原題:In Her Shoes

2005年4月8日アメリカ公開

2005年/アメリカ/カラー/130分/ 配給:20世紀フォックス映画

2010年06月25日よりDVDリリース 2007年11月21日よりDVDリリース 2006年04月07日よりDVDリリース 2005年11月12日より、有楽座ほか全国ロードショー

(C)2005 TWENTIETH CENTURY FOX

公開初日 2005/11/12

配給会社名 0057

解説



『メリーに首ったけ』や『チャーリーズ・エンジェル』でキュートなコメディエンヌの魅力を開花させ、ハリウッドのトップ・スターの座に就いたキャメロン・ディアスが、演技派女優への確かな一歩を印した話題作が登場した。『イン・ハー・シューズ』は、全米でベストセラーになったジェニファー・ウェイナーの2作目の小説の映画化。脚色は『エリン・ブロコビッチ』で英米のアカデミー賞にノミネートされたスザンナ・グラント。監督は『L.A.コンフィデンシャル』でアカデミー賞をはじめとする数々の賞を受賞したカーティス・ハンソン。製作は『テルマ&ルイーズ』を世に送り出した巨匠リドリー・スコット。現在のハリウッドが誇る最高のスタッフと最高のキャストが集結し、ひとりの女性の自分探しの旅路を共感溢れるタッチで描き上げた本作は、アカデミー賞最有力の呼び声も高い本年度No.1の感動作だ。

「これはかつてハリウッドで主流だったが、いまは稀少になってしまったタイプの映画だ。登場するのは、観客たちが“あれは自分だ”と言ってしまうようなキャラクターばかり」

監督のハンソンが語るように、起伏に富む流れの中に人生の機微を捉えた物語は、見た目の華やかさからは想像もつかない悩みや苦しみを抱えたキャラクターひとりひとりの心情を、鮮やかに照らし出していく。ゴージャスなルックスの持ち主であるにもかかわらず、難読症を患っていることから自分に自信が持てないマギー。弁護士として成功を収めたものの、実は外見にコンプレックスを持っている姉のローズ。コインの裏表のようなふたりの姉妹に加え、悠々自適の引退生活を送っているように見える祖母のエラも、心の中では、姉妹の母である娘の死に対する自責の念に囚われている。そんな3人がそれぞれの「痛み」と真摯に向き合い、激しくぶつかりあいながら絆を深めていくドラマに宿るリアルな感動。とりわけ、エラのもとで暮らすうち、誰かに必要とされる喜びに目覚め、新しい自分に生まれ変わっていくマギーの成長ぶりが深々と心を打つ。演じるキャメロン・ディアスにとっても、これは生涯の代表作となりそうだ。

そのディアスと息ぴったりの共演を見せるのは、『シックス・センス』でアカデミー賞、『アバウト・ア・ボーイ』で英アカデミー賞の候補になったトニ・コレット。マギーとのLOVE&HATEな関係に苦しむ姉のローズに扮した彼女は、優等生の役割を演じ続けてきたローズの辛さ、不器用な自分への苛立ち、ロマンチックなものに対する切ないまでの憧れを、しっかり者のキャラの狭間に繊細に滲ませ、演技派の底力を見せつける。さらに、マギーの成長に欠かせない存在となる祖母のエラを、『愛と追憶の日々』のアカデミー賞女優シャーリー・マクレーンが、堂々たる風格を漂わせて演じている。 スタッフの顔ぶれも一流ぞろいだ。撮影監督は、『アメリカン・スプレンダー』のテリー・ステイシー。衣裳デザイナーは、『キューティ・ブロンド』シリーズのソフィー・デラコフ。音楽は、『リバー・ランズ・スルー・イット』でオスカー候補になったマーク・アイシャムが手がけている。

また、登場人物の心情を雄弁に物語る靴たちも魅力のひとつ。マギーが雪の中でダメにしてしまうローズお気に入りのジミー・チューのハイヒール。エラがローズに贈る真っ白なウェディング・シューズ。そして、靴になぞらえて語られるふたりの生き方。片っ端から靴の試し履きをするくせに自分にぴったりの一足がみつけられないマギーと、一度も履いていない高価な靴をクローゼットにしまいこんでいるローズ。そんな自分に別れを告げ、幸せへと通じる未舗装の道を歩み出すふたりの姿に思わず拍手を贈りたくなるこの映画は、彼女たちと同じように、傷ついたり、すりむいたりしながら、自分にぴったりの靴=幸せを見つけようと懸命に歩く女性たちを、熱く讃える作品でもあるのだ。

ストーリー



30歳目前にして自分にぴったり合う靴がみつけられず、裸足でさまよい続けている……この映画のヒロイン、マギーはそんな女性だ。弁護士として活躍する姉のローズとは反対に、キャリアも資格も学歴もないマギーが、たったひとつ人に誇れるのは、グラマラスなルックスだけ。とはいえ、若さの賞味期限はそれほど長くない。そのことに気づいたマギーは、遅まきながら自立の坂道を登り始めるが、道のりは想像以上の険しさだ。よろめき、つまずき、傷ついて、自分のみじめさを噛みしめる日々。その過程で唯一の理解者だったローズと対立し、完全に居場所をなくしてしまうマギー。そんな彼女が向かったのは、最近まで存在さえ知らなかった祖母の住むフロリダ。ファッショナブルなハイヒールよりも洗いざらしのスニーカーが似合うこの土地で、マギーは、いままで知らなかった本当の自分と出会うことになる——。

スタッフ

監督:カーティス・ハンソン
製作:リサ・エルジー、キャロル・フェネロン、カーティス・ハンソン、リドリー・スコット
製作総指揮:トニー・スコット
原作:ジェニファー・ウェイナー
脚本:スザンナ・グラント
撮影:テリー・ステイシー
編集:リサ・ゼノ・チャージン、クレイグ・キットソン
音楽:マーク・アイシャム

キャスト

キャメロン・ディアス
トニー・コレット
シャーリー・マクレーン
マーク・フォイアスタイン
ブルック・スミス

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