僕はお父さんが大っキライ。

2004年/日本/カラー/98分/ヴィスタサイズ/DTSステレオ/ 製作:シネカノン、スナップ、リー・ライダース 配給:シネカノン

2005年04月22日よりDVDリリース 2005年04月22日よりDVDリリース 2004年10月9日、渋谷シネ・アミューズにて"ハッピー"にロードショー!

©バックドロップ製作委員会

公開初日 2004/10/09

配給会社名 0034

解説


「新世界プロレス」のプロレスラー・下田牛之助を父に持つ小学生の下田一雄はプロレスが大嫌い!悪役に転向したお父さんの職業を恥ずかしく思う一雄は、クラスメイトにもそのことを内緒にしていた。そんな息子の信頼を得るために牛之助は、無謀ともいえる戦いを決意する……。

子供から大人まで根強いファンを持ち、何度読んでも笑えて泣ける傑作小説・中島らもの「お父さんのバックドロップ」が待望の映画化。体を張った父親の捨身の挑戦が、どうしても素直になれない息子の心をじんわりと溶かしていく。ただひたすらな息子への愛情を胸に、倒されても倒されても起き上がるお父さんは、かっこ悪くてかっこいい!そんな不器用だけれどパンチの効いたメッセージが胸を打つ、日本版『チャンプ』が登場した。父が息子を愛する気持ちが涙を誘う『ライフ・イズ・ビューティフル』『リトル・ダンサー』、おとぎ話から父と息子の和解が浮かび上がる『ビッグ・フィッシュ』。そしてお父さんが息子にとって誇らしいヒーローになるまばゆい瞬間を描き出した『お父さんのバックドロップ』。ちょっぴり切なくてとびっきりハッピーな感触をプレゼントしてくれる、誰もが共感できるハートウォーミングな親子の物語だ。

暴走族の総長だった自らの半生を綴った「不良品」でも話題を呼んだ宇梶剛士が役づくりのためにトレーニングを積み、中年プロレスラー・下田牛之助のまっすぐな男気を体現。キュートさとクールさが同居する得難い魅力を持ち、『インストール』など映画、テレビともに出演作が相次ぐ天才子役・神木隆之介が、息子・一雄を演じている。息子の活躍を温かく見守り、とぼけた渋さを醸し出す牛之助の父・松之助を南方英二(チャンバラトリオ)が演じ、“もうひとつの親子の物語”を味わい深いものにしている。カラッと明るい肝っ玉母さん的役柄で新たな魅力を開花させる南果歩、大人顔負けの発言で笑わせる一雄の同級生に『ぼくんち』の田中優貴。そのほか生瀬勝久、奥貫薫など、出演陣には個性的な実力派が揃った。
たくましいユーモアをちりばめながら、『OUT』『刑務所の中』などを一級のエンターテインメント作品にしてきた鄭義信の脚本を、これまで数々のバラエティーを手がけている“愛と笑いの名手”李闘士男が初監督。また、アコーディオニストcobaのオリジナルスコアーによるイタリアンでポップな音楽、そしてエンディングに流れるスネオヘアーの書き下ろし主題歌「ストライク」が軽やかに物語を彩っている。

ストーリー



洗濯物がはためくちょっとボロいアパート「幸荘」に、「新世界プロレス」の中年プロレスラー下田牛之助(宇梶剛士)と小学生の息子・一雄(神木隆之介)が引っ越してくる。母親が他界し、牛之助の父・松之助(南方英二)と一緒の3人暮らしをすることになったのだ。仲間のレスラーたちの手伝いによって着々と作業は終わり、その後は同じアパートに住む牛之助の幼なじみ・英恵(南果歩)が営む焼肉屋で引っ越し祝いが行なわれた。盛り上がる大人たちを尻目に、一雄は終始シラけた顔をしている。
プロレスが大嫌いな一雄は牛之助の職業を恥ずかしく思い、なかなか父親に心を開けないでいるのだ。大人顔負けの手際のよさで焼肉屋を手伝う英恵の息子・哲夫(田中優貴)とは同級生。さっそく友達になり、父親がプロレスラーであることをクラスメイトには内緒にしてほしいという“男の約束”を取り交わす。
牛之助たち「新世界プロレス」の試合が行なわれる、どこか郊外のがらんとしたスーパー。牛之助はマネージャーから、団体の人気を盛り返すためにヒール(悪役)に転向してくれと懇願されるが、それを拒否。客席からのまばらな拍手のなか、牛之助が中年とは思えぬ屈強な体でリングに現われ、次々とパワフルにワザを決めていく。
牛之助の巡業中、松之助が寝静まったころ、一雄が決まって観る思い出のビデオテープがあった。深夜にひとりぼっちで、大好きな母親の懐かしい笑顔を見ながら涙ぐむ一雄。一雄は母親の死に際に、試合のために立ち合えなかった牛之助を今でも許せないでいるのだった。一方、牛之助は仲間のレスラーをリストラしないことを条件にヒールに転向。息子との溝がますます深くなっていることを感じた牛之助は一雄をキャッチボールに誘うが、「無理にお父さんしなくていいよ!僕のことはほっといてよ!」。一雄のクラスでも父親がプロレスラーであることがバレて話題になってしまう。
久々に牛之助の試合の模様がテレビ放映されることになり松之助が録画をするが、なんとそのテープは一雄が大切にしている母親のビデオテープ。「お母さんより僕よりプロレスが好きなんでしょ!?」と一雄に責められながらも、どうしても尊敬してもらえる父親になりたい。そう考えた牛之助にできることは、やっぱりプロレスしかなかった。「分かって欲しいやないか、お父さんはお父さんで一生懸命頑張ってるって!」。そして息子に自分が本気で戦う姿を見せるために、世界空手チャンピオンのロベルト・カーマンに挑戦状を叩きつけたのだった……。

スタッフ

エグゼクティブプロデューサー:李鳳宇
プロデューサー:原田泉
Coプロデューサー:石原仁美
原作:中島らも(「お父さんのバックドロップ」集英社文庫刊)
脚本:鄭義信
音楽:coba
エンディング曲:「ストライク」 スネオヘアー
撮影:金谷宏二
照明:嶋竜
美術:佐々木記貴
編集:宮島竜治
録音:甲斐田哲也
スクリプター:生田透子
サウンドディレクター:染谷和孝
ライン・プロデューサー:黒瀬徹
助監督:長谷川政俊
ロケーションコーディネーター:高橋智紀
スチール:栗山秀作
宣伝デザイン:長井モヒゾウ克倫(BAVIC CORPORATION)
イラスト:スソアキコ
協力:国際空手道連盟極真会館、大日本プロレスリング興行株式会社
監督:李闘士男(第一回監督作品)
企画・制作プロダクション:snap
製作:『お父さんのパックドロップ』製作委員会
シネカノン/スナップ/リーライダーす
配給:シネカノン

キャスト

宇梶剛士
神木隆之介
南果歩
奥貫薫
コング桑田
荒谷清水
AKIRA
田中優貴
清水哲郎
上村響
アブドーラ小林
伊東竜二
井上勝正
みとし(レッドキング)
Badboy非道
シャドウWX
谷口裕一
村上健
バーブ佐々木
アジヘイ
黒天使沼澤邪鬼
山川竜司
登坂栄児
小林淑希
平良千春
榊英雄
宇野和男
神津三季
エヴェルトン・テイシェイラ
磯部清次
新屋英子
中島らも
笑福亭鶴瓶(友惰出演)
筒井真理子(友惰出演)
南方英二(チャンバラトリオ)
生瀬勝久

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