原題:The Fighting Temptations

2003年9月19日アメリカ公開

2003年/アメリカ/カラー/123分/ 配給:UIP映画/配給協力:パラマウント ホーム エンタテインメント

2007年11月22日よりDVDリリース 2007年06月22日よりDVDリリース 2005年03月25日よりDVDリリース 2005年03月25日よりビデオリリース 2005年2月12日、テアトルタイムズスクエアにてレイトロードショー

公開初日 2005/02/12

配給会社名 0081

解説


ボリューム感たっぷりのソウルフルな歌声、アクロバティックでありながら一糸乱れぬチーム・プレイ、バク転に倒立などのブレイク・ダンス顔負けのパフォーマンス、そして、魂の叫びと祈りが観る者の胸を打つメッセージ…まさにスペクタクル!聖なるエンターティメントの極致!これを観る者は救われる?そう、ゴスペル大会で優勝をめざす聖歌隊のド迫力のパフォーマンスに圧倒され、観終わった後も消えることのない爽やかな感動に癒される映画が、『ファイティング・テンプテーションズ』だ。

聖歌隊を登場させた映画といえば、『ブルース・ブラザース」シリーズや、『天使にラブ・ソングを…』シリーズ、『天使の贈りもの』(96)などがあるが、『ファイティング・テンプテーションズ』は、堅苦しさを抜きにして、タイトル通り、“誘惑との戦い”をダイナミックにパッショネイトに唄い踊る聖歌隊の姿が、等身大のライブ感覚で描かれている。
なおかつ、ゴスペル大会という目標があることで、展開はガチンコのソング&ダンス・バトルと化し、『8mile』(02)のラップ・バトルにも比肩する圧巻の“熱さ”と興奮が体感出来る。しかも、素人ばかりの聖歌隊が成長していく過程にも、人間臭い真剣な“熱さ”があり、それが共感を呼ぶ。そんな聖歌隊を率いることになるのが、『ザ・エージェント』(96)でアカデミー賞助演男優賞に輝き、最近は「ラットレース』(96)などで絶妙のコメディアンぶりを見せているキューバ・グッディング・Jr.。グッディング扮するNYの広告代理店のお調子者ダリンは、叔母の遺産を相続するため、叔母の最後の望みとして、故郷の小さな町の慣れない者ばかりの聖歌隊を指導して、ゴスペル大会で優勝しなくてはならなくなる。そんな大役を果たすはめになるダリルを、グッディングは、明るさと楽しさと人柄の良さが伝わるキャラ、軽快&勢いバツグンのアクション・ユーモアなどをフルに発揮、好演している。
そして、ダリンは、セクシーなクラブ歌手をスカウトする.そのクラブ歌手役には、デスティニーズ・チャイルドで久々のアルバムを発表し、自身のソロ・アルバムも好調のうえ、『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』(02)で劇場用長編映画デビューを果たしたビヨンセ・ノウルズだ。『オースティン〜』の時よりもグッと大人っぽくなり、ゾクッとさせられるセクシーさと、はじける快活なリアクションと、スタンダード・ナンバーの「フィーヴァー」をムーディなバイブスで歌い上げるディーバぶりなどに魅了される。
 共演は、スパイク・リーもイチオシする名コメディァンのスティーヴ・ハーヴェイ。『マルコムX』(92)などに主演しサミエル・L・ジャクソンを夫にもつラターニャ・リチャードソンなど。
監督は、『隣のヒットマン1(00)、「いとこのビニー』(92)、『エディ・マーフィのホワイトハウス狂騒曲』(92)など、コメディ映画一筋で、現在、コメディの監督のNO.1という評優もあるジョナサン・リン。そのギャグの挿入の上手さとスマートなユーモア、俳優の生かし方も見逃せないところだ。
さらに、音楽は、ビヨンセのソロのほか、ビヨンセと大ベテランのオージェイズ、メルバ・ムーアなどとの最高のデュオ、デスティニーズ・チャイルド、ゴスペルが得意のアン・ネスビーなど、豪華な音楽も楽しみだ。

ストーリー


ニューヨークの広告代理店に勤めるノーテンキな男ダリン(キューバ・グッディング・Jr.)は、借金で首が回らない状態。そんな時、叔母の遺産15万ドルを相続出来るという知らせが入り、ダリンは、故郷のジョージア州の小さな町へと向かう。ところが、叔母の遺言書によると、ダリンが遺産を相続するためには、教会で聖歌隊を結成して、毎年恒例のゴスペル大会で優勝することが条件になっていたのだ。しかし、町には聖歌隊のメンバーになって活躍出来そうな人物は、全くいない。そこで、ダリンはあきらめて、すべてを投げ出してニューヨークヘ帰ろうとする。
 そんな時.ダリンは、クラブ・シンガーのリリー(ビヨンセ・ノウルズ)の歌声を耳にする。そして、ダリンはひらめいた。
リリーが聖歌隊に参加すれば、絶対に優勝出来ると。
だが、リリーは聖歌隊への参加を拒否する。リリーの出現によって希望の見えてきたダリンは、とりあえず、メンバーを集めて聖歌隊の練習を開始する。しかし、教会の秩序を保つために一人奮闘する中年女性のポーリーナ(ラターニャ・リチャードソン)は、ダリンのやり方にいちいち文句をつける始末だ。また、町の放送局のDJのマイルス(スティーヴ・ハーヴェイ)が、聖歌隊の活躍を煽ったことから、町民も聖歌隊に大きな期待を寄せる。
 ただし、いくら練習をしても、聖歌隊の成長はいま一歩進まない。ところが、ダリンの説得と聖歌隊の努力と町民の後押しが効いて、リリーも聖歌隊への参加を申し出てきたのだった。これで聖歌隊は万全だ、と安心するダリン。実際、リリーの参加によって聖歌隊はみるみるうちに実力を伸ばしていく。
 そして、ゴスペル大会が始まる。ここで大ハッスルするはずのダリンだったが、実はニューヨークの会社から、復権出来るという誘いがあり、心が揺れていたのだ。また、ポーリーナが出場寸前にキレてしまい、聖歌隊に大ピンチが訪れてしまう……。

スタッフ

監督:ジョナサン・リン
製作:デヴィッド・ゲイル、ロレッサ・C・ジョーンズ
   ベニー・メディナ、ジェフ・ポラック、ティエール・ターナー
製作総指揮:ヴァン・トフラー
原作:エリザベス・ハンター
脚本:エリザベス・ハンター、サラディン・N・パターソン
撮影:アフォンソ・ビアト
編集:ポール・ハーシュ
音楽:ジミー・ジャム、ビヨンセ・ノウルズ、テリー・ルイス、
   ビッグ・ジム・ライト、マイケル・ケイメン、L・L・クール・ジェイ

キャスト

キューバ・グッディング・Jr
ビヨンセ・ノウルズ
アン・ネズビー
フェイス・エヴァンス
マイク・エップス
スティーヴ・ハーヴェイ
ラターニャ・リチャードソン
ウェンデル・ピアース
モンテル・ジョーダン
T・ボーン

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