子どもの時にしか出来ない冒険があった。

2005年/日本/カラー/124分/ 製作:角川映画株式会社 配給:松竹株式会社

2007年07月06日よりDVDリリース 2006年02月03日よりDVDリリース 2005年8月6日、丸の内ピカデリー2系ほか全国拡大ロードショー

公開初日 2005/08/06

配給会社名 0003

解説



混沌の21世紀。世界を救うために《妖怪》が表舞台に姿を現した!!
砂かけ婆に小豆洗い、一反木綿に塗壁、油すましにぬらりひょん、河童に大天狗、雪女に化け猫、大首に一つ目小僧…。

《妖怪》—-幽霊でも怪物でもない、それぞれに異形な外見と特異なキャラクターを持ち、怖いようで愉快な、この変な“連中”は、まぎれもなく私たちの身近に住んでいるのです。
そんな《妖径》をテーマに、数々の大ヒット作&話題作を世に送り出し、日本映画界を席捲してきた角川グループが創立60周年を記念して、日本映画史上最高のスケールで贈る愛と平和の大冒険ファンタジー『妖怪大戦争』が誕生しました。
 泣き虫でいじめられっ子の少年が、ひょんなことから世界を守る正義の味方《麒麟送子》となり、日本全国に住む妖怪たちと力を合わせ、世界の破滅を目論む魔人・加藤保憲率いる悪霊軍団に世紀の戦いを挑む。ワクワクドキドキ、アクションあり、笑いあり、そして涙あり感動あり—-娯楽映画の要素テンコ盛り、痛快無比の冒険物語。
 映画化に際しては、「ゲゲゲの鬼太郎」の作者で妖怪研究の第一人者・水木しげるを始め、荒俣宏、京極夏彦、宮部みゆきという、当代随一の作家陣がプロデュースチーム「怪」を結成し、原案に参加。『セブラーマン』『着信アリ』などのヒット作をてがけ、日本はもとより海外でも高い評価と支持を集める三池崇史が、この奇想天外な物語を監督しました。さらに、主題歌と挿入歌は、三池監督の作詞をもとに、作曲・唄を今年でデビュー35周年を迎え、本作に妖怪役で出演もしている忌野清志郎が担当し、忌野清志郎with井上陽水という夢のユニットが誕生しました。
 妖怪とともに悪霊軍団と戦う主人公の少年・タダシにはテレビ・映画と活躍めざましい天才子役・神木隆之介。それに宮迫博之(雨上がり決死隊)、豊川悦司、栗山千明、菅原文太らが脇を固め、さらに妖怪役で近藤正臣、阿部サダヲ、高橋真唯、岡村隆史(ナインティナイン)、田口浩正、遠藤憲一、根岸季衣、三輪明日美、吉井怜、蛍原徹(雨上がり決死隊)、石橋蓮司、忌野清志郎、竹中直人など超個性派豪華キャストが結集、プロデュースチーム「怪」のメンバーも妖怪役などで出演を果たしています。
 最終決戦のクライマックス・シーンでは、麒麟送子のもとに日本全国から首都・東京に集結した120万匹の日本妖怪たちと、魔人・加藤保憲によって蘇った悪霊軍団《機怪》との壮絶な戦いが未曾有のスケールで描かれます。それは、特殊メイクや特殊造形に身を包んだのべ3000人を超えるエキストラによって撮影された圧巻のシーンに加え、全編を彩る900カット以上のCGI映像が
見事に融合し、今まで誰も見たことのない史上空前の《冒険》が目の前で繰り広げられます。

ストーリー



今年10歳になるタダシは両親の離婚により、父親と4歳年上の姉と別れ、母親と祖父と共に田舎で暮らす日々。漁港で働く母親は家を留守にしがち、タダシは最近呆けが始まったちょっぴりおちゃめな祖父の対応に四苦八苦している。東京から引っ越してきた都会のもやしっ子であるタダシは、田舎育ちのクラスメートともいまいち馴染めない。
 そんなある日、タダシは神社のお祭りで、大勢の子供の中から《麒麟送子》に選ばれる。麒麟送子に選ばれた子供は、大天狗の山で大天狗が守っている伝説の剣を手にすることが出来るという言い伝えがあった。つまり世界の平和を守る正義の味方となれる子供なのだ。「なぜタダシなんだ!?」驚くいじめっ子たち…。
 一学期の終業式の帰り道、タダシはいじめっ子たちに言われた言葉をふと思い出す。
「お前は弱虫だからな。」「むりむり。泣き虫タダシには絶対むり。」
 ふと後ろを振り返ると、そこには大天狗の山が…。勇気を振り絞って山へ登っていくタダシだったが、やはり怖くなり途中で引き返してしまい、ちょうどやって来たバスに飛び乗る。そのバスでタダシは言葉の分かる、愛らしい不思議な妖怪・スネコスリと出会い、家に連れて帰る。
 そんな中、日本各地では、突然子供が消えたり、恐ろしい化け物が人間を襲ったりする事件が多発する。それは、この世に恨みをもつ悪霊たちの仕業だった。黒幕は古代先住民族の怨念が蘇った魔人・加藤保憲。加藤は、人間に捨てられた機械などの廃棄物の怨念と日本古来の妖怪たちとを、大怨霊ヨモツモノの力で混ぜ合わせ、新種の悪霊《機怪》
を作り出していった。そして、加藤の手先となった鳥刺し妖女・アギによって日本全国の妖怪たちは捕獲され、《機怪》に姿を変えていくのだった。
 数日後、祖父から呼び出されたタダシは、再び大天狗の山に登り、そこで妖怪たちに出くわす。彼を誘い出したのは祖父ではなく麒麟送子の先導役、妖怪・猩猩だった。最初は怖気づくタダシだったが、彼らに悪意がないことを知り、心を開く…。だが、大天狗の山でダダシがついに伝説の聖剣を手にした時、《機怪》とアギが乱入し、なんと聖剣は折られ、すねこすりは拉致されてしまう。猩猩は、世界の平和をかけて、川姫、川太郎、小豆洗いたちと共に、麒麟送子のタダシと力を合わせ、悪霊軍団に戦いを挑む決意をする。
 同じ頃、加藤の人類壊滅計画は着々と進んでいた。ヨモツモノがとり憑いた巨大な機怪工場が、突如、翼を生やし飛び立った。麒麟送子のタダシと猩猩や川姫、川太郎たちも、ヨモツモノを追って旅立つ。妖怪随一の刀鍛冶一本だたらに聖剣の打ち直しをさせ、加藤の野望を砕くために。そして、すねこすりを救うために。決戦の戦場は、日本の首都・東京だ。
 それに呼応するかのように、日本全国津々浦々からたくさんの妖怪たちが東京を目指して集結していった。その数は、なんと120万匹を超えていた。
 果たして麒麟送子と日本妖怪たちは、加藤の計画を潰すことができるのか。東京に、日本に、そして世界に、未曾有の大混乱が巻き起ころうとしていた…。

スタッフ

製作総指揮:角川歴彦
プロデュースチーム「怪」:水木しげる
            荒俣宏
            京極夏彦
            宮部みゆき
製作:黒井和男
企画:佐藤直樹
プロデューサー:井上文雄
        清水俊
脚本プロデュース:荒俣宏
妖怪キャスティング:京極夏彦
脚本:三池崇史
   沢村光彦
   板倉剛彦
撮影:山本英夫
美術:佐々木尚
照明:木村匡博
録音:中村淳
編集:島村泰司
CGIプロデューサー:坂美佐子
CGIディレクター:太田垣香織
装飾:西尾共未
音響効果:柴崎憲治
キャスティング:杉野剛
助監督:山本英之
製作担当:朝比奈真一
ラインプロデューサー:飯塚信弘
妖怪デザイン・造形:百武朋
特殊メイク・造形:松井祐一
妖怪デザイン:井上淳哉
       竹谷隆之
機怪デザイン:韮沢靖
スタントコーディネート:辻井啓伺
操演:鳴海聡
企画協力:郡司聡
監督:三池崇史

キャスト

(稲生タダシ):神木隆之介
(佐田):宮迫博之(雨上がり決死隊)
(稲生陽子):南果歩
(稲生タタル):成海璃子
(「怪」編集長):佐野史郎
(宮部先生):宮部みゆき
(読書好きのホームレス):大沢在昌
(駐在):徳井優
(たこ焼き屋のアナウンサー):板尾創路(130R)
(屋台のオヤジ):ホンコン(130R)
(よういちの父):田中要次
(阿倍晴明):永澤俊矢
(大人のタダシ/タダシの父):津田寛治
(牛舎の農夫):柄本明

(稲生俊太郎):菅原文太
   【妖怪】
(猩猩):近藤正臣
(川姫):高橋真唯
(川太郎):阿部サダヲ
(小豆洗い):岡村隆史(ナインティナイン)
(一本だたら):田口浩正
(大天狗):遠藤憲一
(大首):石橋蓮司
(ぬらりひょん):忌野清志郎
(砂かけ婆):根岸季衣
(豆腐小僧):蛍原徹(雨上がり決死隊)
(油すまし):竹中直人
(魍魎):塩田時敏
(のっぺらぼう):成海璃子
(雪女):吉井怜
(山ン本五郎佐衛門):荒俣宏
(神ン野悪五郎):京極夏彦
(妖怪大翁):水木しげる
   【加藤軍団】
加藤保憲:豊川悦司
鳥刺し妖女・アギ:栗山千明

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