原題:Rodeo Drive

2003年/日本/ 配給:ケイエスエス

2003年10月24日よりDVD発売開始 2003年10月10日よりビデオレンタル開始 2003年6月14日よりテアトル池袋にてレイトショー

公開初日 2003/06/14

配給会社名 0027

解説


「低予算で、日本映画では考えられないほどの完成度」というコンセプトのもとに作られた本作、「Rodeo Drive一ロデオドライブー」は、小気味いい切れ味の会話・スピード感溢れる展開、一癖も二癖もある個性的な登場人物・これらの要素を絶妙なサジ加減で絡め合せた一大エンタテインメント。工夫を凝らしたロケ地選びが独特の空気を漂わせ、監督が目指した無国籍感を充分に引き出している。

監督は写真家・加納典明氏の長男であり、自主映画を撮り続けて注目された加納周典(ただのり)「wolf.ish」で第3回インディーズムービー・フェスティバルグランプリを受賞し、次回作「Knock on Wood」の製作も控えている期待の新鋭である。劇場公開作品としては本作がデビューとなる。

しがない探偵がヤクザの娘の捜索依頼を引き受けたことが発端となり、その娘と大金をめぐって、主人公のヤク中男、探偵の用心棒を気取るチンピラ、彼ら2人を追うサラ金社長、サエない取り立て屋ら、自己中のキャラが入り乱れ、予測不能な事態へと転がり落ちていく。そう、これはもはや誰にも止められない、“制御不能な後炎射がけっぶちサバイバルムービーなのである。

フツーじゃないキャラクターが炸裂するなか、最もイッてしまったヤク中の男を演じるのは「皆月」「許されざる者」など常に個性的な役どころに挑み続けている北村一輝。タランティーノ監督の注目の最新作「KILL BILL」にも出演している。用心棒を気取るチンピラを演じたのは、北村龍平監督の「VERSUS」にも出演した松田賢二。自分ではどうすることもできない状況に追い込まれる探偵をTVドラマで活躍中の佐伯太輔が、新しい力を予感させる勢いのある演技で好演している。また、「刑務所の中」での受刑者役も記憶に新しい、映画・ドラマでの名パイプレイヤー、松重豊の存在感も見どころである。

本作品は撮影時にPANASONIC“720P/VARICAM”を使用。その機動性とクオリティは「突入せよ!あさま山荘事件」(02年/原田眞人監督)で実証済みである。また公開はDLP上映と、どの段階でもフィルムを使用しないことでコストダウンを実現した。今まで必要であったフィルムに関わるコストを他の面に使うことが可能となり、今後の映画づくり、劇場公開において注目のフォーマットである。

ストーリー

興信所に勤めるしがない探偵のミノル(佐伯太輔)は、家出したヤクザの親分の娘カナ(中村優子)の捜索を依頼された。勝手に用心棒としてついてきたのが、気配りに異様な執着をみせるハラダ(松田賢二)。ミノルとハラダはカナを探し出すが、彼女にボコボコにされてしまう。腹を立てたハラダは逆上してカナを気絶させてしまい、慌てふためくミノルと愛車で逃亡する。それを追うのはどこかピントがずれたカナの友人ナツキ(清水あき)。そして逃亡中、運悪くチンピラ仲間でヤク中のケン(北村一輝)に出くわしてしまう。

その数時間前、ケンを訪ねてきたのはサラ金の取立て屋サエキ(正木蒼二)。少しでも借金を回収しようと懸命に説得するサエキをよそに、ケンは訳の分からない理論をぶちまけるのだった。

気絶したカナを連れて仕方なくケンの元に転がり込むミノルとハラダ。しかし、ケンは2人が目を離したすきに、カナをレイプしてしまう。ミノルは事態の悪化に慌て、全てを警察に話すと息巻くが、ケンの一撃で呆気なく気絶。ケンはある計画を思いつき、ハラダと出て行く。そこにやってきたのが、サエキのボスで自ら借金を取り立てにやってきたトミー(松重豊)。気がついたカナはトミーに助けを求めるが、その傲慢な態度にブチ切れたトミーは彼女を殴り倒して去ってしまう。

ケンはカナを誘拐し、父親であるヤクザの親分(中丸新将)から身代金をせしめようとしていた。ハラダは受取り場所に向かうが、カナが車から飛び降りてしまう。助けようと追ってきたナツキの車はカナを避けられず…。そこへ、借金の取立てすら満足に出来ず、トミーにボコボコにされてヤケっばちになったサエキがある物を持って通りかかる。

いっぽうナツキから助けを求められたカナの恋人マオ(須田真魚)は、救出に向かう途中で単細胞の警官に犯人と間違われ、逆に追われる立場になってしまう。偶然大金を手に入れたハラダが戻ってくると、そこにはケンに拳銃を向けるミノルの姿が。そこヘマオと警官も駆け込んでくる。そしてさらに借金の取立てにきたトミーも巻き込んで、事態はもはや収束不可能に!

いったい最後に笑うのは誰なんだ!?

スタッフ

監督・脚色:加納周典
脚本:いわみやすひろ
制作:PDN
キャスティング協力:Breath
製作:KSS

キャスト

佐伯太輔
松田賢二
北村一輝
松重 豊
中村優子
清水あき
正木蒼二
須田真魚
中丸新将

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