原題:COFFEE AND CIGARETTES

2003年 第60回 ヴェネチア国際映画祭 特別招待作品 2003年 第28回 トロント国際映画祭 スペシャル・プレゼンテーション出品 2003年 第2回 トライベッカ映画祭 正式出品  2004年 第26回 モスクワ国際映画祭 正式出品 2005年 第20回 インディペンデント・スピリット賞 助演女優賞ノミネーション(ケイト・ブランシェット)

2004年5月14日アメリカ初公開

2003年/アメリカ/カラー/96分/ スモークスクリーン・インク製作 配給:アスミック・エース

2005年09月09日よりDVDリリース 2005年4月2日、シネセゾン渋谷ほかロードショー

公開初日 2005/04/02

配給会社名 0007

解説



★カフェを舞台にくりひろげられる、”コーヒー”と”タバコ”にまつわる至福のリラックス・ムービー
人生は、コーヒーとタバコに集約されるの?ジム・ジャームッシュの最新作『コーヒー&シガレッツ』は、10年以上に渡ってあたためていたプロジェクトで、愛すべきショートストーリーを11本連ねた珠玉の掌篇集。
コーヒーを飲みながら、タバコを吸いながら、様々な登場人物たちが、どうでも良さそうで、良くない、でもひとくせある会話を繰りひろげていく。しかも、そのメンバーがジャームッシュ作品常連の俳優から、女優やミュージシャンまで楽しみなメンツが勢揃い!
ジャームッシュの掌に揺らされて楽しむ、至福のリラックス・ムービーがここに誕生した。

★ジャームッシュが長い時をかけてあたためてきた、『コーヒー&シガレッツ』プロジェクト
日本でも多くのファンを持つジム・ジャームッシュ作品が公開されるのは5年振り。かねてより、密かな話題となっていた本作は、ジャームッシュが18年もの長きに渡り撮りためてきたサイドワークで、アメリカの人気テレビ番組「サタデー・ナイト・ライブ」から依頼されて撮ったロベルト・ベニーニーとスティーヴン・ライト出演の『コーヒー&シガレッツ/変な出会い』から始まった。以降、長い時間の中でゆっくりとプロジェクトは進行してきた。89年に撮影された本編の2話目に収録されている「双子」は、映画監督スパイク・リーの妹ジョイ・リー、弟サンキ・リーとスティーヴ・ブシェミを起用し、『コーヒー&シガレッツ/メンフィス版』として各地の映画祭で好評を博し、続く本編3話目『コーヒー&シガレッツ/カリフォルニアのどこかで』では、93年カンヌ映画祭の短編部門でパルム・ドールに輝いた。

★これまでの集大成、そして新たなるジャームッシュの世界
11本のショートストーリーはそれぞれ、登場人物や撮影された時期・場所は異なっているものの、『ナイト・オン・ザ・プラネット』などで試みられた、各エピソードを連結するジャームッシュ独特の”仕掛け”が随所に見受けられる。92年に撮影された「カリフォルニアのどこかで」でトム・ウェイツが語る”音楽と医学との深い関係”についてのエピソードは、03年に撮影された「幻覚」でウータン・クランのRZAへと受け継がれるなど、時空を越えてひとつのエピソードが共有されている。さらに、このユーモアある”仕掛け”が本作中に留まらず、過去の作品との間にも施されていることから、これまでの集大成的な要素も覗える作品となっている。
また、本作のもうひとつの大きな魅力は、作品全体を覆うゆったりとした時間の流れや空気感である。モノクロームの時の中でひとクセもふたクセもある登場人物たちの会話や音楽に耳を傾けているうちに、いつの間にかスクリーンの中に引き込まれて、心地よい気分になってゆく。まるでコーヒーとタバコのリラックス効果が体に染み込むように・・・。マーラーの美しい旋律に彩られた最終エピソードは、本作をしめくくるに相応しく、私達をさらなる”至福のひととき”へと誘う。まさに、これまでは味わうことのできなかった新たなるジャームッシュの世界観を感じさせる作品に仕上がっている。

★俳優からミュージシャンまで、クセ者ぞろいの登場人物たち
ジャームッシュ作品常連の”酔いどれ詩人”ことトム・ウェイツから、圧倒的な存在感を放つミュージシャンのイギー・ポップ。ソフィア・コッポラ監督作『ロスト・イン・トランスレーション』での哀愁漂う演技も記憶に新しい俳優のビル・マーレイ、マイケル・ウィンターボトム監督作『24アワー・パーティ・ピープル』のトニー・ウィルソン役で主演を果したスティーヴ・クーガン。コーエン兄弟作品に欠かせないインディーズ・ムービーを代表する怪優スティーヴ・ブシェミ。『スパイダーマン2』でドクター・オクトパスを演じ、強烈な印象を残したアルフレッド・モリーナ。そして、監督の熱い要望で出演を果した女優のケイト・ブランシェットなどなど・・・個性派ぞろいの面々が、見事な異色組み合わせで次々に登場するのも見所のひとつ。彼らの多くは、”自分自身”を演じているが、あくまでもストーリーはフィクションで、それぞれの性格や出演作によって役作りが行われたという。

★軽いグルーヴで心地よく楽しめる、ジャームッシュならではの選曲
ジャームッシュ作品を語る上で欠かせないのが、劇中で使用する魅力的な数々の音楽だ。『ミステリー・トレイン』ではエルヴィス・プレスリーを、『ナイト・オン・ザ・プラネット』では本作品でも登場するトム・ウェイツ、『デッドマン』ではニール・ヤングを起用するなど、彼の音楽への強いこだわりが感じられる。
本作では、トム・ウェイツに加え、キャストとして登場するイギー・ポップをはじめ、ファンカデリックにモダン・ジャズ・クァルテット、スカタライツからグスタフ・マーラーに至るまで、ジャンルを越えた個性豊かなアーティストを集め、どこか緩やかでファニーな空気感を漂わせている。

ストーリー

スタッフ

監督/脚本:ジム・ジャームッシュ
撮影:フレデリック・エルムズ
編集:ジェイ・ラビノウィッツ
プロダクション・デザイン:マーク・フリードバーグ 
製作:ジョアナ・ヴィセンテ&ジェイソン・クリオット
共同製作:ステイシー・スミス
共同製作:グレッチェン・マックゴーワン

キャスト

ロベルト・ベニーニ
スティーヴン・ライト
ジョイ・リー
サンキ・リー
スティーヴ・ブシェミ
イギ-・ポップ
トム・ウェイツ
ジョー・リガーノ
ヴィニー・ヴェラ
ヴィニー・ヴェラ・ジュニア
ルネ・フレンチ
E・J・ロドリゲス
アレックス・デスカス
イザック・デ・バンコレ
ケイト・ブランシェット
メグ・ホワイト
ジャック・ホワイト
アルフレッド・モリーナ
スティーヴ・クーガン
GZA
RZA
ビル・マーレイ
ビル・ライス
テイラー・ミード

LINK

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http://c-cigarettes.com/
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