原題:2002異霊霊異

2001年/香港/1時間37分/ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ/宣伝:FREEMAN

2003年11月27日よりDVD発売開始 2003年11月15日よりビデオ発売&レンタル開始 2003年9月20日よりキネカ大森ほか全国順次ロードショー

サブ題名 −霊幻警察−

公開初日 2003/09/20

配給会社名 0025

解説


悪霊によって起こる不可解な事件を解決する香港警察”2002”は、人間と幽霊が一組になり事件にあたっていく特殊部門。生まれながらに霊感が強いが孤独の星の下に生まれた主人公ヤウは、自分と心を通わせた人間が死ぬ運命であることにいつも悩みながら任務を遂行していく。そして新たな友情と愛に向き合った時、その宿命と戦わざるえなくなる。1999年に公開されて話題となった『ジェネックス・コップ』で次世代の香港映画界を支える若手スターたちとして注目を浴びた3人、ニコラス・ツェー、スティーブン・フォン、サム・リーが再び共演したホラー・アクション作品が『トランサー 霊幻警察』である。
過去、香港映画においては『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』や『霊幻道士』といった作品がホラー・ジャンルとして作られてきたが、今回は現代を舞台に日本の人気コミック『幽☆遊☆白書』や『マトリックス』的な感覚を融合させた、ニュー・ホラー・アクション映画として誕生した。また、主人公自らの運命に苦悩する姿や恋愛感情も取れ入れ、エンタテイメント性にドラマ要素をしっかりといれた作品に仕上がっている。
このシリアスでエンタテイメントな作品に仕上げたのが、『OVERSUMMER 爆裂刑警』で批評家から絶賛を受けたウィルソン・イップ監督。撮影監督には『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』や最近では『ケミカル51』でハリウッドへ進出しているプーン・ハンサンが手がけ、製作を監督や俳優としても活躍している『ゴージャス』のヴィンセント・コクが担当。音楽を『ドリフト』のトミー・ワイ、アクション監督を『天使の涙』のプーン・キンクワン、そしてSFXを『拳神 KENSHIN』のメンフォンド・エレクトリックアート&コンピューターデザイン・カンパニーが手がけるなど、香港映画界一流のスタッフが集結した。
そして主演の3人は『ドリフト』のニコラス・ツェー、『美少年の恋』のスティーブン・フォン、そして『ピンポン』のサム・リーといった人気若手スターの夢の顔合わせだでなく、『冷戦』のレイン・リー、『食神』『無問答2』のロー・カーイン、モデルで活躍のダニエル・グラハム、そしてオリンピックの代表水泳選手だったアレックス・フォン、『特攻Badboys2』のアニャという顔ぶれも見逃せない。
香港では2001年クリスマス・シーズンに公開され、大ヒットしている。また、ニコラス・ツェーが歌う「LetMeDie」「WithoutMe」が、劇中で効果的に使われている。

ストーリー



香港の町中で起こる謎の事件。それらは霊によって引き起こされる科学的に説明つかない難事件であった。香港警察はそういった超自然現象に対応する警察の特殊部門”2002”を設立し、唯一、霊と対話ができるヤウ(ニコラス・ツェー)を専門として所属させている。彼には霊のパートナーとして、事件の際に殉職したサム(サム・リー)とコンビを組み、今日も飛び降り自殺をして悪霊となった飛天鬼を抹殺した。だが、サムが輪廻転生することとなり、二人は別れることとなる。ヤウは事件でサムを人質に取られた時に誤って死なせてしまったことを気にかけていたが、サムは彼を恨むことなく去っていく。
ヤウは心やさしくても、生まれながらに親しくなる人を不幸にする運命を背負っていた。そんな彼にもいつもパスで見かける看護士の女性ダニエル(ダニエル・グラハム)に想いを寄せていた。ある日、運賃の5ドルを払えない彼女にヤウが貸すこととなり、初めて話す機会を得た。だが、親しくなれば彼女を失うことになり、自分の気持ちを押さえようとする。
ヤウは”2002”のメンバーになることを希望する交通警官のフォン(スティーブン・フォン)と出会う。彼もまた霊を見ることができる人間であり、新しくコンビを組んだニ人は、謎の焼死事件が発生したクラブに向かう。そこで悪霊・火鬼〔アンヤ)と対決するが、フォンは実は極度の幽霊恐怖症で腰を抜かしてしまい、ヤウが抹殺する。
少々情けないフォンはいつの間にやらヤウの部屋へ転がり込み、同居生活を始める。友情を感じようとするフォンに対して、パートナーと言い張るヤウは、フォンの運命を自分が握っていることを言えず、冷たく言い放つ。そんな彼らの冗にお婆さん幽霊が助けを求めにやってくる。昏睡状態になっている孫を助けてほしいというのだ。二人は病院に向かい、昏睡状態の女性レイン(レイン・リー)を見舞う。すると彼女の顔を見てフォンは喜ぶ。レインこそ昔一目惚れした女性だったのだ。おまけにその病院はダニエルが働く病院でもあった。彼女に会ったヤウは心の中で喜ぶものの、自分の運命を考えると彼女に冷たく答えることしかできなかった。
フォンの努力のかいがあってレインは目覚めた。フォンが彼女に自分の想いを伝えようとする姿を見て、ヤウはついに彼の運命を話すために、後見人で助言者のチャン(ロー・力一イン)のところヘフォンを連れて行く。フォンはチャンから、ヤウと心を通わせた人間は必ず死んでしまう運命であるということ、そしてかつてヤウと仲の良いパートナーだったサムと同じくフォンも死ぬ運命であり、”2002”は人聞と霊のペアでなければならないと話すのだった。憮然とし怒るフォンにヤウは言葉を返すことはできなかった。
フォンはレインの病室を訪れ彼女と会話をしていると、目の前に突如恋人の火鬼を失った水鬼(アレックス・フォン)が現れ、フォンに襲いかかる。フォンはレインを守って戦おうとするものの、水鬼に歯が立たない。そこヘヤウが現われ水鬼と戦うが、プールへ誘い込まれ敗れてしまう。魂の抜けたヤウの体は昏睡状態に陥り治療室へ運ばれた。フォンは駆けつけたチャンに自分が死ぬのではなかったのかとを責めるが、チャンはそれが運命だと言うだけだった。フォンはヤウの魂を探しに奔走し、そして心のよりどころであったパス停でヤウを発見する。運命に従おうと心に決めたヤウはフォンから原形水を受け取り、その力で現世に現われダニエルを食事に誘い、自分の気持ちを彼女に告白する。だが、原形水の効力が消える前にダニエルにプレゼントを残して別れを告げるのだった。病院に戻ったダニエルはヤウが昏睡状態であることを知り、彼のそばで一生懸命看護を尽くす。一方、フォンはレインを見舞いに病室へ向かうが、怪しい気配を感じる。その時、フォンの首筋に一滴の青いしずくが滴り落ちた。
香港警察に向かったフォンに署長は、ヤウが動けないことでフォンだけの活動を認めず、”2002”を解散しようとする。だが、そこヘチャンが現われ、自分が後見人として存続させると言い張る。そこへ形相の変わったフォンが二人を襲う。あの青いしずくは水鬼でフォンに乗り移ったのだった。フォンに襲われるチャンを救ったのはヤウだった。魂が転生するタイムリミットまであとわずか。フォンを救うには彼を殺すしかない。ヤウは最後の力をふりしぼってフォンに乗り移った水鬼と戦う…。

スタッフ

監督:ウィルソン・イップ
提供:レイモンド・チョウ
製作総指揮:スティーブン・チュウ、デヴィッド・チャン
製作補:ジン・ラウ
製作:ヴィンセント・コク
脚本ヴィンセント・コク、ウィルソン・イツプ、クォック・チーキン、ゼトー・カムユン
撮影:プーン・ハンサン
編集:チャン・力一ファイ
照明:ディック・タン
助監督:レオン・チーオン
音楽:トミー・ワイ
プロダクションマネージャー:パン・ヨッラム
衣装デザイン:ツアン・パクチュン、ウォン・ワンライ
美術:ジェフ・マック
アクション監督:プーン・キンクワン
SFX:メンフォンド・エレクトリックアート&コンピューターデザイン・カンパニー
主題歌:ニコラス`ツェー「LetMeDie」「WithoutMe」

キャスト

ヤウ:ニコラス・ツェー
フォン:スティーブン・フォン
サム:サム・リー
チャン:ロー・カーイン
レイン:レイン・リー
ダニエル:ダニエル・グラハム
水鬼:アレックス・フォン
火鬼:アンヤ
医者:ヴィンセント・コク

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