人間は庇護るにたるべき存在か

2004年/日本/ 配給:東映

2005年04月21日よりDVDリリース 2004年10月9日(土)全国東映系ロードショー

(C)2004「デビルマン」製作委員会

公開初日 2004/10/09

配給会社名 0004

解説



イマジネーションを刺激する斬新なデザインと衝撃的なストーリーで、実写では実現不可能とされてきた永井豪原作「デビルマン」が最新のテクノロジーを駆使したスーパーエンタテイメント作品として2004年スクリーンに登場。娯楽映画の神髄ともいうべき壮烈なアクション!CGや視覚効果などの映像技術が初めて可能にしたバーチャル映像の世界、驚異のスペクタルシーンの数々がスクリーンで炸裂する!
「デビルマン」は、1972年6月「週刊少年マガジン」に連載開始、同年7月から
NETテレビ(現・テレビ朝日)でアニメーション放映された。アニメーションの物語が「ヒーロー物」を目指していたのに対し、連載マンガは、時代の流れが「勧善懲悪が崩れる傾向」に入っていったため、アニメとは全く違うストーリー、つまりこれまでのヒーローマンガの正義と悪=神と悪魔の二極対立を覆した、複雑な構造のドラマとして進んでいった。デビルマンが守ろうとした人間の心の闇に潜む残虐な生存本能が、人間同士の闘いに発展し、デビルマンは『悪魔』だけでなく守るべき『人間』とも闘う宿命を背負う。少年マンガで<神と悪魔>の戦いを壮大なスケールで描いたのはおそらく永井豪が初めてだったといわれている。永井豪が描いた正義と悪、登場するキャラクター造形は、当時としては革新的であることから「デビルマン」は伝説として語り継がれ、日本マンガ界に革命をおこし大きな影響をあたえた。

今回この映画の製作に挑んだのは、実写では数々の名作を生んできた東映と日本アニメ界において最高のパイオニアが揃う東映アニメーション。両者の長年の経験・実績に加え、新たなる研究開発を試みた最高のコラボレーション作品となる。製作にあたり、VFXプロデューサー・特撮監督に「魔界転生」の佛田洋、CGプロデューサーに映画「デジモン」シリーズの氷見武士、CGスーパーバイザーに「スピーシーズ」「エアフォース・ワン」に携わった野口光一、絵コンテ・CGアニメーションディレクターに「ドラゴンボールZ」(原画・作画監督)の宮原直樹らを迎え、世界に誇るジャパニメーションの新たなる可能性に挑戦。さらにアクションコーディネーターに「デアデビル」「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」などハリウッドで活躍している野口彰宏(ALPHA STUNTS)が、登場キャラクターのダイナミックかつエネルギッシュなアクションパートを担当。初めて互いの総力を傾けたデジタルとアナログが融合する世界—D-visual(デビジュアル)—を目指す。本作は、多くのデビルマンファンならずとも衝撃・感動を受けるスーパーエンタテイメント作品として登場するであろう。
注目のキャストには、哀しみのヒーロー・デビルマンに変身してしまう不動明役に、人気ユニットFLAMEの伊崎央登。そして明のクラスメートでサタンに変身する飛鳥了役を、FLAMEのメンバーで双子の兄・伊崎右典が演じる。デビルマン・明がデーモンとの闘い、人間との闘いの最中に守ろうとするヒロイン・美樹役に『バトル・ロワイアルII【鎮魂歌】』の酒井彩名、クラスメート・ミーコ役に02年第八回全日本国民的美少女コンテストグランプリ受賞の渋谷飛鳥、美しきデーモン・シレ—ヌ役にスーパーモデル・冨永愛、デーモンの被害を世界に伝えるニュースキャスター役として格闘界の“ビースト”ボブ・サップ、映画初共演の宇崎竜童・阿木燿子夫妻など、新鮮な個性あふれるキャスト陣が集結。監督は「ビーバップ・ハイスクール」「ピンチランナー」の那須博之、脚本は吉永小百合111本目主演作品「北の零年」の那須真知子が担当。

ストーリー




デビルマン—。
それは、人間の美しい心とデーモンの邪悪な魂の葛藤から生まれた新生物。

不動明と飛鳥了。同じ高校に通う二人は、幼い頃からいつも一緒だった。
明は4年前に両親を亡くしクラスメート美樹の家・牧村家に引き取られた。どこにでもある平和な家族。普通の生活・・・
一方、研究者である飛鳥教授を父親に持ち何不自由無く育った了は、何をやっても学校で一番で、明にとって憧れの存在だった。
飛鳥教授は、新エネルギーを求めた南極地底湖のボーリングに成功。が、しかしそこから出てきたのは「デーモン」。
デーモンとは他の種族の体を乗っ取り、繰り返し進化し続ける知的生命体。人類が生存する前から封じこめられ、放出を待ちに待っていたデーモン達は次々と人間を乗っ取り始めた。飛鳥教授もまた犠牲となり、非業の死を遂げた。明は、飛鳥教授が残した記憶装置(アイビデオ)を通じてデーモン復活の一部始終を目撃した。映像の中で語る飛鳥教授の体が突然爆発し、新生児の頭ほどの精子・デーモン最強の勇者「アモン」があらわれ、襲い掛る。明の体に電撃が走り瞳孔が光る。アモンによる凄まじい侵食の中、デーモンの邪悪な心に明の素直な心が打ち勝った。が、その姿は鬼のような顔つきで全身刺青のように血管が浮き出たデーモンの姿に変わっていた。人間の心を残しデーモンの姿を持つデビルマンに変身した明には、普通の人間ではなくなった悲しみとは逆に、デーモン本来の闘争本能と驚異的な力があらわれはじめた・・・
変化に戸惑うデビルマン・明の前に現れたのは、真っ白く美しい羽を持つデーモン「シレーヌ」。デビルマンに心を封じ込められたアモンを呼び起こそうと、気高く超然とした姿からは想像もできないほどの鋭い爪でデビルマン・明に襲い掛かってきた————。「俺は人間を守る為、愛する美樹ちゃんたちを守る為にデビルマンとして闘う。」と明は誓った。
しかし、いまや日本中にデーモンの脅威がひろがりはじめていた・・・
再びデビルマン・明の前に現れたデーモンは、背中の強大な甲羅に喰われた者の最後の意識を映した「ジンメン」。この人喰いデーモン・ジンメンとの戦いで、明は「サタン」の存在と思惑を知ることになった。
デーモンによる憑依・殺戮・侵食・・・の中、明は変化した自分の姿を美樹に隠し、牧村家の人々とだけは普段の生活を送ろうとしていた。
とどまるところを知らず、憑依しつづけるデーモンの脅威は、やがて世界にまで被害をおよぼし人類の終焉が近づこうとしていた・・・うろたえた人間たちは、<悪魔摘発>が認められたことで、人間と悪魔の区別もつかないまま互いに殺しあうという「悪魔狩り」を始める。そして、人間を滅亡から救おうとするデビルマン・明もまた、人間から命を狙われていく。
「すぐそばに神様はいるの・・・」美樹の言葉が頭をよぎる。
そのとき、この憐れな闘いに思いがけない「サタン」が姿を現した。それは一緒にデーモンと闘っていたはずの了。
ついに明と了の闘いが始まる。
「神はいたか。人間は守る価値があったか?明」
人間を守る為の戦いは果たして正義なのか・・・そこに価値はあるのか・・・
そして、その戦いの行方は・・・

スタッフ

製作総指揮:泊懋   
企画:遠藤茂行 森下孝三
プロデューサー:冨永理生子 松井俊之 北崎広実

原作:永井豪   
監督:那須博之   
脚本:那須真知子

デビルマンコンセプトデザイン:寺田克也   
キャラクターデザイン:衣谷遊
VFXプロデューサー・特撮監督:佛田洋   
CGプロデューサー:氷見武士   
CGスーパーバイザー:野口光一
製作プロデューサー:生田篤    
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
撮影:佐野哲郎   
特殊撮影・VFXコーディネーター:高橋政千   
プロダクションデザイナー:和田洋   
照明:大久保武志   
録音:湯脇房雄   
編集:只野信也   
アクションコーディネーター:野口彰宏
VFX製作:東映アニメーション   
製作協力:東映東京撮影所   
協力:ボーダフォン プジョー・ジャポン
技術協力:パナソニックデジタルソフトラボ

「デビルマン」製作委員会 
東映/東映アニメーション/東映ビデオ/テレビ朝日/バンダイ   
配給:東映

キャスト

伊崎央登
酒井彩名
渋谷飛鳥
宇崎竜童
阿木燿子
冨永愛
ボブ・サップ
伊崎右典

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