原題:Secret Window

開けてはいけない、秘密の窓。

2004年3月12日全米公開

2004年/アメリカ映画/コロンビア映画提供/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給/原題:SECRET WINDOW スコープサイズ/全6巻/上映時間:1時間36分/2,629m/SDDS・SRD/字幕翻訳:戸田奈津子 原作:「秘密の窓、秘密の庭」(『ランゴリアーズ』所収) スティーヴン・キング著 小尾芙佐訳 文春文庫刊

2007年12月05日よりDVDリリース 2007年05月23日よりDVDリリース 2005年04月22日よりビデオリリース 2005年04月22日よりコレクターズ・エディション版DVDリリース 2004年10月23日(土)より日比谷スカラ座1他全国東宝洋画系にてロードショー!

公開初日 2004/10/23

配給会社名 0042

解説


かつてない戦慄と、予測不可能の結末。

『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』の大ヒット。そして『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』でアカデミー賞にノミネートされ、人気・実力ともにハリウッドのトップを極めたジョニー・デップ。今や時代を代表する役者となった彼が、新たな出演作に選んだのは、極上のミステリーだ。原作は『グリーンマイル』『ショーシャンクの空に』『ミザリー』など、数々のベストセラーを世界に送り続け、40以上もの作品が映画化されているスティーヴン・キング。そして、キング独特の、静かに忍び寄る恐怖を映像化したのは、『パニック・ルーム』(製作・脚本)、『スパイダーマン』(脚本)のデビッド・コープだ。本作で監督・脚本を務めた彼は、原作とは異なる結末を描いた。キングの『秘密の窓、秘密の庭』にも劣らない本作のラストは全米に衝撃を与え、観る者を震撼させた。デップが演じるのは、人気作家モート・レイニー。妻との離婚協議のため、精も根も疲れ果てた彼は、最近では1日16時間もの睡眠を貪っていた。ある日、彼の家に謎の男ジョン・シューターが現れる。彼は、モートが自分の小説を盗作したというのだ。モートには、全く覚えのない疑惑。それにも関わらず、シューターは執念深くモートを追いつめていく。シューターの姿を見た者、正体を探る者は、命を落としていく。ただ一人、モートを除いて−。男は何者なのか?本当の狙いは、何なのか?謎が解けても終わらない。予測不可能な結末が、観る者を襲う。キング×デップ。この初めての出逢いが、かつてない戦慄を奏でる。全編に張りめぐらされた謎解きの伏線、そして予測不可能のエンディング。緊迫のミステリーが、まもなく日本に衝撃を走らせる!

ストーリー



STORY-1

見知らぬ男が、窓を開けた。
それが戦慄の窓だと、俺が知る前に。

「俺の小説を盗んだ」小説家モート・レイニー(ジョニー・デップ)の生活は、男がその言葉を口にしたときから、すべてが壊れ始めた。戸口に立つ男の名前は、ジョン・シューター(ジョン・タトゥーロ)。山高帽をかぶり、ブルーのシャツを着ている。自分が執筆したという原稿の束をしっかりと手に握り、訛りの強い言葉で男は繰り返した。「気に入らんだろうが、本当だ。あんたは俺の小説を盗んだ」小説が売れ、名が世に知られるようになれば、誰かがちょっとしたトラブルを抱えてやって来る。これに似たような出来事は、経験済みだった。昼寝の邪魔をされたモートは、うんざりしながらドアを閉めた。そして一人になり、男が残していった原稿の表紙を眺めた。
   種まきの季節
   ジョン・シューター著

覚えのないタイトルに、覚えのない名前。モートは迷うことなく、彼の小説をゴミ箱に直行させた。
 モートは今、スランプに陥っていた。ワープロに思い浮かんだことを打ち込むものの、画面は真っ白な状態のままだ(マズイ文章は消去せよ)。彼の頭の中を占めているのは、小説のプロットではない。消去できない、大きな黒い渦だ。モートは現在、妻のエイミー(マリア・ベロ)と別居している。彼女の不貞を知り、浮気現場に乗り込んだのが6ヶ月前。それからモートは家を離れ、湖のほとりの別荘で愛犬と暮らしている。エイミーは夫と離婚し、新しい恋人と結婚しようとしている。モートは離婚協議を終えても現実を受け止められず、彼女を許すこともできずにいた。
 モートの身のまわりは、家政婦のミセス・ガーベイが面倒をみてくれている。彼女が仕事部屋に入ってきた。「原稿がゴミ箱に入ってました」ミセス・ガーベイから手渡されたのは、シューターの原稿。モートは、紙面に目を落とした。

トッドは思った。愛にすがっている男から、その愛を奪おうとする女。そんな女は殺そう。

「クソッ!」その文章を目にした途端、モートの心はかき乱れた。そして、自分の著書を本棚から抜いた。

秘密の窓
モート・レイニー著

愛にすがってる男から、愛を奪おうとする女。トミーは考えた。
彼女を殺そう。
STORY-2

男が、追いかけてくる。
俺のすべてを、ぶち壊すために。

再びシューターが、モートの前に姿を現した。「そっくりの文章だったろ?」「確かに。あれをいつ書いた?」シューターは、7年前の1997年に書いたという。モートは、自分が男のつまらない空想に巻き込まれているのを確信した。モートが『秘密の窓』を執筆したのは1994年の暮れ。1995年の6月には、雑誌『エラリー・クイーン・ミステリー・マガジン』に掲載されていた。「盗作されたのはこっちだ!」モートは声を荒げた。しかしシューターも怒りの爆発を、やっとの思いで押さえているようだった。「証明しろ。3日やろう。別れた女房に、雑誌を送らせろ」
 その夜、ひとつ目の警告が与えられた。モートが眠っている間に、愛犬がドライバーで刺し殺されていた。そこには、シューターの手紙も添えられていた。「3日間だぞ。本気だ。サツは呼ぶな」
モートは探偵をしている友人、ケン・カーシュ(チャールズ・S・ダットン)に調査を依頼した。シューターの顔は、モートしか知らない。ケンはまず、シューターの目撃者を探すことにする。モートは、シューターとの会話中、隣人トム・グリーンリーフが偶然車で通りかかったことを思い出した。二人は、トムに会うことを決めた。
 あくる日、エイミーの家が放火で全焼。モートの盗作疑惑を晴らす雑誌は、灰となって消えた。その次の日、ケンとトムが殺された。目撃者も協力者も、シューターによって消し去られた。そして、この狂気の男がモートに要求しているのは、小説の結末を書き換え、シューターの名前で出版することだけだった。

俺は、やれる。トッドは言い、湯気の立ってるコーンを1本取った。そのうち彼女の死は、俺にさえも謎になるだろう。

これが、シューターが“完璧”とする、『種まきの季節』の結末だ。
 モートは、シューターを操る影の存在について考えていた。一番疑わしいのは、妻であるエイミーの恋人、テッド(ティモシー・ハットン)だ。彼の生まれた街は、テネシー州のシューターズ・ベイ。シューターの名前と一致する。これは、何かのメッセージなのか?

スタッフ

監督/脚本:デビット・コープ
製作:ギャビン・ポロン
原作:スティーヴン・キング
製作総指揮:エズラ・スワードロー
撮影監督:フレッド・マーフィー ASC
美術監督:ハワード・カミングス
編集:ジル・サヴィット A.C.E.
衣裳デザイン:オデット・ガドゥーリー
音楽:フィリップ・グラス

キャスト

モート・レイニー:ジョニー・デップ
ジョン・シューター:ジョン・タトゥーロ
エイミー:マリア・ベロ
テッド:ティモシー・ハットン
ケン・カーシュ:チャールズ・S・ダットン

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