原題:DANNY THE DOG

『ニキータ』『レオン』に続き、また一つ心を引き裂かれる 愛の感動アクション大作が誕生した

2004年9月22日フランス初公開

2004年/フランス=アメリカ/ヨーロッパ・コープ提供/ ヨーロッパ・コープ=ダニー・ザ・ドッグ リミテッド=TF1フィルムス・プロダクション=カレント・エンタテインメント=キアン・ヤン・インターナショナル・インク製作/ 1時間43分/スコープ・サイズ/SR・SDR・DTS/日本語字幕:松浦美奈 オリジナル・サウンドトラック:東芝EMI/輸入元:ヨーロッパ・コープ ジャパン 配給:アスミック・エース

2008年02月22日よりDVDリリース 2006年01月13日よりDVDリリース 2005年6月25日(土)、丸の内プラゼールほか松竹・東急系にて全国ロードショー

公開初日 2005/06/18

配給会社名 0007

解説


『ニキータ』では泣き虫の女殺し屋、『レオン』では少女を純粋に愛する冷徹な殺し屋。
押し殺して生きてきた感情を、愛する人と出会うことによって爆発させる、切なく熱い物語を誕生させてきた リュック・ベッソンが、新たなアイコンを誕生させた。その名はダニー。
記憶を奪われ、感情を失い、暗い地下室で人を殺すことだけを仕込まれてきた孤独な男が、 初めて”人を愛する”ことを知った時、その思いは悲しいまでに純粋で、観る者の心を引き裂く。
人を愛し、愛され、そして大事な人を守りたい、という心の動き。眠っていた人間としての激情が目覚めた時、 ダニーは無感情な殺人マシーンから、守る者を背負った真の人間へと生まれ変わる。
ジェット・リーが、徹底して人を殺す暴力性、そして反面、人間として再生していくダニーの揺れ動く感情を熱演、 初の愛の映画に挑む。そしてダニーに愛を教える盲目のピアニスト、サムに本年度アカデミー賞助演男優賞受賞の モーガン・フリーマン。真実の強さとは抑制のない暴力ではなく、どこまでも深い”愛する心”。
また一つ、観る者の心を引き裂く愛の感動アクション大作が誕生した。

ダニーは闘うことしか知らない孤独な男
盲目のピアニストと出会い
彼の人生は変わっていく・・・
5歳の時に母親から引き離され、過去を失い、悪漢バートに育てられたダニー。彼はバートの金儲けの道具とし て、闘うことしか知らずに生きてきた孤独な殺人マシーン。首輪をつけられ、地下に閉じ込められて生きてきた。
彼の心を動かす唯一のものはピアノ。ピアノによる旋律の記憶が頭から離れない。ある時、盲目のピアニスト、 サムと出会う。音楽に触れ、サムと彼の養女ヴィクトリアとの交流を通し、ダニーは初めて愛することを知る。
そして明かされるダニーの母親を巡る衝撃の過去。ダニーの命を賭けた最後の闘いが始まろうとしていた・・・。

『HERO』のジェット・リー
本年度アカデミー賞助演男優賞受賞の
モーガン・フリーマンほか、豪華スター集結
ダニーには世界の大スター、ジェット・リー。映画デビュー作『少林寺』から『HERO』まで、 今まで数々の美しいアクションシーンで観客を魅了してきたジェット・リーが、 本作で初めて心震える愛の映画に挑む。激しい暴力性と、子供のような純粋さ。
その極端な感情の揺れを熱演し、生まれて初めてのキスシーンにも挑んでいる。愛する人のために命賭けで最後の闘いに 挑むダニー。彼が流す一滴の涙は印象深く、観る者の心をわし掴にする。
盲目のピアニスト、サムには、『ミリオンダラー・ベイビー』で本年度アカデミー賞助演男優賞を受賞した名優、 モーガン・フリーマン。盲目だからこそ、先入観を持たずに、ダニーの深い悲しみ、痛みを感じることができる、 と自らサムを盲目のピアニストにすることを希望。ダニーを音楽で、そして愛の力で闇から解放する男を力強く演じ、 感動を呼び起こす。ダニーを支配する悪漢バートには『スターリングラード』のボブ・ホスキンス。
血も涙もない極悪非道な悪党を演じきる。ダニーを癒し、やがて彼に恋心を抱く初々しい18歳の少女、 ヴィクトリアに『アンジェラの灰』のケリー・コンドン。監督ルイ・レテリエがアメリカ、イギリスを経て、 ようやくアイルランドにて発掘した才能である。

奇跡の組み合わせが実現。
世界を代表するスタッフが愛の映画を盛り上げる
監督は『トランスポーター』でその切れ味鋭い演出を印象づけた新鋭ルイ・レテリエ。
『トランスポーター』ではアクション映画に挑んだ彼が、観客を突き動かし、感動を与えるような作品を撮りたいと願い、 本作で見事にそれを成し遂げた。脚本には『ニキータ』『レオン』以来の愛の映画に臨む、リュック・ベッソン。
『レオン』から10年、久し振りに心突き刺さす感動のアクション映画を誕生させた。
迫力のファイトシーンの武術指導には『マトリックス』で一躍有名になったユエン・ウーピン。
まるで無重力状態で浮いているように華麗なアクションシーンを作り上げた。
そして美しい叙情性と緊張感溢れる音楽を “カリスマ”マッシヴ・アタックが担当。
初めて全面的に映画音楽を手掛け、繊細さと激情、無垢と暗黒といった映画の2面性を反映したサントラで、 命懸けの愛の物語を盛り上げる。

ストーリー


薄暗い倉庫を、うつむきながらとぼとぼと歩いてくる男。着古した粗末な服をまとい、首には銀色の輪が嵌めら れている。白いスーツを着た恰幅の良い男が彼の耳元に「殺せ!」と囁き、首輪を外す。その瞬間、解き放たれ た彼の目は鋭く輝き、目の前に立ちはだかる男たちを圧倒的な強さで次々と倒していく。白いスーツの男は「よ くやった!」と言い、彼が最後に追い込んだ相手から金をむしり取る。そして、再び首輪を嵌められた彼は、うつむきながら薄暗い倉庫を後にした。

彼の名はダニー。
白いスーツを着た男?悪徳高利貸しバートに育てられた。5歳の時に誘拐され、闘う犬として 首輪と共に生きてきたダニー。彼は日々バートに連れられ、借金の取立てに向かう。闘いに明け暮れ、アジトの 地下牢で冷えた缶詰をむさぼる毎日。彼のそばには、ぼろぼろのサンドバッグと古びた熊のぬいぐるみ、そして 読み込まれた絵本。ダニーは、何故か何百回とめくった絵本に載っているピアノに心を惹かれるのだった。
ある日、ダニーは取立てのために行った骨董品倉庫で絵本でしか見たことのなかったピアノに遭遇する。ダニ ーが鍵盤に触れようとした瞬間、部屋に一人の男が入ってきた。そして、ピアノに座った男は落ち着いた面持ち でダニーを呼び寄せる。
彼の名はサム。その昔プロのピアニストを目指したが、事故で盲目となり、ピアノの調 律師となった。「君の名は?」サムは尋ねる。人間としての感情の無いダニーは、答えることが出来ない。しかし、鍵盤の叩き方を習い、調律を手伝ううちに、二人の心は少しずつ触れ合っていく。
数日後、借金の取立てに向かうバートとダニーが乗る車に、トレーラーが猛スピードで突っ込んできた。ぐちゃぐちゃとなった車体にさらに銃弾が雨あられと撃ちこまれる。血を流し倒れたままのバートを絶命したと考えたダニーは命辛々脱出、行方定めぬまま街をさまよう。いつしか無意識のうちに、ダニーはサムと出会った倉庫に 辿り着く。サムに再会したダニーは出血がひどく、安心したためもあり意識を失ってしまう。
気が付いたダニーは暖かいベッドの中にいた。そこはサムの家で、ピアニストを目指す18歳の義理の愛娘ヴィ クトリアとサムは二人で暮らしていた。最初は警戒を解かなかったダニーだが、次第にヴィクトリアから大好きなピアノを教わり、色々なことを話し始める。そんなある日、ヴィクトリアはゆっくりとダニーの首に手を伸ばし、そっと首輪を外すのだった。

ダニーの本当の人生が始まった。サムとヴィクトリアと暮らす平凡だが幸せな日々が永遠に続くように思える。
ある時、ダニーは壁に貼られた写真に目を止める。そこに写る美しい女性、それはヴィクトリアが幼いころに亡くした母親だった。ダニーの表情が複雑に揺れ動く。彼には母親の記憶がなかったのだ。
一方、ダニーが死を確信したバートは、しぶとく生き残っており、目の前から消えてしまった飼い犬ダニーを探し回っている。ダニーが町のスーパーに出かけた時、運悪くバートの手下と行き会ってしまう。サムの家にも戻れずに、暗い地下牢での生活へと引き戻されるダニー。その上、バートによって、ダニーは地下にある格闘技場 へと連れて行かれる。
そこはどちらかが死ぬまで闘い続ける”デスマッチ”を開催する賭け格闘場だった。
しかし、闘犬としての生から、いったんは人間の生活を送ったダニーは明らかに変わっている。バートに従い相手を殺すことだけで生きていた男は、今は人を殺すことを頑なに拒む人間となっていた。自己防衛のためだけに相手の攻撃を受け止めるダニーは、決して相手にとどめを刺すことはしない。その状況に苛立ち、遂には切れたバートは、観覧席から対戦相手を銃で撃ち殺してしまうのだった。

バートから散々責められたその夜、アジトに帰ったダニーは、バートの部屋でピアノを弾く母親の写真を見つけ 出す。それは、自分を誘拐した男がバートであるという真実だった。写真を掴んだまま、アジトから逃げ出すダ ニー。彼の逃亡を知ったバートは怒り狂い、必死にダニーの跡を手下に追わせる。サムの家に戻ったダニーは 彼らに夢中で母の写真を見せ、逃亡の始終を話す。サムが写真に見出したのは、ピアノと一緒に写る楽譜”モ ーツァルトのピアノソナタ第11番”だった。ヴィクトリアが優しくその曲を演奏し始めると、ダニーの失われていた 記憶が音色に導かれるように蘇る・・・。 母親を奪った相手に復讐するため、愛する家族サムとヴィクトリアを守るため、ダニーの人生を賭けた闘いが 始まる・・・。

スタッフ

監督:ルイ・レテリエ
脚本:リュック・ベッソン
アート・アドバイザー:ロバート・マーク・ケイメン
製作:ヨーロッパ・コープ
   スティーヴ・チャスマン
共同製作:DANNY THE DOG LIMITED
     ピエール・スペングラー
製作代表:ベルナール・グルネ
撮影:ピエール・モレル
編集:ニコラ・トレンバジウィック
美術:ジャック・ビュフノワール
衣装:オリヴィエ・ベリオ
   カミーユ・ジャンボン
   コリーヌ・ブリュアン
音楽:マッシヴ・アタック
アクション演出:ユエン・ウーピン
製作主任:ティエリー・ギルマール
製作主任:(イギリス)ピーター・ギャラガー
助監督:ニコラ・ギィ
スクリプト:ドナティエンヌ・ド・ゴロ
ストーリーボード:ミシェル・ドレ
キャスティング・ディレクター:(仏)ナタリー・シェロン
キャスティング・ディレクター:(英)スザンヌ・M・スミス
スティール・フォトグラファー:ジャック・イングリッシュ
録音:ヴァンサン・チュリ
特殊効果スーパバイザー:ジョルジュ・デメトロ
ラテックス特殊効果:シュフギヨーム・カスタニエ
スタント・コーディネーター:フィリップ・グーガン
              パスカル・グーガン
カースタント・コーディネーター:ミシェル・ジュリエンヌ
武器アドバイザー:フレデリック・コヴィ
ポストプロダクション:エリック・バソフ

キャスト

ダニー:ジェット・リー
サム:モーガン・フリーマン
バート:ボブ・ホスキンス
ヴィクトリア:ケリー・コンドン
ワイエス:マイケル・ジェン
ラフル:ヴィンセント・レーガン
レフティ:ディラン・ブラウン
ジョージ:テイマー・ハッサン
マディ:キャロル・アン・ウィルソン
ダニーの母:ジャクリン・ツェ・ウェイ
尻軽女1:ジョージナ・チャプマン
尻軽女2:ダニエル・ルイ・ハーレイ
ライティ:アンディ・ベックウィズ
オフィスのボス:マイケル・ウェバー
オフィスのワル:ジェフ・ラドム
ヤクザ子分1:モーリス・チャン
ヤクザ子分2:グレゴリ・フルテ
ヤクザ子分3:アマデオ・カゼーロ
ヤクザ子分4:シリル・ハーテル

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