その時、あなたは何を守りますか。

2005年/日本/カラー/127分 配給:日本ヘラルド映画、松竹

2006年01月01日よりDVDリリース 2005年7月30日、東京[丸の内ピカデリー1]ほか全国超拡大ロードショー

(c)2005「亡国のイージス」associates

公開初日 2005/07/30

配給会社名 0058/0003

解説




20世紀末に出された問いかけに、今、我々はどんな結論を出すのか?
今、この国の未来に不安を抱かぬ者は一人としていないだろう。未曾有の経済的発展を享受しながら、理想も持たず、国家としての責任能力も自覚せぬまま世界進出を遂げた日本。バブル崩壊が経済を袋小路へと迷い込ませたとき、そこに我々が誇るべきものは何ひとつとして残らなかった。そして、2001年9月11日以降、空虚な理想論など決して許されぬ現実を突きつけられ、我々が見つめることになった未来とはどんなものなのか?あるべき国家の理想とはどんなものだったのか?
1999年、いち早くその問題を突きつけた小説があった・・・その名を「亡国のイージス」。

「イージス」とはギリシャ神話に登場する最高神ゼウスが娘アテナに与えた、あらゆる邪悪を払う「無敵の盾」のこと。同時に、最新鋭の防空システムを搭載し、専守防衛の象徴ともいえる海上自衛隊の護衛艦をも指し示す。だが、語るべき未来も見えず、守るべき国家の顔さえも失った「亡国の盾」に果たして意味などあるのか。この国に生きる者すべてに関わりながら、その誰もが真剣に考えることを避けてきたテーマを、第一級のエンターテイメントへ昇華させた福井晴敏の原作は、それゆえ日本推理作家協会賞・日本冒険小説協会大賞・大藪春彦賞の3賞を制覇、110万部を超えるベストセラーとなった。

政府・防衛庁・警察・国際社会を巻き込むダイナミックな展開、洋上のイージス艦を舞台にした前代未聞のアクションなど、そのスケールの壮大さから日本では映像化絶対不可能と思われていた原作が、ついに実現へと動き出す。世紀末の問いかけに、21世紀を迎えた今だからこそ、我々は答えを出さなければならない。
2005年夏、その答えの序章が始まる。

発足50周年を迎える防衛庁、そして海上自衛隊、航空自衛隊の
全面協力を得て、空前のリアリティを実現!
原作と脚本に共感した海上自衛隊は「任務に誇りを持つ血の通った人間が描かれている」と史上初となる全面協力を快諾。通常任務に支障がない範囲で訓練に密着した撮影を許可し、さらに会話や通信に登場する用語の監修、敬礼の仕方に至るまで、俳優たちの訓練をも実施した。協力は海上自衛隊だけではない。この作品では航空自衛隊もまた全面協力。最新鋭のF2支援戦闘機による撮影用の離着陸が許可されたうえ、飛行するF2支援戦闘機をT4中等練習機に乗ったカメラマンが追う、高度1万3000フィートでの撮影も可能になった。作品の抱えるテーマと、リアリティを追及する製作側の意向に賛同した防衛庁の全面協力体制によって、ここに”本物”でしかあり得ない空前のリアリティが実現する!

ストーリー




「最終期限は12時間後。それをもって要求が果たされなければ
即時、特殊弾頭のミサイルを東京に撃ち込む」
東京湾沖で訓練航海中のイージス護衛艦〈いそかぜ〉の中で戦後日本最大の危機が進行しつつあった。沖縄米軍基地から奪われた化学兵器〈GUSOH〉が、某国の特殊工作員によって持ち込まれたというのだ。首謀者は、対日工作員ヨンファ。先任伍長・仙石がその情報を掴んだ時、艦長はすでに命を奪われていた。仙石は、イージスシステムの経験者として艦に新たに乗り込んだ如月行が特殊工作員ではないか、と目星をつける。

が、直後、副長・宮津二佐から総員離艦命令が発動された。苦渋の思いで部下と共に艦を降りる仙石。意外にもヨンファと手を結び、国家に対して反旗を翻したのは、副長の宮津、その人だったのだ・・・。やがて、宮津は無線機を手に取る。「現在、本艦の全ミサイルの照準は東京首都圏内に設定されている。その弾頭は通常に非ず」。ミサイルの弾頭には、わずか1リットルで東京を廃墟に変える威力を持った〈GUSOH〉が搭載されていた。

防衛庁情報局(DAIS)内事本部長・渥美らが対策を練るが、最新鋭の防衛システムを持つ〈いそかぜ〉に隙はない。首都を人質にされながら、なす術もない政府。そんな中、仙石はたった一人で艦に舞い戻った・・・。
政府に突きつけられる宮津の要求。対日工作員ヨンファと事件の裏を知る渥美の思惑。そして、正体不明の如月とは何者なのか。国家を揺るがす論文「亡国のイージス」とは?
やがて政府はF2戦闘機による「いそかぜ」爆撃を決定する。はたして仙石は艦攻撃の前に宮津らの謀略を阻止することができるのか。艦を守りきることができるのか。 
未曾有の危機の中で男たちの運命が激突する。

スタッフ

監督:阪本順治
原作:福井晴敏「亡国のイージス」
プロデューサー:小滝祥一郎
製作:「亡国のイージス」associates
   日本ヘラルド映画、松竹、電通、ディステニー、バンダイビジュアル、
   ジェネオン エンタテインメント、IMAGICA、TOKYO FM、産経新聞社
協力:防衛庁、海上自衛隊、航空自衛隊

キャスト

真田広之
寺尾聡
佐藤浩市
中井貴一

吉田栄作
谷原章介
豊原功補
三石研
森岡龍
中沢青六
中村育二
橋爪淳
安藤政信
真木蔵人
松岡俊介
池内万作
矢島健一
佐々木勝彦
天田俊明
鹿内孝
平泉成
岸部一徳
原田美枝子
原田芳雄
勝地涼
チェ・ミンソ

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