嘘っていうのは、一つ大きな嘘をついたら 三十個の小さな嘘をつかないと成立しないのさ

第17回東京国際映画祭::http://www.tiff-jp.net/

2004年日本/100分 製作:『約三十の嘘』製作委員会(アスミック・エース エンタテインメント、IMJエンタテインメント、IMAGICA、カルチュア・パブリッシャーズ、S・D・P、WOWWOW) 製作プロダクション:アスミック・エース エンタテインメント、IMJエンタテインメント 配給:アスミック・エース

2005年06月10日より特別版〈限定版〉DVDリリース 2004年12月18日、シネクイントほかロードショー

© 2004『約三十の嘘』製作委員会

公開初日 2004/12/18

配給会社名 0007

解説



本作に登場する6人は、みんな嘘を生業として生きている詐欺師たち。ある事件から解散していたチームが3年ぶりに再び結集し、豪華寝台特急トワイライトエクスプレスへ乗り込むところから物語ははじまる。落ちぶれた元リーダー、志方。クールな美人詐欺師、宝田。昔はアル中だった若手詐欺師、佐々木。頼りない新リーダー、久津内。お調子者の新参詐欺師、横山。そしてボインの女詐欺師、今井。久々の大仕事は成功したが、大金の詰まったスーツケースが走り続けるこの列車から消えた……。

一つだけお断りしなくてはならないのは、本作はサスペンスでもミステリーないということ。皆さんが予想するような大ドンデン返しも起こらず、ましてや殺人なんぞはもっての他の映画なのだから。

それでも想像できない展開は止まらない、”疾走する密室”で繰り広げられるのは、騙し騙され、愛し愛されようとする様々な人間模様。裏切り、鞘当て、駆け引き……やがて忘れたい記憶や本音までもが次々に明かされていく。大切なのはお金? それとも愛?”隠された想い”が打ち明けられた時、違う方向を向いていたバラバラの6人が結びつこうとするが……。終着駅に近づくにつれ、人間のちょぴり切ない想いが浮かびあがっていく。

ついつい嘘をついてしまう、可笑しくも愛しい男と女。
嘘発、幸せ行きの旅はいったいどこへ到着するのだろうか。

ストーリー


大阪駅構内。せわしなく行き交う人の流れ。一人二人と姿を現す詐欺師たち。

コーヒースタンドのカウンターに立つ三人の男。洒落たスーツ姿の久津内は、今回のプロジェクトのチーフで皆に声をかけた張本人。社会心理学まで学んでこの日に臨んだ。その隣、若いのに腕の立つヤリ手詐欺師・佐々木は、昔から酒癖が悪く、酔って転んだのか鼻を白いガーゼで覆っている。情熱家の彼は、カウンターの端でボーッとしているもう一人の男を胡散臭そうに眺めている。見られていることにも関心がなく、のど飴をボリボリと噛み砕いている男・志方は、かつて年に五億円以上稼ぐといわれたカリスマ詐欺師……しかし、今はその面影もない。

ショッピングモールをビシッと決めたスーツ姿で颯爽と歩いてくる男と女。キリッとした美貌の女詐欺師・宝田は、昔の仲間との再会に胸(ちょっと小さめ)を躍らせている。傍らを歩く小柄な男・横山は今回、チームに初参加。以前は霊感商法のグループに属し、小銭稼ぎの横山と呼ばれていた。横山は宝田を「ババロアちゃん」と呼び、二人は今、組んで仕事をしている。

昔から宝田に密かな想いをよせている佐々木は、横山の参加にイラつく。そして、志方に憧れていた横山はその落ちぶれた姿にガッカリし、宝田も戸惑いを隠せない。チームは微妙にギクシャクしている……。

スタッフ

監督:大谷健太郎
エグゼクティブ・プロデューサー:椎名 保、三木裕明
共同エグゼクティブ・プロデューサー:高野 力、島本雅司、
                  細野義朗、金子康雄
プロデューサー:久保田修、小川真司
原作:土田英生
脚本:土田英生、大谷健太郎、渡辺あや
音楽:クレイジーケンバンド
アソシエイト・プロデューサー:長松谷太郎
ライン・プロデューサー:大西洋志
撮影:鈴木一博
プロダクション・デザイナー:都築雄二
美術:佐々木尚
照明:上妻敏厚
録音:小林徹哉
編集:掛須秀一

キャスト

志方大介:椎名桔平
宝田真智子:中谷美紀
佐々木健二:妻夫木 聡
久津内 守:田辺誠一
横山宏紀:八嶋智人
今井優子:伴 杏里
タクシーの運転手:徳井 優
車掌:田中耕二
放映プロジェクト大阪

笠井一彦(声)
永幡 洋(声)
坂口進也(声)
土師孝也(声)

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