原題:Tube

『シュリ』の脚色ペク・ウナク初監督作品

2003年6月5日韓国初公開

2003年/韓国/カラー/116分/ 配給:松竹

2005年04月28日よりビデオリリース 2005年04月28日よりDVDリリース 2004年11月6日、東劇ほか全国ロードショー公開

公開初日 2004/11/06

配給会社名 0003

解説



メガヒット作『シュリ』で脚色と助監督を務め、その才腕で注目を集めた鬼才ペク・ウナク。彼が、ハリウッド映画を越えたアクションを目指して自ら脚本を書き、5年の歳月をかけてようやく完成させたのが、韓国映画初の地下鉄アクション『TUBE』である。韓国では、公開直前の2003年2月に大邱地下鉄放火事件が発生したために、3月に決定していた本作の劇場公開が急遽延期されるという大事態に。当時は「大惨事を予見していた映画」としてメディアにも大きく取り上げられている。

ペク・ウナクは、リアリティあふれるドラマとエンターテイメント性を見事に融合させて、初監督とは思えない手腕を発揮。冒頭の金浦国際空港での大銃撃シーンに始まり、スピーディなバイク・アクションから、地下鉄暴走スペクタクル、ふたりの男の生身の激突まで、スリルと緊張感の連続!その面白さは、まさに韓国版『スピード』!
また一方で、テロリストと彼を追う刑事の間の確執や、それぞれの愛する人を想う気持ちんどが、アジア映画ならではの感性で描かれ、その深いドラマ性が観客を捉えて離さない。
そして、巷で盛んに取り上げられている“韓流”ドラマの魅力が、本作でも多いに発揮されているのだ。特に、衝撃的ともいえるラストシーンでは、同時に、男女の切ない愛が観る者の心を熱くしてやまない。

主演の若手刑事を演じるのは、『燃ゆる月』のキム・ソックン。美形スターの多い韓国映画界でも、ウォンビン、イ・ビョンホンらに続く若手俳優として、日本でも秘かにファンが急増中!本作で、彼の人気がブレイクするのは間違いなし!また、彼に想いを寄せる女スリには『子猫をお願い』が話題を呼び、韓国で最も忙しい女優ペ・ドゥナ。そしてカリスマ・テロリストを熱演するのは、韓国映画界の実力派パク・サンミン。強烈な存在感で、韓国映画最強の悪役が誕生したと大きな話題を呼んでいる!

撮影にあたっては、地下鉄セットを設営し、本物と同じ車両まで作ったというだけに、その迫力とスピード感はリアルそのものだ。また、金浦国際空港での銃撃シーンは、実際に空港を封鎖してロケを敢行。これらのアクション・スペクタクルを盛り上げるために、金浦国際空港とソウル特別市地下鉄公社が全面協力し、限りなく本物に近い迫力ある映像が完成した。まさに韓国アクションの新たな1ページを開いた、画期的なエンターテイメント作品なのだ。

ストーリー



韓国の金浦国際空港で、突然、何者かが銃を乱射。狙われたのは、政府の要人。空港に居合わせた一般市民を巻き添えにした激しい銃撃戦の中、ソウル警察のチャン刑事もそこ駆けつける。逃亡しようとしている一味を狙って銃を構えた彼は一人を仕留めるが、あと一歩のところで他の全員を取り逃してしまう。その時、一味のリーダーと目を合わせた彼は、元国家機密諜報員ギテクであることを知る。かつて、チャンが政府の要人たちを護衛していた時、一緒にいたチャンの恋人はギテクの銃弾の犠牲となり、命を失った。ギテクを執拗に追ったチャンは、逆にギテクに捕らえられ、左手の小指を切断されてしまったのだ。その過去の痛手が、チャンの人生を一変させた。生きがいを失った彼にとって、ギテク相手の危険な任務はむしろ臨むところだった。

それから間もなく、ソウルの地下鉄が車両ごと乗っ取られるという事件が発生する。犯人は、ギテクとその一味だった。彼は、自分を追放した政府を激しく憎悪していた。国家機密を闇み葬り、愛する家族を皆殺しにした政府を許すことは出来ない。自分を追放した政府要人に秘密工作暴露の要求を迫るために、彼は時限爆弾を列車に仕掛け、乗客全員を人質にとるという非常手段に出たのだった。
彼は、市長の地下鉄視察の当日の照準を合わせ、この非常なテロ行為を実行に移そうとしていた。

チャンに想いを寄せる女スリ・インギョンは、地下鉄の駅構内でギテクを見かけ、その不審な行動をチャンに知らせる。そのままギテクを尾行したインギョンは、他の乗客と一緒に地下鉄車両に人質として閉じ込められてしまう。

一方、チャンはインギョンの連絡を受け列車内に潜入していた。巨大爆弾が爆発したら、ソウル市内が壊滅するのは避けられない。列車に閉じこめられている乗客のみならず、市民の生命が犠牲になるのは、目に見えている。果たして、チャンは、復讐の鬼と化したギテクの狂気を食い止めることができるのか!?人質となった市民1300万人の命を救うことができるのか!?

スタッフ

監督:ペク・ウナク
脚本:ペク・ウナク、ピョン・ウォンミ、キム・ミンジュ、キム・ジョンミン
プロデューサー:ソ・ギョンソク、イ・チャンウ
助監督:キム・ジョンミン
撮影:ユン・ホンシク
音楽:ファン・サンジュン
美術:ファン・インジュン
照明:ウォン・ミョンジュン
編集:パク・コクチ、キム・ミヨン

キャスト

チャン刑事:キム・ソックン
ギテク<テロリスト>:パク・サンミン
インギョン<女スリ>:ペ・ドゥナ
地下鉄統制室室長:ソン・ビョンホ
  〃   職員:チョン・ジュン
警察署長:キ・ジュボン
捜査一班班長:イム・ヒョンシク
スリの男:クォン・オジュン

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