原題:Ja zuster, nee zuster

サクラ草通りは今日も大騒ぎ。

2002年/オランダ/カラー/ドルビーSRD/102分/ 配給:アルバトロス・フィルム

2004年2月14日より、シネマライズにてロードショー

公開初日 2004/02/14

配給会社名 0012

解説


「ドアはバタンと閉めないこと!」ヒロインのナース、クリビアが口が酸っぱくなるほど繰り返すこのセリフとひとりでに口ずさんでしまうテーマソング。60年代に連続TVドラマシリーズ「クリビアにおまかせ!」(原題:Ja Zuster Nee Zuster)が始まったときオランダ中の国民がテレビに釘づけになったという。この人気TVドラマシリーズ終了から30年後、「クリビアにおまかせ!」はまず舞台として蘇り、大成功のあと、続いて映画化も実現したのだからオランダ国民が熱狂しないわけがない。2002年10月に映画が公開されるやいなや人気は沸騰し、社会現象となって大ヒットロングラン上映、最終的に動員45万人を超える記録的興行成績を樹立した。MGMミュージカルヘのオマージュをたっぷりと込め、「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」を統御させる映像、踊り、音楽、そして60年代のオシャレ感覚溢れるファッション。サクラ草通りでナース、クリビアが経営する療養所<クリビア・ホーム〉を舞台に、そこで暮らす、気はいいけれどちょっと風変わりで愛すべき登場人物たちが、通りの住人たちも巻き込んで繰り広げる陽気な世界。オランダという国のもつ不思議なテイストに、隣人関係が希薄な現代において、人情味溢れる古き良き時代のノスタルジックな親密感も加わった、懐かしくて新鮮な仲良しモード全開の心温まる`'ご近所ミュージカル"「クリビアにおまかせ!」がいよいよ日本でも公開されるのだ。 本作の主人公クリビアを演じるのはオランダを代表する女優ルス・ルカ。監督は数多くの舞台を演出し、本作で長編映画デビューを果たしたピーター・クラマー。意地の悪い隣人ボーデフォルを演じるパウル・R.コーイをはじめ、美容師ワウタ一役を演じたパウル・ドゥ・レウなど脇を固める個性的な面々は、舞台や映 画で活躍するベテラン俳優たちである。TVドラマシリーズの「生みの母」である原作者アニー・M.G.シュミットも「生みの父」である作曲家ハリー・パニングも自分たちの作品が長い年月を経てこんなに大成功を収めるとは思ってもいなかったというがふたりとも亡くなった現在も「クリビアにおまかせ!」の音楽はオランダにおいては不朽の名曲として生き続け、世代を問わず皆が口ずさむお馴染みのメロディとなっている。

ストーリー



陽気で面倒見のよいナース、クリビアはサクラ草通りで療養所<クリビア・ホーム〉を経営している。そこに生活する人々は気はいいけれどちょらと風変わりな連中ばかり。時にはクリビアを困らせながらも、みんなで楽しく暮らしている。一方、隣に住み、いつも騒々しい彼らを忌み嫌う欲張りでイジワルな大家、ミスター・ボーデフォルはクリビアたちを追い出してお金持ちの老人向け高級療養所を作る計画を密かに練っている。彼はクリビアたちをなんとか追い出そうとホームの住人たちによる彼の飼い猫に対する“動物虐待”を理由に裁判に持ち込批だが裁判中に住人のひとりである“博士さん”が発明した“良い人になる”という不思議なクスリを飲んでしまい、突然“良い人”になってしまう。"良い人"になったボーデフォルはクリビアや住民たちと仲良くなり、全ては一件落着、平和な毎日が続くかのように思えた…が、ある日突然クスリの効き目が切れてしまい、再びもとの木阿弥の“嫌なヤツ”へと逆戻り。住人たちは彼に再び不思議なクスリを飲ませ、良い人に戻そうとクリビアに訴えるが、クリビアは「クスリでココロは治せない。内面から治さなければ」と大反対し薬を捨ててしまう。“嫌なヤツ”に戻ってしまったボーデフォルはクリビアに"窃盗"のヌレギヌを着せる。クリビアは有罪判決を受け、住み慣れた場所から住人ともども追い出されることに。この顛末にひとり大喜びするボテフォルだったが、街の住民全員から嫌われてしまい、ひとりぼっちに。一方、沢山の人々から別れを惜しまれるクリビアたち。その光景を盗み見て自分のしたことを後悔するボーデフォル。最後はクスリのカを借りずに、内面から良い人になったボーデフォルはクリビアや住人たちとも和解する。再び明るさを取り戻したサクラ草通り。ボーデフォルとクリビアは2人の名を冠しだ療養所を共同経営することになり、みんなで仲良く住むことなった。メデタシ、メデタシ。

スタッフ

監督:ピーター・クラマー
プロデューサー:バーニー・ボス、ミヒル・ドゥ・ローイ、サビヌ・ヴェーネンダール
脚本:フランク・ハウトアッペルヘス、ピーター・クラマー
原作:アニー・MG・シュミット、ハリー・バニンク
撮影:ピヨッター・クックラ
アート・ディレクター:ヴィンセント・ドゥ・パーター
音楽:ライムント・ヴァン・サンデン、フェルディナント・ボーランド
編集:エルヤ・ドゥ・ランゲ
衣裳:モニカ・ペティット、マールチェ・ウェバーズ
振付:ズーツィ・ブロック

キャスト

クリビア:ルス・ルカ
ボーディフォル:パウル・R・コーイ
イエット:チツケ・ライディンハ
ワウター:パウル・デュ・レウ
ヘリット:ワルデマル・トーレンストラ
ベルトゥス:エド・ブルンナー
ボビー:レナート・ヴァーダー
エンジニア:ベップ・コスタ
おじいさん:フリッツ・ランブレヒツ

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