原題:TAKADA WATARU

2003年/日本/カラー/65分 配給:アルタミラピクチャーズ

2005年06月24日よりDVDリリース 2005年4月30日より吉祥寺バウスシアターにてレイトショー 2004年4月3日よりテアトル新宿にてレイトショー

(C)2003 アルタミラピクチャーズ

公開初日 2004/04/03

配給会社名 0335

解説



デビュー
 1949(昭和24)年、1月1日生まれ。岐阜県出身。4人兄弟の末っ子。
父・高田豊(明治38年生まれ)は詩人。8歳の時に東京・深川に移り住む。高校時代から曲作りを始め、第3回フォークキャンプ(京都・山崎)に東京より参加。「自衛隊に入ろう」「大ダイジェスト版三億円強奪事件の唄」など風刺の効いた曲で一躍その名を知らされる。1969年、URCレコードより「高田渡/五つの赤い風船」でデビューする。

高田渡とその仲間たち
東京から京都へ移住し、山科に住む。当時の生活は、昼頃にもぞもぞと起き出し、三条の喫茶店に行って起き抜けのコーヒーを飲み、本屋や洋服屋を冷やかしたあと、食堂で安い飯を食い、喫茶店に行ってまたコーヒーを飲むというものであった。この頃に数多くのミュージシャンと交流があり、刺”五郎、中川イサト、松田幸一、シバらが頻繁にアパートまで遊びに来ては夜を明かし語り合う日々を過ごす。1970年、第二回中津川フォークジャンボリー出演後、再び上京する。その頃から、明治・大正・昭和の演歌師や山之口獏をはじめとする詩人の言葉を歌う独自のスタイルを確立する。

酒と吉祥寺
かつて高田渡は、フォーク界酒豪ベスト3(ベスト3は、高田渡・友川かずき・なぎら健壱である)に数えられるほどの酒飲みであり、それにまつわるエピソードは事欠かない。15アンペアのアパートに暮らし、電子レンジを使用する時は、他の家電製品のスイッチを落とすというような生活を送っているが、本人はその事柄をむしろ楽しんでいる様子である。仕事が無ければフラリと出かけてウロウロと散歩して一杯引っ掛けて帰ってくる。そんな行動を「家の近所で小便して帰ってくる犬のような一日」と自ら評している。そんな彼の回りには、「渡さん、渡さん」と磁石のように人が集まり、〈国が認めない人間国宝〉という妙な愛称までつけられている。地元・吉祥寺に留まらず、日本全国の多くの人々から愛され続けている不思議な人物である。

ストーリー



貴重な’70中津川フォークジャンボリー記録映像を取録!
 1970年開催の〈第二回中津川フォークジャンボリー〉で披露した曲「ごあいさつ」で幕を開ける。

各地の高田渡ライブを密着150日撮影!
 下北沢<ザ・スズナリ>での開演直後、楽屋でのんきに眼鏡を探し始めスタッフをあたふたさせながらも観客の期待に満ちた拍手に迎えられ、ライブはスタート。続いてデビュー直後、活動の拠点とした思い出の地・京都を訪れ行われた〈捨得〉ライブは、「鎮静剤」などを力強く演奏し観客を驚かせ、東京・青山〈CAY〉では、洗練された都会の真ん中で
渡節が炸裂する。高田渡の住む街・吉祥寺駅前で行われた野外フリーライブ〈吉祥寺音楽祭〉ではミュージシャンである息子・高田漣と共演、普段語られる事の無い父親・高田渡としての新たな一面を垣間見る事ができる。

高田護の票断の日常に担る、泊まり込み撮影敢行!!
 そしてライブの語りネタで有名な〈15アンペア〉の武蔵野のアパートにもお邪魔し、テーブルには沢山の手料理が並ぶ中、スタッフは勿論キャメラマンもキャメラを置いての宴会が始まり、前代未聞の撮影が行われた。

フォーク界のカリスマとリスペクトされ続ける理田がここにある
 会場は大阪・服部緑地野外音楽堂での〈春一番2003〉に移る。ライブ前の楽屋では久々に会う友人・知人達を前に、高田渡の無邪気な姿が映し出される。ステージ上ではホロ酔い気分の高田渡に観客から小気味良いツッコミが飛び、会場が大いに盛り上がる中で名曲「生活の柄」を披露する。映画は終盤に差し掛かり、舞台は再び〈ザ・スズナリ〉に戻る。ステージが終演に差し掛かる時、高田渡は珍しく曲について語り出した「この歌は、仙台…」、込み上げてくるものを押さえるようにゆっくりと「ブラザー軒」を歌い出した。
ライブの最後として「私の青空」をバックメンバーの紹介と共に歌い締めくくるが、鳴りやまない観客の大きな拍手に応えて再びステージに登場する。そして日本語の持つ曖昧さと日本人のおかしみを込めた歌「ごあいさつ」を歌い幕を閉じる。

スタッフ

監督:タナダユキ
製作:桝井省志、小形雄二
プロデューサー:土本貴生
撮影:長田勇市
配給:アルタミラピクチャーズ

キャスト

高田渡
柄本明
松田幸一
中川イサト
坂庭省悟
高田漣
坂田明
シバ
ロケット・マツ
佐久間順平
松永孝義

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