原題:The Order

その恐ろしさ故に、全米では5回に及ぶ航海延期。 身の毛もよだつ問題作、いよいよ日本解禁。

2003年/アメリカ・ドイツ/カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/102分/ 配給:20世紀フォックス映画、アートポート

2007年05月25日よりDVDリリース 2004年10月22日よりDVD発売開始 2004年05月07日よりDVDリリース 2004年1月24日より新宿ジョイシネマ3、シネマ・メディアージュにてロードショー

公開初日 2004/01/24

配給会社名 0057/0014

解説



スタッフに相次ぐ不可解な交通事故、プロデューサーの謎の失踪—。
呪われすぎてアメリカでは公開延期を余儀なくされた問題作!!

恩師の死の謎を解くためローマを訪れた司祭のアレックスは、事件の鍵を握る“罪食い”の男を突きとめる。“罪食い”とは、破門された人々の罪を食べ赦免を与える、異端とされる存在だ。事件の真相を探る彼らに襲い掛かる悪霊。そして遂に、“罪食い”の魔の手がアレックス達に忍び寄る——。
2003年9月、サマーシーズンの締めくくりとして全米1975館で上映された『悪霊喰』は、秋直前という悪条件での公開ながらもスマッシュヒットしたミステリー色の強い正統派オカルトホラーである。
1970年代から80年代までこのようなオカルト系統は沢山製作され、30歳代以上の方々には一大ブームを起こしたのが記憶の片隅にあるはず。ウィリアム・フリードキン監督『エクソシスト』(74)を皮切りにそのヒットへ続けとばかりに良作から駄作まで公開された。中でもリチャード・ドナー監督『オーメン』(76)、ダリオ・アルジェント監督『サスペリア』(77)、ピーター・メダック監督『チェンジリング』(79)等は傑作として名高いのだが、スプラッター&スラッシャーホラーとしてのカテゴリーが台頭して来てからはオカルトホラー政権が80年代に入り攻守入れ替わってしまい、暫くの間陽の目を見れなくなっていく。トビー・フーバー監督『悪魔のいけにえ』(74)、ジョン・カーペンター監督『ハロウィン』(78)、ジョージ・A・ロメロ監督『ゾンビ』(78)、ショーン・S・カニンガム監督『13日の金曜日』(80)、サム・ライミ監督『死霊のはらわた』(81)、とオカルトブームの横でジワジワと地固めしていたのが花咲き、80年代半ばには世界的にスプラッターホラーがブームを迎える。
しかし、90年代中期以降より続いているジャパニーズホラーのブームを見逃さなかったハリウッドは、ゴアヴァービンスキー監督『ザ・リング』(02)で日本のオカルト文化がアメリカでも通用すると判断し、ビデオ版『呪怨』を観たサム・ライミは清水崇監督にハリウッド出資でセルフリメイクを頼み、間もなくポストプロダクションに入るという。
現在のホラー映画の状況は、スプラッター&スラッシャーがキャーキャー騒ぎながら観るティーンエイジャー向けに対して、オカルトは子供から大人まで観られる老若男女の全年齢層向けと幅も広く、劇場版『呪怨』(03)のヒットにより新規でホラーを観るようになった客層も増え、今後もオカルトホラーの灯火は消えないだろうと考えられる。
監督、脚本には『L.A.コンフィデンシャル』(97)でアカデミー脚本賞を受賞し、メル・ギブソンから直接の指名を受け『ペイバック』(98)で劇場長編を初監督したブライアン・ヘルゲランド。主演には21世紀のポストブラッド・ピットと名高いハリウッドでも注目のオーストラリア出身若手俳優ヒース・レジャー。次回作にはテリー・ギリアム監督、マット・デイモン共演の『The Brothers Grimm』も決定している。脇を固める役者陣も『ロボコップ』(00)、『裸のランチ』(00)のピーター・ウェラー、ヘルゲランド演出の『ロック・ユー!』(Ol)でヒースと共演していたシャニン・ソサモン、マーク・アディーが再び集結、さらには地元ドイツで大人気の個性派俳優ベノ・ファーマンが参加していたりと、世界規模での上映を狙ったキャスティングは秀逸。

ストーリー


何世紀にも渡りバチカンのカトリック教会に巣食う謎の兄妹。
人間ではない彼らこそが、現代まで繰り広げられてきた“罪食い”の目撃者であった……

ニューヨークの小さな教会の司祭アレックスは、同じ修道会の恩師であり、父親代わりでもあったドミニクがローマで急死したことを伝えられる。心痛を胸にローマへ飛んだアレックスは、ドミニクの遺体発見現場で幼い兄妹の悪霊に遭遇する。そこには、かつてキリストが用いたとされるアラム文字が書き記されていた。何らかの儀式が執り行われたのではと直感したアレックスは、ドミニクの遺体を調べる。するとそこにも謎の印が残されていた。恩師の死が単なる自然死ではないと確信したアレックスは、親友のトーマス、心に傷を負う不思議な力を持った女性マーラ達と共に、独自の調査を開始する。
そんな彼等を妨害し、調査を止めさせようとするローマ教会。逆風の厳しい中、アレックスは事件の鍵を握る“罪食い”の存在に行き当たる。古書によると、“罪食い”とは、死を目前にした罪人をその罪深さから解放するため、その者の罪を喰らい、悪霊の拘束から魂を天へと導くという妖力の使い手、不老不死の存在であった。罪人をも天へと導くという、その背徳な性質により、カトリック教会より『異端』とされ、封印されてきた古き伝説の使徒——それは、この世に本当に存在するものなのか…?
アレックスは“罪食い”の本質に迫ろうと、禁断の世界へと調査を踏み入れて行く。事件の真相に迫れぱ迫るほど、彼等に襲い掛かる悪霊の数々、遂に姿を現す伝説の“存在”。その魔の手は親友のトーマスを瀕死の重傷へと追いやり、遂には愛する女性マーラにも危険が偲び寄ろうとしていた——。
一体なぜ恩師ドミニクは不可解な死を遂げたのか?ローマ教会がアレックス達の調査を妨害する理由は?アレックスの大切な人々の命を奪おうとする必要性とは?そして、幼い兄姉をはじめとする数々の悪霊と“罪食い”の真の目的とは…?そこには、アレックスの幼少期に自殺した母親や、不慮の交通事故で他界した父親の死までをも関連付ける、暗黒の意思が存在していた。心の深淵に迫る暗黒且つ、未曾有の恐怖がローマを包み込む…。

スタッフ

監督・製作・脚本:ブライアン・ヘルゲラント
製作:クレイグ・ボームガーデン
製作総指揮:マイケル・カーン、トーマス・M・ハミル
撮影:ニコラ・ペコリーニ
プロダクション・デザイナー:ミルジャン・クレカ・クルジャコヴィッチ
編集:ケビン・スティット.A.C.E.
衣裳:キャロライン・ハリス
ビジュアル・エフェクト:ネイサン・マクギネス
音楽:デイビッド・トーン

キャスト

アレックス:ヒース・レジャー
マーラ:シャニン・ソサモン
イーデン:ベノ・ファーマン
トーマス:マーク・アデイ
ドリスコル:ビーター・ウェラー
ドミニク:フランチェスコ・カルネルッティ
少年:ミルコ・カサブロ
少女:ギウリア・ロンノバルディ

LINK

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