原題:HIRAKATA

僕らが通った高校がなくなる。

2004年/日本/83分/STEREO/ビスタサイズ/カラー 配給:ギャガ・コミュニケーションズ

2005年02月16日よりDVDリリース 2004年5月22日よりテアトル新宿にてレイトショー

公開初日 2004/05/22

公開終了日 2004/06/04

配給会社名 0025

解説


「僕らが通った高校がなくなる。後輩からの一通の手紙が知らせてくれた。12年ぶりの校舎、学食、校庭、体育館・・・。僕らは後輩の前で、ライブをやった」

2003年11月18日・・・。ジャンヌダルクが、母校でシークレットライブを行った一日。この一日を舞台として繰り広げられる青春グラフティー、それが『Hirakata』だ。1996年にジャンヌダルクは結成される。過酷な音楽シーンをノーブレスで鮮やかに駆けのぼったメンバーたち。トップアーティストの仲間入りをしていたジャンヌのもとに、17歳の少女から手紙が届く。それは後輩からの一通の手紙だった。
「3学年揃ってイベントが出来るのは、今年が最後です。・・・ライブをやっていただくことはできないでしょうか?」
少子化の影響なのかメンバーたちが通った高校が、その歴史を閉じるという。
母校の体育館でのライブ。音響も悪く、演奏状況は決していいとはいえない。「後輩たちに最高のパフォーマンスを届けたい」メンバーの意思を聞いた所属事務所、レコード会社、そして学校、OB会、後援会、PTAは一丸となって企画を推し進めた。枚方西高。メンバーたち(yasu、kiyo、shujiは卒業生)はそこで出会い、そして結ばれた。そんな母校での最初で最後のライブ。プロとして伝えられること、そして先輩として・・・。
ライブの幕が落とされる。それは体育館が少しの間だけ非日常的な場所に変わった瞬間だった。
本作品では、ジャンヌダルクというトップアーティストの内面に、映画スタッフたちがライブドキュメント、インタビュー、埋もれていたメモリアル映像などを屈指して、果敢にダイブしてゆく。また、それに飽き足らずドラマというファクターを加え、ひとつの仮説を起てることにチャレンジしているのではないだろうか?この作品を観ていただければ、自分達の将来に迷い傷つけあう高校生・タカヒト、イクミ、ケンタそしてユウジにジャンヌダルクの過去を、日常のなかに戸惑いながらもジャンヌを支えに生きているキョウコ、クミ、ユイにあなた自身の姿を感じるに違いない。トップアーティストの真実、過去、現在、そして未来。その全貌が明らかになるだけではなく、青春の中からしかロックは生まれないのではないか、ということをある種実感させられるのではないだろうか。その瞬間からこの作品は仮説ではなく「伝説」となる。
yasuは言う。
「これは、その一日の、心の記憶だ」

ストーリー


 枚方西高の1年生・ユウジ(一條俊)、隆仁(柴木丈瑠)、健太(三上真史)はクラシックピアノを習っていた郁巳(松田祥一)を無理やり引きずり込み、4人組のバンドを結成する。スタジオで練習を始める彼等には、ロックの楽しさが充満している・・・。月日が流れ、進路を前に苛立と不安が漂いはじめる4人組。数日後のライブで客と喧嘩をしてしまう。オーナーからは「ろくな演奏もせぇへんくせに暴れやがって!」とライブハウスへの出入りを禁止される始末。何をやっても中途半端な彼らには、ライブをする場所すらなくなってしまった。途方に暮れる4人組、1人、また1人と去ってゆく。1人取り残されたユウジには、進む道のことも見えないまま不安だけが募ってゆく。「白昼夢・・・いつ覚めるんやろ」ある日、退屈をやり過ごす4人組に、卒業生でプロになったバンド(ジャンヌダルク)が体育館でライブをするという話が舞い込む。調子に乗ってライブの乗っ取り計画をたてるユウジたち。「ええやん、それ!俺たち、演奏するところもないしな!」久しぶりに盛り上がるユウジたち。ただ、大学進学を目指す郁巳だけは、その計画に参加することに迷いを感じていた・・・。
 ストレスを抱えながらもキャリア・ウーマンとしてのプライドで肩肘張りながら過しているOLの響子(鈴木砂羽)。子育ても含めた主婦という重労働に埋没している久美(鶴水瑠衣)。彼女たちの支えは『ジャンヌダルク』だ。そんな2人に、ジャンヌを通じて知り合った女子高生・ユイ(堀北真希)から連絡が入る。ユイが在籍する枚方西高で、ジャンヌダルクのシークレットライブがあるというのだ。小躍りする響子と久美。なんとかしてライブに潜り込む計画をたてるのだった・・・。
ライブを楽しみにするユイのもとに1本の電話が入る。親友の智恵子からだ。
「ユイ、ごめん。・・・明日から一緒に学校にいかれへん。ユイと仲良うしてんの見られたら、あかんようになった」。それ以来、部屋に引き蘢ってしまうユイ。「外になんか行きたくない」。
 そして2003年11月18日、体育館のステージの幕が上がる。
伝説となるこの一日にユウジたち4人組は、響子、久美そしてユイは、何を心に刻むのだろか。眩しい一日がロックのビートとともに、今始まる・・・。

スタッフ

監督:杉山 嘉一
プロデューサー:廣瀬 雄
脚本:亀石 太夏匡、榊 英雄、杉山 嘉一
撮影監督:中山 光一
照明:神村 裕二
録音:横野 一氏工
装飾:沢下 和好

製作:エイベックス株式会社
制作プロダクション:ハートビート・ピクチャーズ
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
宣伝:ネオプレックス

キャスト

一條俊
柴木丈瑠
三上真史
松田祥一
鈴木砂羽
鶴水瑠衣
堀北真希

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