原題:Interstella 5555: The 5tory of the 5ecret 5tar 5ystem

松本零士&ダフト・パンク、夢のコラボレーション!!

2003年カンヌ国際映画祭・監督週間特別上映作品 松本零士・画業50周年記念作品

2003年フランス・日本合作/Approx.67mm/カラー/スタンダード/セリフなし 配給:コムストック

2003年7月26日(土)よりシネマライズにてレイトショー(連日夜1回上映)

公開初日 2003/07/26

配給会社名 0028

解説



2002年2月、ダフト・パンクが、2ndアルバム『ディスカバリ−』からの先行シングル「ワン・モア・タイム」のプロモーションビデオを発表したとき、”ダフト・パンク・ファンである我々日本人”は喝采をあげた。エレクトロ・ミュージックの新世紀到来を告げるともいうべき素晴らしい楽曲が、”あの”松本零士のアニメーションとともに迫ってきたのだから。

しかし、このとき、我々と同じように、ダフト・パンクの2人もガッツ・ポーズをしていたことは間違いない。「フランスでは日本のアニメが吹き替えで色々と放映されていて、僕達も幼少の頃から『宇宙戦艦ヤマト』、『キャプテン・ハーロック』、『ガッチャマン』をはじめ、多数の作品をテレビで観ていた。だから70〜80年代の日本アニメには特に思い入れが強いんだ。中でもLeiji Matsumotoの作品はサイケデリックでファンキーな要素が魅力で、子供の頃から憧れの存在だったんだよ。」と語る彼らにとっても、このコラボレーションは長年の夢の結実だったからである。唯一、その喝采に違いがあったとすれば、我々における映像が一時的なプロモーションビデオ(それだけでもすごいわけだが)におけるコラボレーションという認識で興奮していたのに対し、彼らだけは「ワン・モア・タイム」に、壮大なるディスカバリ−・プロジェクトのキック・オフとして胸を高鳴らせていた、ということだろう。

勘のいい人であれば、「ワン・モア・タイム」に続き「エアロダイナミック」、「デジタル・ラブ」、「仕事は終わらない」と、アルバムからのシングルカットに合わせて発表された各プロモーションビデオが、すべて松本零士によるアニメーション映像であり、どうもストーリーに連続性がありそうだということは気づいていたと思う。しかし、まさかそれがアルバムの全14曲分=全14話も作られていたとは、知る由もなかったはずだ。ただ、そんな壮大なプロジェクトを極秘裏に進めていた当人達ですら、そのコラボレーションが「映画作品」としてカンヌに出品され(2003年カンヌ国際映画祭「監督週間」)、世界に配給されることになるまで想像し得ただろうか。

ここで、感慨とともに運命を感じずにはいられないであろう松本氏のことを思う。「フランスのアーティストとのコラボレーション」は、もともと氏にとって特別な意味を持っていた。漫画家への道に進むべきか否かで悩んでいた頃、決定的に彼の背中を押してくれたのが『わが青春のマリアンヌ』というフランス映画だったからだ。ダフト・パンクのプロジェクトそのものに対する興味もさることながら、この映画に感銘を受けたことで人生の方向が大きく変わったという氏にとって、フランスという国に対する思い入れがとりわけ強かったという偶然もまた、今回の顔合わせが実現する上での重要なカギであったのだ。氏のキャリアにおいて、ミュージックビデオの総設定およびデザインの書き下ろしや、海外のアーティストとのコラボレーションはこれが初めての試みだったが、それがフランスのアーティストとのコラボレーションで実現し、カンヌを経て”Leiji Matsumoto”の本格的な世界進出を標す作品となることを、運命と呼ばずになんと表現できるだろうか。氏が「昔の作品を通して20年以上前に世界にまかれた種が、今になってこうして実を結んでいる。このプロジェクトは、私のモニュメントなんです。」と語ったのは、「ワン・モア・タイム」発表時だが、今あらためてこの想いを強くしているに違いない。

発売当時、「増殖するアルバム」というキャッチコピーと共に、「音楽と映像のハイレベルな結合」を標榜した『ディスカバリ−』プロジェクトの、ひとつの集大成である『インターステラ5555』。しかし、これは終着点ではなく、明らかに出発点である。ダフト・パンクにとっても、Leiji Matsumotoみとっても。そして、21世紀の「クリエイティヴィティ」とよばれる全てのものにとっても。そして我々はただ、新しい時代の始まりに立ち会える興奮にうち震えながら、この世紀のコラボレーションを体感するしかない。

ストーリー


太陽系外のとある美しい惑星。青い肌の住人達が平和に暮らすこの星で、ある夜4人組人気ロックバンドのライブが開かれていた。全住人が「ワン・モア・タイム」に熱狂する最中、謎のコマンド−部隊が忍び込み、防衛部隊が慌てて非常ベルを鳴らす。コマンド−部隊は催眠ガスを撒き4人のメンバーをスペースシップに拉致、誘拐を知ったひとりの異星人が彼のギターシップに乗り込む。4人は地球上のNo.1ユニット”ザ・クレッシェンド−ルズ”になるべく、悪のマネージャーによって肌の色や記憶を改造されてしまう!そして・・・
 

スタッフ

原案・脚本:ト−マ・バンガルテル&ギョマニュエル・ドゥ・オメン=クリスト(DAFT PUNK)、セドリック・エルヴェ
総設定・デザイン:松本零士
監督:竹之内和久、西尾大介
キャラクターデザイン:佐藤正樹
総作画監督:為我井克美
美術監督:加藤浩
音楽:ダフト・パンク アルバム『ディスカバリ−』全14曲収録(東芝EMI)

キャスト

LINK

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