希望は、戦いの先にある。 初の本格的韓日合作アニメーション!大人気アクションファンタジー・コミックついに映画化!

2004年/日本・韓国/87分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル 配給:クロックワークス

2005年07月08日よりDVDリリース 2004年12月4日、シネ・リーブル池袋他にてロードショー

公開初日 2004/12/04

配給会社名 0033

解説



映画からTVドラマまで、韓国発のエンターテインメントに、日本でも数多くの人々が心を揺さ振らされている現在。その“韓流”の波はついに、日本の独壇場と思われていた、コミックやアニメーションの世界にまで押し寄せた!2006年に韓国で予定されている、日本製劇場用アニメーション映画の全面開放を前にして、史上初の本格的韓日共同製作による、長篇アニメーション映画が誕生。『新暗行御史』は、世界を圧巻するアニメ大国・日本と、国を挙げて映像コンテンツを支援する韓国とが、正面から手を組んで製作し、両国で同時期にロードショー公開される話題作である。
 原作コミックは、月刊サンデーGX(小学館・刊)で連載中の超人気作品。原作のユン・インワン、作画のヤン・ギョンイルはともに韓国人でありながら、日本のコミック市場に向けた完全オリジナル作品として、『新暗行御史』を発表。「新行御史」や「春香伝」といった韓国の古典を自由にアレンジして、アジア的なファンタジー世界を描き出したダイナミックなストーリー展開と、圧倒的な画力で描き出されたキャラクターの魅力によって、目の肥えた日本のコミックファンからも、熱狂的に迎え入れられた。さらに、井上雄彦といった、日本の第一線で活躍する漫画家やクリエイターからも、絶賛の声が数多く寄せられている。いにしえの国、聚慎(ジュシン)には、“暗行御史(アメンオサ)と呼ばれる隠密要員”がいた。王の特使として地方を巡り、身分を隠して悪政を糾弾する暗行御史は、虐げられた民衆にとってのヒーローであった。しかし、その聚慎の国が滅んでしまった今もなお、ひとりの暗行御史、文秀(ムンス)は乱世を流浪っていた。護衛の“山道(サンド)”を得た文秀は、暗行御史の証である“馬牌(マハイ)”の力を使って、あまたの悪や魑魅魍魎を打ち破っていく。文秀が追い求めているもの、それは、聚慎を滅ぼしたひとりの男の姿だった…。
 アニメーション制作は、『劇場版ポケットモンスター』やTVアニメ『剣風伝奇ベルセルク』などで知られる日本のアニメスタジオ・OLMと、韓国のCHARACTERPLANが、共同で担当。監修・プロット・脚本を『クレヨンしんちゃん』や『サクラ大戦活動写真』の本郷みつる監督が手掛けており、その本郷監督の下でTVアニメ『カスミン』などの演出を担当した志村錠児が、劇場用アニメ初監督に挑んでいる。
 本作のストーリーは、原作コミックの中から2本のエピソードを選び出し、再構築している。加えて、原作者コンビによって生み出された、映画オリジナルの新キャラクター“摩利(マーリ)”が登場。クライマックスでは、文秀を護衛する山道とのあいだで、大迫力の剣劇戦を繰り広げるなど、劇場映画ならではの新要素も盛り込まれている。また、日本のTVでおなじみのユンソナをはじめ、TVドラマ『オールイン運命の愛』のチソン、歌手のイ ジフンといった韓流スターが、ナレーションで参加している点にも、要注目だ。
 国境の壁を越えて傑出した才能が集結し、壮大なスケールのアジアン・ファンタジーを世界に発信する本作は、韓国と日本のコミック、アニメ、そしてエンターテインメントの歴史に、新たな1ページを書き記す作品なのである!

ストーリー




いにしえの時代。東方に聚慎(ジュシン)という名の国があり、そこには“新暗行御史(アメンオサ)”と呼ばれる陰密要員がいた。暗行御史は、王の特使として秘密裏に地方を巡り、悪政を糾弾し、庶民を救う聚慎の特殊官史であった。その聚慎の国は滅んだが、ひとりの暗行御史、文秀(ムンス)はいまだ、乱世を流浪っていた。かつての友であり、そして聚慎を滅ぼした張本人でもある、ひとりの男の姿を求めて…。
砂漠で行き倒れた文秀は、獣医の青年、夢龍(モンリョン)に救われる。悪辣な領主、弁(ビョン)に恋人の春香(チュンヒャン)を連れ去られた夢龍は、彼女を取り戻すために暗行御史になること夢見ていた。しかし、二人は砂漠の食人鬼・サリンジャーたちの襲撃を受け、夢龍はその凶刃に倒れてしまう。窮地を切り抜けた文秀は、夢龍の故郷である弁の領地へと向かった。
圧政に苦しむ民衆は、暗行御史の来訪を待望していた。そこに突然、夢龍が帰郷したため、人々は彼が暗行御史になって戻ってきたと色めき立つ。だが、そんな彼らに向かって夢龍は告げる。「救いばかり求める奴に奇跡は起こらない。これから起こることは、すべて偶然だ」と。
弁の眼前に現れた夢龍は、その変装を解く。彼の正体は、文秀だった。「暗行御史の出頭(おでまし)だ!」
文秀は、暗行御史の証である“馬牌(マハイ)”の中でも究極の力を持つ“三馬牌”を使って、幽幻兵士(ファントム・ソルジャー)を召喚し、弁の配下をなぎ倒していく。だがそこに、幽幻兵士を一刀の下に斬り倒す、ひとりの女闘士が現れた。夢龍の恋人、春香である。剣の達人である春香を、弁は催眠術によって思いのままに操ることができたのだ。
春香の圧倒的な剣技によって、文秀は追い詰められていく。だが、恋人である夢龍の死を知った春香は正気を取り戻し、弁は蜂起した民衆によって討ち倒された。
さらなる流浪の旅に出た文秀の後を、春香は追っていく。暗行御史の護衛である“山道(サンド)”となって、文秀とともに行くことを、彼女は選んだのだ。
海岸に辿り着いた文秀と山道は、そこで記憶をなくした少年、浚と出会う。「助けてください…俺の島が大変なことに…」
浚の持っていた奇妙な草の葉が気になった文秀は、彼の故郷の島へと渡った。その島は一見すると、美しく平和な場所のように思えた。だが文秀は、気が付いていた。島でただひとりの医師であり、その鍼(はり)で死人をも生き返らせるために、「奇跡の人」と呼ばれているや柳義泰(ユイテ)が、自分の追い求めている“あの男”と、同じ気配を漂わせていることに…。やがて文秀に、凄腕の刺客“摩利(マーリ)”の振るう剣が襲いかかった。文秀を守る山道と摩利のあいだで、死闘が開始される。事態が急速に動き出す中で、文秀は“奇跡”の背後に隠された、恐ろしい真実を暴き出す…。

○ 「暗行御史(アメンオサ)」とは…
暗行御史とは、今から約500年前の朝鮮半島において、実在した特殊官吏である。王の命を受け、自らの身分を隠して地方の民政を監察し、不正を働く投人を罰するというのが、その役目であった。日本における「水戸黄門」の物語を連想させる、そんな庶民のヒーローである暗行御史の物語は、韓国では演劇や映像作品を通じて、今なお語り継がれている。日本でも広く知られる韓国の古典小説「春香伝」にも、暗行御史が登場する。『新暗行御史』は、実在の暗行御史をベースにして、自由な想像力で紡ぎ出された、新たな物語なのである。

スタッフ

原作:梁慶一、尹仁完(月刊サンデーGX)
監督:志村錠児
監修・プロット:本郷みつる
キャラクターデザイン:高橋英樹
美術監督:小林七郎
アニメーション制作:OLM、キャラクター・プラン
主題歌:「(タイトル未定)」BoA
劇中歌:「Song With No Name」BoA
音楽:大谷幸
音響監督:三間雅文
美術監督:小林七郎
エグゼクティブプロデューサー:亀井修・鄭?
企画:久保雅一・安鉉東
プロデューサー:加治屋文祥・楊芝恵・遊佐和彦・李相燉
アニメーションプロデューサー:神田修吉・李東基
アニメーション制作:OLM・CHARACTERPLAN

キャスト

(声の出演)
文秀(ムンス):藤原啓治
山道/春香(サンド/チュンヒャン):小林沙苗
弁(ビョン):中尾隆聖
熱砂蝙蝠:早水リサ
夢龍(モンリョン):岸尾大輔
浚(ジュン):福島潤
沃(ヨウ):日高のり子
柳義泰(ユイテ):宮本充
摩利(マーリ):朴璐美

〈特別出演〉
イ・ジフン(韓国版オープニングナレーション・タイトルコール)
ユンソナ(日本版オープニングナレーション)
チソン(エンディングナレーション)

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