原題:HELLBOY

もはや世界は人間の手に負えない! 魔界が生んだカリスマ救世主登場!! 日本のみのディレクターズカット版!

2004年/アメリカ/カラー/132分 配給:UIP映画

2007年08月22日よりDVDリリース 2005年04月02日よりDVD発売開始 2005年04月02日よりビデオレンタル開始 2004年10月1日、日比谷映画ほか全国東宝洋画系にてロードショー

公開初日 2004/10/01

配給会社名 0081

解説



90年代、アメリカン・コミックスのエポック・メイキングとなった『ヘルボーイ』は、影と色彩の魔術師マイク・ミニョーラが生み出したニューヒーローである。
ヘルボーイの誕生は、60年前の第2次大戦の戦争秘話までさかのぼる。敗色の濃くなった黒魔術の帝国の異名をもつナチス・ドイツは、邪悪な魔道士ラスプーチンとオカルト結社トゥーレ協会が開発した超科学装置による世界征服計画を決行する。そのとき、異界=地獄から召喚されたヘルボーイは、ハルマゲドンの先遣者の宿命を負いながらも、ブルーム教授率いる連合軍に救助される。ブルーム教授は極秘の超常現象捜査局(DPRD)を創設し、ヘルボーイを息子のように育てると共に、並外れた超常的な才能を伸ばし、世界最高のオカルト調査員へと成長させた。闇の出自にも関わらず、比類なき善のヒーローとなったヘルボーイは、人間の世界を脅かす邪悪な勢力と戦いつづけてきた。
そして今、魔界から再生したラスプーチンは、世界に終末をもたらすラグナロク計画を再び起動させようと暗躍し、ヘルボーイとDPRDに、その魔手を延ばしてくる……。

世界中の神話や民話、都市伝説からH・P・ラヴクラフトが創作したクトウルー神話まで、怪奇/オカルト/ホラーな実話や小説を素材に総動員して、語りつづけられている異色コミックの『ヘルボーイ』。そのエッセンスを抽出したこの映画化作品は、人類に黙示録的な危機が訪れる世界を舞台に、人間的な善と究極の悪との決戦を、ドライなユーモアをまじえつつ、ニューヨークの地下世界からロシアの地底迷宮へと世界を駆け、壮大なスケールで展開するスーパーナチュラル・アクション・アドベンチャー大作である。

主演のヘルボーイには、『クロノス』以来、監督の盟友で『ロスト・チルドレン』『エイリアン4』『ブレイド2』でお馴染みの名脇役ロン・パールマンが初主演、超能力者のヒロイン、リズ役には『クルーエル・インテンションズ』『キューティ・ブロンド』のセルマ・ブレア、ヘルボーイの育ての親ブルーム教授には『ミッドナイト・エクスプレス』『エレファント・マン』のジョン・ハート、そして、新米FB1エージェントのマイヤーズ役にイギリスの新星ルパート・エヴァンス、オカルト嫌いのDPRD局長マニング役に『ドクター・ドリトル』『メリーに首ったけ』などのコメディ演技で知られるジェフリー・タンバー。対する悪役は、人類滅亡を企む妖僧ラスプーチンに、チエコの大スターで『15ミニッツ』『バレット・モンク』『ブレイド2』などのハリウッド映画にも出演しているカレル・ローデン、冷血なナチス女将校イルザ役をTVミニ・シリーズ『アヴァロンの霧』(未)の新人ブリジット・ホドソンが演じている。

監督・脚本・映画原案は、デビュー作の『クロノス』から『ミミック』『デビルズ・バックボーン』『ブレイド2』と一貫してゴシック・ホラーを撮りつづけているメキシコ出身の鬼才ギレルモ・デル・トロ、共同原案は『エイリアンVSプレデター』のピーター・ブりッグス、製作は『ダイ・ハード』『プレデター』『トゥームレイダー』などの大ヒット・シリーズを手がけているローレンス・ゴードンとロイド・レヴィンのコンビに加え、『ヘルボーイ』の原作出版社ダーク・ホース・コミックの創設者で『マスク』『タイムコップ』と自社作品の映画化を手がけるマイク・リチャードソン、製作総指揮は超大作ミュージカル『ウエスト・サイド物語』を初仕事に、アカデミー候補作の『愛は静けさの中に』『月の輝く夜に』『アグネス』から『ブレイド2』まで手がける大ベテランのパトリック・パーマー、以下のスタッフはデル・トロ監督の過去の作品に参加した経験のある有能な人材で、撮影は『スポーン』『ジャッキー・ブラウン』『スパイ・キッズ』なども担当したメキシコ出身のギレルモ・ナヴァーロ、プロダクション・デザイナーは『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』『OO7/ダイ・アナザー・デイ』などで美術監督を努めてきたスティーブン・スコット、衣装は『アンダーワールド』のウェンディ・パートリッジ、編集は『GODZILLA/ゴジラ』のピーター・アムンドソン、音楽は『スクリーム』シリーズや『ターミネーター3』のマルコ・ベルトラミ。また、ヘルボーイの特殊メイク・コンサルタントは6度のアカデミー賞に輝くリック’ベイカー、特殊効果スーパーバイザーは『エイリアン』でアカデミー賞を受賞したニッ・アルダー、コンセプト・アートにはタイ・ルービン・エリントン、ジョゼ・フォース・ウエイン・バーロウ、ジェフ・ラブネフらコミックやSFアートで活躍するアーティストに加え、韮沢靖、弐瓶勉、寺田克也ら日本の人気アーティストも参加し、ビジュアル・センスが磨かれているのにも、要注目。

ストーリー



第2次大戦末期の1944年10月9日深夜、スコットランドのトランダム大修道院跡で、妖僧ラスプーチン(カレル・ローデン)指揮のもと、第3帝国のトップ科学者将校でありオカルト結社トゥーレ協会会長カール・クロエネン(ラディスラフ・ベラン)、女将校のイルザ(ブリジット・ホドソン)らナチスの小隊が、5年の歳月をかけた「ラグナロク計画」を実行に移そうとしていた。ヘル=ホール発生機がうなる中、ラスプーチンのはめたメカ・グローブが異界の門を開き、混沌の7体の神オグドル・ヤハドを召喚しようとした
寸前、急襲したアメリカ軍部隊によって阻止され、ラスプーチンは異界に呑まれてしまう。そして、こちらの世界に真っ赤な小猿のような生き物が残される。この事件の功労者、超常現象学者ブルーム教授(ジョン・ハート)は、フランクリン・ルーズベルト大統領に認可され、DPRD(超常現象捜査局)を設立。“ヘルボーイ”と名づけられた小猿は、教授を父と慕い、トップ・エージェントとして極秘裏に魔物退治をしていた。

一方、西ヨーロッパにあるモルダヴィアのボルゴ峠で、エルザとクロエネンは雪深い山奥に分け入り、異教の神殿において山岳ガイドの血を使い、ラスプーチンを復活させる。そして現代、教授が後任に選んだ新米FBI副捜査官マイヤーズ(ルパート・エヴァンス)が、ニュージャージー州ニューアーク郊外にある51課、DPRDに着任早々・マンハッタンのマッケン資料館で事件が起きる。現場に到着したヘルボーイ(ロン・パールマン)と相棒の半魚人エイブ(ダグ・ジョーン〉、マイヤーズたちは、魔物サムエルが解き放たれたことを知る。ハロウィンの夜で賑わうマンハッタンの路上から地下鉄へと、ヘルボーイ対サムエルの壮絶な戦いが繰り広げられ、ついに魔物を退治したかに思えたのだが……。倒される度に増殖するサムエルは、ニューヨークの地下深くに卵を産みつけ、来たるべき時を待っていた。それに対し、DPRDの殲滅作戦が開始され、エイブが瀕死の重傷を負うなど多大な犠牲を出したものの、サムエルどもを退治し、発見したクロエネンの死体を回収。しかし、それもまた陰謀で、仮死から蘇ったクロエネンは、ブルーム教授を殺害して消え去る。
かたや、制御できない怪物的な発火能力に苦しみ、精神病院に自ら入院していたリズ(セルマ・ブレア)は、夢にラスプーチンが現われ、恐怖のあまり能力が発現し、病院を半壊させてしまう。その彼女をDPRDに復帰させるために救出にきたのがマイヤーズ。それが出会いで、普通の人間であるマイヤーズに心を許すリズ。その2人のなんでもない関係に、リズに恋心を抱くヘルボーイは、やきもきしていたのだが、教授の死を知っても葬儀に参列もできない自分の姿、ただただ悲嘆に暮れるのだった。

DPRDの存在に懐疑的だったFB1のマニング(ジェフリー・タンバー)が陣頭指揮に立ち、教授の残した手がかりの住所を元に、ヘルボーイらチームはモスクワ郊外へ飛ぶ。19世紀の霊園に眠る死骸を叩き起こして道案内させ、たどり着いた目的地・イェフィモヴィッチ霊廟——その地下には氷の洞窟から成る巨大な迷宮が広がっていた。
罠をくぐり抜け、サムエルと戦っていたヘルボーイは、リズを助けようとして爆発で気絶してしまう。そして気がつくと、リズのパワーを生け賛にして、ラスプーチンは「ラグナログ計画」を成就しようとしていた。その異界の扉を開ける鍵こそ、ヘルボーイの奇妙な右手だとラスプーチンが迫る。はたして、ヘルボーイは、この世界を破滅に導いてしまうのか……。

スタッフ

監督・脚本・ストーリー:ギレルモ・デル・トロ
原作:マイク・ミミョーラ

キャスト

ロン・パールマン
ジョン・ハート
セルマ・ブレア

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