原題:IZO

見てはならぬ、語ってはならぬ・・・抹殺せよ!

2004年/日本/カラー/ステレオ/ヴィスタサイズ/2時間8分/R-15 配給:チームオクヤマ

2004年12月22日よりビデオレンタル開始 2004年8月21日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにてロードショー

公開初日 2004/08/21

配給会社名 0153

解説



”見てはならぬ、語ってはならぬ・・・抹殺せよ!”

「テンチュー!!」
幕末の世、人斬り以蔵として恐れられた岡田以蔵が、時空を越えて現代に蘇り人々に無差別に襲いかかる! 
三池崇史監督待望の新作は、従来の映画にはありえない異色傑作である!

「野郎は止められねえ・・・ありゃあ、虚無ですぜ、マジに」
支配と殺戮の歴史の怨念を背負った一人の男IZO。
馬触れらば馬を斬り、人触れらば人を斬る。
鬼に出会えば、すなわち鬼を斬る。
スクリーン上でIZOに斬殺される数はゆうに200人超。
暴力の恐怖と快感、悪鬼と化したがゆえの孤独と哀しみを体現する。

「イゾーが、来る・・体内に怒り満たして」
IZO役は異能の俳優・中山一也(「連続殺人鬼 冷血」)。
共演にビートたけし、松田龍平、桃井かおり、ボブ・サップ(映画初出演)、緒形拳、内田裕也、原田芳雄、樹木希林、大滝秀治、松方弘樹、美木良介、石橋蓮司、遠藤憲一、寺島進、魔裟斗、片岡鶴太郎・・・ニ度とない顔合わせの豪華オールスターキャスト。

ストーリー



1865年(慶応元年〉5月、岡田以蔵(中山一也)一土佐勤皇党首領・武市半平太(美木良介)に操られ、「天誅」の名のもとに数々の幕府要人を暗殺、「人斬り以蔵」と恐れられたテロリストー一彼は今、礫刑架に礫にされ処刑されようとしていた。以蔵の体を仕置人(遠藤憲一&寺島進)が槍で何度も何度も情無用に刺し貫く。以蔵は絶叫を挙げ、死に絶えた……享年28歳。が、しかし……。

以蔵の怨念は消えることがなかった。彼の魂は時空間を超越し、都会の片隅で廃人のように生きるホームレスに宿る。すると、ホームレスの肉体は変貌を遂げ、究極の殺人マシンIZOへと生まれ変わった。突如、現代の東京に降臨したIZOの脳裏に焼きついていること。それは生前、自分を犬畜生の如く扱い捨てた権力者どもへの怒り、そして人斬りの記憶のみ。彼の脳裏に生前、半平太の説教が響く。
「言うてみや、以蔵、革命とはなんぜよ?」
「人を斬る事!」
「なれば斬れい、以蔵、斬って、斬って、斬りまくっちゃれい!」
「テンチュウウウウウッ!!」
怨念の塊と化したIZOは夜のストリートを脱兎の如く駆け抜け、空を飛ぶ。その勢いは留まることをしらず、遂に時空を越え異空間に突入するのであった。

「来る、IZOが来る……」
この世とは違う世界・位相一一過去・現在・未来を結ぶ空間の絶対的なシステムを意味する一を把握する権力の中枢・貴族院。そこの領袖となった半平太はIZOの到来を察知した。
闇雲な怒りのパワーにまかせ、時空を超越し続けるIZOの存在は、すべての時間を繋ぐ位相〜システムにとって悪しきノイズだった。そんなIZOの前に、かつて彼と因縁のあった者たちの怨霊が次々と立ちはだかる。しかし、彼らの怨念も、それ以上の憎しみをたぎらせて突進するIZOの殺人剣で一刀両断に斬り裂かれてしまう。
かつては武市の飼い犬となって人を斬り続けたIZOだったが、今では一匹の獣となった彼には佐幕も勤皇の思想もない。ただ目の前に立ちはだかった敵を斬る!IZOは殺織道中のなかで垣間見る戦後民主主義の生んだ良識や世問の常識に対し、怒りをあらわにする。

まずIZOは、手始めに貴族院に属する僧院に特攻し、並み居る僧兵たちを大虐殺。そして僧院の長老たちに対し、
「ありもせぬものをあるとウソぶくペテン師どもめ!!!!」
と叫びながら放尿し、罰当たりな挑発をした上で皆殺しにする。さらに奥の院に座る大僧正(長門裕之)を刺し殺し、こともあろうに現世全地球人共通の大地母神(高瀬春奈)の股間に魔羅を突き立てた。位相はIZOの怨念のカオスと化しつつあった。

この事態に位相・貴族院の支配階級である宰相(ビートたけし)、財界のドン(曽根晴美)、官僚の長(岡田眞澄)、軍閥の将軍(片岡鶴太郎)、学界のドン(篠田三郎)といったシステムの支配階級に属する者たちは動揺した。
貴族院はIZOを消去する為に、あらゆる時空から刺客を送り込んだ。同心、警視庁特殊急襲部隊SATといった国家権力の下部から凄腕の剣客、ヤクザ、博徒、ヤンキー一、PTA軍団、鬼といった精鋭たちがIZOの命を狙う。常識を逸脱した死闘を繰り広げられた。全身に数え切れないだけの傷を負うIZO。
しかし、相手をどれだけ斬っても鎮まらない得体の知れない憎しみは、IZOを究極の戦闘体へと進化させていた。そしてIZOは怒りの赴くまま血煙街道を爆走する。

そんなIZOの目の前に1人の女性サヤ(桃井かおり)が出現。彼女は自分とIZOは前世から結ばれていた、と語った。
「わたしはお前の魂の片割れ……お前と出会うべき定めの」
IZOの脳裏にサヤとのつつましくも楽しかった暮らしの記憶の断片が一瞬、甦る。が、そんなささやかな幸せの記憶もIZOの暴走を止めることはできなかった。

果たして彼の怨刃は何を斬ろうとしているのか……。

スタッフ

企画・原案・脚本 武知鎮典
監督 三池崇史
製作 高野秀夫
   波多野保弘
   伊藤秀裕
企画 服巻泰三
   松島富士雄
企画プロデュース 前田茂司
プロデューサー 向井達矢
スーパーバイザー 奥山和由
制作:エクセレントフィルム、楽映舎
配給:チームオクヤマ 
宣伝協力:ビーバット 
配給協力・宣伝:オムロ

キャスト

中山一也
ビートたけし
桃井かおり
松田龍平
緒形拳
内田裕也
石橋蓮司
ボブ・サップ

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