原題:The Rundown

タフでなければ生き残れない!!

2003年9月26日全米初公開

2003年/アメリカ/1時間44分 配給:UIP映画

2004年5月29日よりニュー東宝シネマほか全国一斉ロードショー

公開初日 2004/05/29

配給会社名 0081

解説



その男は続いて映画『スコーピオン・キング』(02)で堂々とタイトル・ロールを演じて、この作品を興収4億ドルを超える世界的なヒットへと導いた。この男の名は“ザ・ロック”全米でWWEのスーパー・スターとしても君臨するカリスマ的な人気を誇るナイス・ガイである。シェイプアップされた全身から放つ底知れぬパワーとタフなルックスは、スタローン、シュワルツェネッガーに替わる世界的なニュー・アクション・ヒーローの誕生を予感させた。

そして世界中のアクション・ムービー・ファンが待ちに待った待望の“ザ・ロック”最新作がこの“ランダウン/ロッキング・ザ・アマゾン”だ。No.1のバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)、べック(ザ・ロック)は都会のジャングルをボスとして仕切るロスの実業家からある人物を探し出す依頼を受ける。その居所をつきとめたべックは、広大な鉱脈に眠るゴールドと伝説の秘宝に執着するエキセントリックな独裁者とその軍団や、これと交戦中のゲリラ部隊が待ち受けるアマゾンのジャングルの奥地へと単身で乗り込んでいく。エンターテイメントの最高峰ハリウッドから世界に向けてスターダムへの道をまっしぐらに上昇中のニュー・アクション・ヒーロー“ザ・ロック”。そのエネルギッシュでダイナミックなアクションが全編を突っ走る、スーパー・アクション・アドベンチャーがいよいよやってくる。
主演は、ロスからアマゾンのジャングルへ乗り込むバウンティ・ハンターで、依頼された仕事の為であればどんな犠牲も払う男べックに、自分の肉体能力を駆使してこの役に打ち込み、本人がこの作品のアクション・シーンの大部分を演じきった“ザ・ロック”。共演は、べックがロスの依頼主の為に追い詰める男トラビスに『アメリカン・パイ』シリーズやチョウ・ユンファの『バレット モンク』(03)に出演してキャリアを着実に身につけている若手の、ショーン・ウィリアム・スコット。この作品でも綿密な役作りと、“ザ・ロック”との見事に噛み合ったアクション・シーンを、コントラストたっぷりに演じている。

べックと対決するジャングルの独裁者ハッチャーには、昨年『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(02)でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、過去にはマイケル・チミノ監督の『ディア・ハンター』(78)でオスカーの助演男優賞を受賞している、ベテラン俳優、クリストファー・ウォーケン。ジャングルに隠された秘宝のミステリーを解く鍵を握る女マリアナに、ハリウッドで最もホットな女優の一人で『メン・イン・ブラック2』(02)に出演し、オリバー・ストーン監督の新作『アレキサンダー』を撮影中のロザリオ・ドーソン。そして、主人公のべックをジャングルでサポートするパイロットのデクランを『パール・ハーバー』(01)のユエン・ブレムナーがひょうひょうと演じている。

監督は“ザ・ロック”の『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』と『スコーピオン・キング』の演技と、WWEでのパフォーマンスに強力な衝撃を受けて、彼を主役としてこのプロジェクトに迎え入れた、テレビ界出身のピーター・バーグ。彼は“ザ・ロック”の出演を得て、アマゾンのジャングルという状況設定の中で、様々な対立するキャラクターたちが織り成す、ビッグなアクション映画の製作という大きな挑戦の檜舞台に上がり、これを成し遂げた。製作は、『スコーピオン・キング』のケヴィン・ミッシャー、マーク・エイブラハムとカレン・グラッサーが担当。脚本は『メジャー・リーグ2』のR.J.スチュワートとジェームス・ヴァンダービルトが共同でスチュワートのストーリーを脚本化した。

製作総指揮は、『スコーピオン・キング』のヴィンス・マクマホンと『リクルート』のリック・キッドニー、撮影はトビアス・シュリッスラー、プロダクション・デザインを『ザ・リング』のトム・ダッフィールド、編集は『メン・イン・ブラック2』のリチャード・ピアソン、コスチューム・デザインは『Xメン2』のルイス・ミンゲンバック、そして音楽は『スパイ・ゲーム』のハリー・グレッグソン=ウィリアムズが担当した。また、この作品の目新しい迫力溢れるファイト・シーンを、『スコーピオン・キング』で実力を発揮した、スタント&ファイト・コーディネーターの巨匠アンディー・チェンが担当してパワーとエネルギー漲るアクション作品に仕上げている。
昨年の大晦日、NHKの紅白歌合戦を向こうに回して、プロレスや総合格闘技、そしてK-1の3番組がオンエアされ、高視聴率を記録したことは記憶に新しい。一方、アメリカン・プロレスも日本へ進出の度合いを増して、世界最大のエンターテインメント・プロレスの組織、WWEの興行も日本で行われるようになり、民放でもレギュラー番組化している。

格闘技色の強い日本のプロレスと違って、ショー的な要素の強いアメリカン・プロレスは、日本で人気を得ることができるか懸念されたが、今やアメリカン・プロレスは確固たるファンを獲得し、レギュラー番組も継続している。そのWWEの総帥、ヴィンス・マクマホンが製作総指揮に名を連ねているのが、この『ランダウン』だ。時には自らの血縁関係すら、ネタにしてしまう(実の娘とWWEの経営の権利をかけてリング上で対決したり、その試合で自分のセコンドには愛人を配し、同じく娘のセコンドについている妻を挑発したりという具合)マクマホンは、まさにショーマンシップとサービス精神の権化である。

WWEがペイ・パー・ビューで莫大な利益を上げたり、クローズド・サーキットの興行記録を保持しているのもうなづける。そのサービス精神はこの『ランダウン』にも見事に反映されている。ザ・ロックはひたすら自らの肉体を凶器と化し、プロレスやアメフトの技を織り交ぜながら観客の期待を裏切らないパフォーマンスを繰り広げる。エンジン全開、ノンストップで全編突っ走るスーパー・アクション・アドベンチャーがいよいよ日本上陸となる。

ストーリー



L.A.の夜の街で、ひときわ人目を引く巨躯の男がいる。鋼のような筋肉の鎧に覆われ、その眼差しは鋭く、猛禽類のそれを思わせるが、奥底には理知の光を湛えている。彼の名はベック。ふとしたきっかけから暗黒街に借金を作ってしまい、返済の為にやむにやまれずバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)をしている。この男が単なる乱暴者でないのは誰の目にも明らかだ。

彼は、決して銃器を使わない。自らの肉体と体術に自信を持っているからだ。しかも、そのパワーを発揮する前に、ベックは相手に最後のチャンスを与える。“ベックの提案通りの金額を素直に支払う”か、“無理やりベックに回収させる”かという選択肢を提示する。大概のターゲットは、ベックを“ただの大男”だと見誤り、彼が提示した以外の選択をしてしまう。“マヌケな取立て屋を力づくで排除する”という方法を。そしてようやく知るのだ。自分が最悪の選択をしてしまったことを。

暗黒街の大立者から“息子を連れ戻せ”という依頼がベックの元にやってくる。報酬は借金の帳消しと、夢に描いている小さなレストランの開業資金。借金を負う身の彼には、選択の余地はない。人里を遠く離れた異国のジャングルへとベックは飛ぶ。

今回のターゲット、トラビスがいるというジャングルは、そこを治めているはずの政府の力は全く届かない一帯だった。この地を掌握しているのは、恐怖で民衆を縛りつけている独裁者、ハッチャーだった。この男は、数々の黄金伝説を持つこの地で金鉱を発見し、現地の民を酷使して自らの王国を築き上げていた。

ベックにはハッチャーと争う気はない。ただ、トラビスを連れ戻せば良いだけだ。しかし、トラビスがこの地に伝わる伝説の謎を解き明かし、黄金の秘宝のありかを突き止めた事が解かると事態は一変する。ハッチャーは、その秘宝も自分の物であると考える男だからだ。一方ハッチャーに抗う者もいる。現地の民たちによるゲリラ組織だ。その女性リーダーであるマリアナもまた、秘宝を自分たちのものであると主張する。ゲリラ活動の資金確保のためでもあるが、もともとこのジャングルに生を受けた自分たちの先祖が奉った宝であるからだ。そしてトラビスにも秘宝が必要だった。

コンプレックスの源であった父に抗うためにも、秘宝の発見者であるという名誉を得なければ、また元の何者でもない自分に戻ってしまうからだ。ベックは幸運にもトラビスの身柄を押さえる事は出来た。しかし、L.A.のコンクリート・ジャングルでは無敵のこの男も、本物のジャングルでは苦戦を強いられる。狩猟のために仕掛けられた数々のトラップ、ジャングルの獣たち、傍若無人なハッチャーの一味の攻撃、そしてゲリラたちが使う見た事もない体術。

予想すら出来ない事態に翻弄されるベックだが、自らの肉体のポテンシャルを最大限に生かして危機を切り抜けてゆく。しかし、彼一人の力では、トラビスを連れて帰ることはままならない。ベックが下した判断はこうだ。秘宝は本来の持ち主であるマリアナたちに渡し、自分はトラビスを連れ帰る。

しかし、それをハッチャーが、指をくわえて見ているわけはない。ジャングルを血に染めることも厭わずに、“戦争”と呼ぶにふさわしい戦いが、今、幕を開ける——。

スタッフ

監督:ピーター・バーグ
製作:ケヴィン・ミッシャー、マーク・エイブラハム、カレン・グラッサー
脚本:R.J.スチュアート、ジェームス・ヴァンダービルト
撮影:トビアス・シュリースラー
美術:トム・ダッフィールド
音楽:ハリー・グレッグソン・ウィリアムズ
衣装:ルイス・ミンゲンバック
配給:UIP

キャスト

ザ・ロック
ショーン・ウィリアム・スコット
クリストファー・ウォーケン
ロザリオ・ドーソン
ユエン・ブレムナー
ジョン・グリース
アーニー・レイズ・ジュニア

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す