原題:Master of Disguise

2002年/アメリカ/80min/ 配給:ソニー ピクチャーズ エンターテイメント

2003年7月5日よりシネマメディアージュほかにてロードショー 2004年05月19日よりビデオ・DVDリリース

公開初日 2003/07/05

配給会社名 0042

解説


『サタデー・ナイト・ライブ』や『ウェインズ・ワールド』などで、物真似とパロディと変装芸の多才多芸ぶりを発揮し、その何人にもなりきれるパフォーマンスのすごさから、コメディ史上のトップに立つ変装芸&物真似名人と評されているダナ・カーヴィ。カーヴィ自身の脚本と主演で得意芸の集大成として、爆笑芸を全開させたのが、『変身パワーズ』だ。

何しろ、ストーリー自体も、カーヴィの得意芸を発揮するのにうってつけだ。何世紀にも渡り変装術の秘技と別人に生まれ変われる特殊な能力によって、世界を救ってきたという一族の末裔ピスタチオが、カーヴィの役どころ。ある時、一族の変装術を悪用しようとする犯罪組織が、ピスタチオの父親と母親を誘拐してしまう。そこで、ピスタチオは祖父の力を借りて、先代まで封印されていた変装術の極意を体得する。さぁ、変装術を駆使して両親を救い、悪を倒すぞ! といった具合で、カーヴィは、なんと14種類にも及ぶ言語を操り、36もの人格を演じわける。例えば、骨董品コレクターの毒舌の老婆、スーツも甲ら化して口先も尖っている「完全に亀姿」のタートル・ガイ、全身がベトベトのチェリーパイに覆われているチェリーマン、顔面は馬糞で身体は草むらという「地面そのものの男」、ドイツ人のメルヘンチックな税務署員、スカした英国紳士など。
一方、『ジョーズ』のロバート・ショー、『スカーフェイス』のラテン系バージョンのアル・パチーノ、『グラディエーター』のラッセル・クロウ、『ブレイブハート』のメル・ギブソン、『フォレスト・ガンプ』のトム・ハンクス、『エリザベス』のコスプレ男、マルクス兄弟のグルーチョ・マルクス、ブッシュ大統領などの映画スターやキャラ、セレブなどにも変身する。
しかも、カーヴィは、ひょうひょうとしたおバカなノーテンキのキャラで、変装芸を鮮やかに演じているのもすごい!
さらに、『エクソシスト』や『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』、『シュレック』、『燃えよドラゴン』、『炎のランナー』、『ロッキー3』などのパロディも飛び出し、こりゃ、もう、大爆笑ネタのてんこ盛り!
加えて、なななんと、DVDの映像特典の未公開シーン集の仕様のパロディとして、ラスト以降には「未公開シーン集」まで入っているから、最後の最後まで気が抜けない。そんな大サービスぶりもすごい!
監督は、『Mr.ディーズ』や『ビッグ・ダディ』、『ウェディング・シンガー』などのアダム・サンドラー主演作の美術監督を務め、この『変身パワーズ』が監督デビューになったペリー・アンデリン・ブレイク。カーヴィの多芸多才ぶりを生かしながら、カラフルでポップな彩りと、手作り感覚のファンタジー・スペクタクル演出で、楽しさがハジける作品に仕上げている。  
また、製作総指揮には、『サタデー・ナイト・ライブ』の先輩であるカーヴィを敬愛しているアダム・サンドラー。サンドラーのバックアップが、カーヴィの芸の面白さを存分に発揮させたともいえる。
そして、共演陣は、『サウンド・オブ・サイレンス』で女性刑事役を好演し、『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』では、ジョージ・クルーニーとの共演でも存在感を示しているジェニファー・エスポジート。悪徳財宝コレクター役には、『ネメシス/S.T.X』などの新スター・トレック・シリーズでアンドロイドのデータ少佐役を演じているブレント・スパイナー。データ少佐の特殊メイクを取ったスパイナーの素顔にも注目だ。
ピスタチオの父親役は、『カプリコン1』などでカルトな人気を誇るジェームズ・ブローリン。渋い魅力のブローリンも、あっと驚く変装の数々を見せているので、お楽しみに。
ほかに、『スチュアート・リトル2』、『パッチ・アダムス』などの大ベテラン、ハロルド・グールドが、ピスタチオの祖父の役。カメオ出演として、マイケル・ジョンソン、ジェシカ・シンプソン、元プロレスラーの現ミネソタ州知事ジェシー・ベンチュラなど。
共演陣もハイテンションの演技と立ちまくりのキャラで、カーヴィを盛り上げているところもすごい!
なお、カーヴィに特殊メイクを施し、カーヴィの変装芸をよりユニークなものにしているのは、『エルム街の悪夢』シリーズの怪人フレディや、『チャイルド・プレイ』シリーズの人気キャラのチャッキーなどを生み出したケビン・イエーガー。特殊メイクの巨匠イエーガーと変装芸の名人カーヴィの最強コンビ結成の仕事ぶりもすごい!

ストーリー



ボストンのとある町。ピスタチオ(ダナ・カーヴィ)は、沸き上がる変装願望の意味も分からず、今日も頭にパンツを被り、変装の真似事をやっている。実は、ピスタチオの一族のディスガイジー家は、何世紀も前から、思考も感情も完璧に別人になりきるという超越した変装の能力のフォースと、変装術の秘技によって、世界を悪から守っていたのだ。

 例えば、リンカーンに変装し、彼の退屈な演説に替わりファンキーな歌とダンスでリンカーンを大統領に当選させたのも、ピスタチオの先祖による変装術のおかげだった。
 しかし、ピスタチオの過保護なパパ、ファブリッツオ(ジェームズ・ブローリン)は、変装術の秘技と特殊な能力を使うのは、自分の代までとして、変装術などを封印。ピスタチオには、一家で経営するイタリアン・レストランのウェーターの仕事をさせていた。ところが、ピスタチオは、自分の頭の中に「物真似をせよ」と声が聞こえてくる度に、客の物真似をしてしまい、店で騒動を起こす始末。また、少年時代から浮いた存在のピスタチオには恋人もなく、唯一の親友も近所に住むバーニー少年(オースティン・ウルフ)だった。

 ある日、ファブリッツオとお尻の大きい大好きなママが、何者かに誘拐されてしまう。犯人は、20年前にファブリッツオによって、刑務所送りにされた悪徳財宝コレクターのボウマン(ブレント・スパイナー)だ。ピスタチオは警察にも相手にされず困っていた時に、彼のおじいちゃん(ハロルド・グールド)が登場する。おじいちゃんはピスタチオに一族の秘密を明かし、変身の特訓を行われる。 そして、眠っていた変装の才能が開花したピスタチオは、みるみるうちに変装の名人になり、おじいちゃんから、助手を付ける許可を得る。そこでオーディションをやったところ、合格したのが、バーニーのシングルマザーのジェニファー(ジェニファー・エスポジート)であった。

 ピスタチオは、誘拐現場に残されていた葉巻が、男性の社交クラブ“タートル・クラブ”のものであることを突き止め、“タートル・ガイ”に変装してクラブに無理やり潜入。そして、ボウマンに目を付ける。さらに、ピスタチオは、ジェニファーを伴い、骨董品収集家の老婆やラテン系のアル・パチーノ、『ジョーズ』のロバート・ショー、顔面が糞で身体は草むらという地面男、ドイツのバイエルン税務署員、スコットランド・ヤード所属の英国紳士などに変装して、ボウマンに接近する。
 一方、ボウマンはファブリッツオに対して、捕らわれている妻の命を狙うと脅迫。ファブリッツオは仕方なくマイケル・ジョンソン(本人)や元プロレスラーの州知事ジェシー・ベンチュラ(本人)、ジェシカ・シンプソン(本人)などに変装して、コアな財宝の盗みの手伝いをさせられてしまう。
ところが、ボウマンは、ファブリッツオの命を奪うという計画も進め、ジェニファーを誘拐することで、ピスタチオを追い詰める。しかし、変装の達人に成長したピスタチオが、一族と世界を悪の手から救うべく大活躍する。

スタッフ

監督:ペリー・アンデリン・ブレイク
製作総指揮:アダム・サンドラー
特殊メイク:ケビン・イエーガー

キャスト

ダナ・カーヴィ
ジェニファー・エスポジート
ブレント・スパイナー
ハロルド・グールド
ジェームズ・ブローリン

LINK

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