原題:Legend of the Forest: Special Edition

(1987版) 1988年第42回毎日映画コンクール・1983年第25回大藤信朗賞 第10回ザブレグ国際アニメーション映画祭CIFEJ賞(青少年映画賞) 1988年フランス・ブール・アン・ブレス青少年のためのアニメーション映画祭青少年審査員短編部門賞

2003年/日本/カラー/36分/ 製作:手塚プロダクション、葵プロモーション

2003年4月26日〜5月9日までにメルシャン品川アイマックスシアターにて上映 2003年4月5日〜11日までにメルシャン品川アイマックスシアターにてアトム誕生記念特別先行上映

©1987 手塚プロダクション ©2002 手塚プロダクション・葵プロモーション

公開初日 2003/04/26

公開終了日 2003/05/09

配給会社名 0370/0369

解説


『森の伝説』とは?

巨匠・手塚治虫が生涯追い求めたテーマ「生命の尊さ」と「自然破壊への警鐘」を凝縮したアニメ・ファンタジー『森の伝説』は、チャイコフスキーの『交響楽第4番』(『ある森の伝説』)の調べにのり、アニメ創世記からテレビ・アニメに至るアニメーションの歴史をパロディとして織り込んだ手塚アニメの集大成。
構想から10数年の歳月を経て、全編4楽章のうち「第1楽章」と「第4楽章」のみが1987年に完成している。

大型映像化にあたって

手塚治虫の実験アニメーションとして遺作となった『森の伝説』を21世紀の子供たちに伝えるため、大型映像プロジェクトは始まった。最新のデジタル技術によって手塚治虫のオリジナルを余すことなく再現。通常よりも大きなスクリーンで観ることにより、手塚治虫の細部へのこだわりがより一層明らかになる。
当時のモノラルで録音されていた音楽を、今回チェコ・フィルハーモニー管弦楽団に演奏を依頼、映像も音楽も大型画面に負けない作品に蘇った。アニメーションの動きに合わせてオーケストラが演奏するという難しい作業を、指揮者マリオ・クレメンツ氏が見事に成し遂げ、手塚治虫とチャイコフスキーの夢の競演が実を結んだ。

ストーリー

第一楽章
モモンガ一家に大勢の子供が生まれたのですが、その中の一匹、ムサが地上に落ちてしまいました。しかし、運良く森の大きなクスノキに助けられ、逞しい若者に成長したのです。そんなムサの前に一人のキコリが現れ、クスノキを切り倒そうとします。怒ったムサはそれを止めさせるためにキコリの家に向かいますが、逆に追い詰められてしまいます。死を覚悟したムサでしたが、クスノキが身代わりとなり助かりました。しかし、親同然のクスノキを失い、森の仲間たちからも見放されてしまい、失意のムサは森を逃げ出し街に飛んで行きます。そこで恋に落ちるのですが、幸せもつかの間、キコリにより恋人を殺されてしまいます。またしても、愛するものを失ったムサは、復讐すべく勇敢にもキコリに立ち向かっていきます。

第四楽章
ブルドーザーが木を倒し、鋭い牙のようなパワーショベルが地面を掘り返す。都市建設の準備が進み、森は人間たちによって次々と壊されていきます。森を守るためにそこに住む動物や妖精たちが一同に集まって会議が開かれました。「戦い」か「交渉」か?様々な意見が飛び出し、森の住民を二分する大議論となりました。長時間に渡る議論の末に森の長老は「交渉」を選びました。長老を含む7人の妖精たちがプレゼントを持ち、森の代表として人間たちのもとへ向かいました。果たして交渉は上手くいくのでしょうか…?

スタッフ

原作:手塚 治虫
製作総指揮:原 仁、松谷孝征
製作:清水義裕、森 孝司
監督:松本直規
音楽:チャイコフスキー作曲 交響曲第4番 Op.36
演奏:チェコフィルハーモニー管弦楽団
指揮者:マリオ・クレメンツ
音楽監督:江崎友淑
音楽助手:伊藤みゆき
音楽効果:今野直秀、秋山 武
整音:甲藤 勇
タイトルデザイン:川添 恵
タイミング:平林弘明
オプティカル:比留間時雄、山口茂人
フィルムレコーディング:柴田祐男、柴田 誠、志村真知子
ラボ・コーディネート:渡辺 登
ラボ・マネージメント:塩谷眞道
ネガ編集:幸地甫之
製作補:並川 敬
制作進行:柴田貴輝
共同製作:手塚プロダクション、葵プロモーション



1987.12.18公開版(part-1スタッフ)
原案・構成・キャラクターデザイン:手塚治虫
監督:手塚治虫、宇井孝司
美術監督:斎藤雅巳
音響監督:宇井孝司
音楽:チャイコフスキー作曲 交響曲第4番.Op.36
演奏:東京交響楽団
指揮:小林研一郎
背景:石津節子、高遠和茂、千々波美恵子
原画:吉村昌輝、小林準治、瀬谷新二、野間吐史、半田輝雄、川尻善昭、兼森儀典、鈴木伸一
動画:喜多村直子、岡村隆、石黒あつし
イラストレーション:香取正樹
動画チェック:加納薫
色指定:藤田理香
特殊効果:前川孝
撮影監督:藤田正明
音響効果:倉橋静男
撮影:虫プロダクション
編集:尾形治敏
プロデューサー:松谷孝征
アシスタントプロデューサー:久保田稔

キャスト

(声の出演)
レオ:野恭子
ココ・スパイダー:肝付兼太

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す