超高層マンションで起きた一家4人の殺人事件…… しかし彼らは、全くの他人同士だった…… すべてを結ぶ悲しい絆の、本当の「理由」とは……

2004年日本/カラー/160分 製作:WOWWOW、PSC 特別協力:朝日文庫、新潮社、ユナイテッド・シネマ 特別協賛:住友商事 宣伝:シナジー 配給:アスミック・エース

2005年04月28日よりビデオリリース 2005年04月28日より特別版DVDリリース 2004年12月18日(土)より新宿武蔵野館、ユナイテッド・シネマチェーンほか全国順次ロードショー!

©2004 WOWOW/PSC

公開初日 2004/12/18

配給会社名 0007

解説


宮部みゆきの直木賞ミリオンセラー、ついに完全映画化

 バブル経済の最中に建設され、経済の破綻と共に誕生した日本社会の歪みの象徴たる超高級マンション。そこで起こった不可解な殺人事件とその奇妙な顛末を、完璧な世界観のもとにルポルタージュ形式で書き下した作品、それが宮部みゆきの代表作『理由』である。

『理由』は96年9月から1年間、朝日新聞で連載され、98年の第120回直木賞を受賞、発売部数は現在、累計で160万部を超え、日本を代表するミステリーのベストセラーである。
 これまでにも映画やドラマ化の申し出はいくつもあったが、数百人にも上る登場人物たちの、その証言によって展開していく構成は、ありきたりの手法を許さず、それが障害となり、難攻不落の企画として映像化不可能とされていた。そこで今回、大林監督はそのすべてを逆手に取り、原作の精神にあくまでも忠実に再現するために、いくつかの試みを行った。その手法が、この作品を単なるミステリーの映画化に収束させず、その裏側にある人々の欲望と、そこから起こる悲劇を見事に浮かび上がらせる、見応えたっぷりの人間ドラマへと昇華し得たのである。

 実はこの作品、過去の大林作品『ふたり』(NHKと共作)と同様に、そもそもはWOWOWのテレビ向けコンテンツとしてスタートした。だが、監督は原作に惚れ込み、劇場用の35mm映画作品としての完成を目指してプロジェクト化し、著者の宮部みゆきをして「涙が出るほど良かった」と言わしめるほどの出色の作品を実現させた。そして、04年4月のWOWOWオンエア時にはオリジナルドラマの最高視聴率を記録。月間《ギャラクシー賞》も受賞、視聴者からの反響があまりにも大きかったこと、監督、原作者からの強い要望もあり、今回の劇場公開が実現となった。

ストーリー

ある台風の夜、超高級マンション「ヴァンダール千住北ニューシティ」で起きた4人の惨殺事件。被害者たちは一つの家族と思われていたが、捜査が進むにつれて、全くの他人同士であったことが判明する。彼らはいったい誰なのか?なぜ一緒に住み、なぜ殺されたのか。さまざまな人物や家族の姿が、それぞれの「物語」を語り継ぐ。悲しい絆が解き明かす、その「理由」とは?

スタッフ

監督:大林宣彦
原作:宮部みゆき
脚本:大林宣彦、石森史郎
プロデューサー:戸田幸宏、大林恭子、山崎輝道

キャスト

村田雄浩、加瀬亮、根岸季衣、
寺島咲(新人)、厚木拓郎、入江若葉
岸部一徳、左時枝、嶋田久作
大和田伸也、細山田隆人、根岸徹
久本雅美、ベンガル、裕木奈江
宝生舞、伊藤歩、中江有里
松田美由紀、立川談志
赤座美代子、南田洋子
風吹ジュン、石橋蓮司
山田辰夫、麿赤兒
渡辺裕之、小林捻侍
榎本明、宮崎将
渡辺えり子、宮崎あおい
菅井きん、永六輔
小林聡美、勝野洋
小手川裕子、片岡鶴太郎
(登場順:他カメオ出演多数)

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