイ・ヘルナンデス)や、”牧師”と呼ばれているアイボリー(リー・ジャクソン)らがチームの面々だ。優勝を約束されたチームでは選手よりもヘッド・コーチに信じられないほどのプレッシャーがかかっているが、コーチのゲインズは、「校長より高給取りでも、それでチームが無敵になればいい」という街の声を冷静に受け止めていた。

選手たちは街の中でも特別扱いされていた。陽気なブービーはそれを自分の力に変えていたが、マイクの場合は少し違っていた。彼の母もまたフットボールに熱狂するひとりではあるが、病身のため将来に不安を抱えている。スカウトが彼の元にも訪れるが、マイクは「家から通える距離なら」としか答えられない。またドンも、かつて優勝チームのメンバーだった父、ビリングスリー(ティム・々ッグロウ)に不甲斐ないプレイを叱責されていた。父親の目には息子が頼りなく映っていたが、子供から見た父の姿は栄光の見る影もなく、ただ荒れた生活をしているようにしか見えない。親子の溝は深まるばかりだった。そして、それぞれの思いを乗せて、本格的なシーズンが始まろうとしている。

9月2日シーズン開幕、対マーシャル戦。選手たちはフィールドを駆け回り、ブービーの大活躍で試合は一方的な展開となった。ところがアクシデントが発生する。タックルを受けたブービーが膝に大怪我を負ってしまったのだ。靭帯損傷、軟骨にも問題が。勝利を収めたものの、試合後のロッカールームは沈んでいた。この先ブービー抜きで戦えるのか?そして、大量リードにも関わらず主力を温存しなかったゲインズに批判が集中する。
悪い予感は的中した。9月9日の対アビリーン戦、エースを欠いたパンサーズはあっけなく敗戦。選手たちは明らかに浮き足立ち、気持ちがバラバラになり始めていた。そして翌週、対クーパー戦またもやパンサーズは大量リードを許している。しかもブービーの代わりに出場した選手も負傷してしまうのだった…

スタッフ

監督:ピーター・バーグ
製作:デビッド・アローン・コーエン
   ピーター・バーグ
原作:H.G.ビッシンガー「フライデー・ナイト・ライツ」
製作:ブライアン・グレイザー
製作総指揮:ジェームス・ウィティカー
      ジョン・キャメロン
撮影:トビアス・シュリッスラー
編集:デヴィッド・ローゼンブルーム
衣装:スーザン・マセソン
音楽プロデューサー:ブライアン・レイツェル

キャスト

ビリー・ボブ・ソーントン
ルーカス・ブラック
ギャレット・ヘドランド
デレク・ルーク
ジェイ・ヘルナンデス
リー・ジャクソン
リー・トンプソン・ヤング
ティム・マッグロウ

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