激動の時代—北の原野に辿り着いた546名の愛と闘いの大河 刀を捨てたサムライ 夢を信じる事が最後の武器だった

2004年/日本/カラー/2時間48分/ 配給:東映

2005年07月08日よりDVDリリース 2005年07月08日よりビデオリリース 2005年1月15日より全国東映系ロードショー

公開初日 2005/01/15

配給会社名 0004

解説




遥かなる北の原野に新たなる国の建設をめざして、ヒロイン小松原志乃は、ゼロから旅立った。
 明治維新という国家の激変によって、故郷を追われ、北海道移住を命じられた淡路・稲田家の武士とその家族たち。豊穣温暖な美しい島から、未知の国・北海道へ船旅半月。そこには想像を遥かに超える苦難の数々が待ち受けていた。
構想十年。北海道の大自然を舞台に、原野開拓に挑む人々の愛と闘いの歳月を描く壮大な感動ドラマが遂に始動。早くも大きな話題を日本映画界に投じている。
 この作品は、北海道の原野に赴いた稲田家主従が、武士という過去の身分を捨て、未曾有の困難を克服して開拓に取り組み、雄々しく未来を切り開いて行く波乱に満ちた物語。知られざる北海道開拓史に新たなスポットを当てながら、真摯な日本女性像とその周囲の人々をスクリーンに描き出す群像ドラマでもある。
酷寒の荒地にまみえ、決して屈することなく開墾の日々を生きる志乃と多恵母子。やがて札幌へと赴いて行方知れずとなる夫の英明。残された二人を陰ながら見守り助ける会津藩残党・アシリカとアイヌ老人・モノクテ。夫探しの旅で危機に陥った志乃を助け、牧場経営を伝授するアメリカ人の牧畜技術者・ダン。移民団を陰で牛耳る商人・倉蔵。映画はこうした登場人物を配して、時代の激変と北海道開拓史を組み込みながら、ダイナミックな群像ドラマを構築して行く。
 キャストは大作に相応しい豪華陣。主人公・志乃を演じるのはこの作品が111本目の出演作となる吉永小百合。その他渡辺謙、豊川悦司、柳葉敏郎、石田ゆり子、石原さとみ、平田満、香川照之など多彩なキャスト陣が顔を揃えます。
 スタッフは、脚本に女流シナリオライターの第一人者・那須真知子。監督には「ひまわり」「GO」で数々の受章に輝いた行定勲が、「世界の中心で、愛をさけぶ」に次いで初の歴史エンターテイメント大作に挑戦。
 北海道・夕張市を拠点として北海道開拓に生きた人々の雄々しき姿を、四季を通じての長期ロケーションによって描く一篇。<北の元気印>を全国に発信する記念碑的作品である。

ストーリー



稲田の者はこの北の地に捨てられたのです・・・
明治四年。明治維新をめぐる徳島藩内の確執から、北海道に移住するという運命に直面した淡路・稲田家主従。総勢五百四十六名の移民団のなかの中心的存在、小松原英明の妻として一家を切り盛りする志乃(吉永小百合)が主人公です。
豊穣温暖の地から、原生林の生い茂る酷寒の北海道へ。武家で生まれ育った彼女にとって、北海道での新生活は衣食住のどれをとっても過酷な経験でした。しかし何事にも前向きな彼女は、自らの手で畑を耕すことによって徐々に逞しくなっていきます。

我らだけの国を作る、我らだけのための新しい国だ。

しかし試練は続きます。第二次移民団の乗った船の難破。食糧倉庫の火災。
決定的であったのは『廃藩置県』に伴う武士という身分の崩壊でした。ともすれば萎えそうになる男達を、逆に励まし勇気づける志乃。皆の心も【北海道で生きていく】という目標に向かってひとつになっていきます。
そして移住して初めて迎えた冬。想像を絶する厳しい自然条件の中、小松原家の生活を陰から支えたのは、アイヌを友とし、北海道の原野をさすらう謎の男。彼は北海道の地で生きていく術を伝授していきます。

牧場を作って、夫を待ちます。

移住して一年余。人々の間に不協和音が出始めた矢先に夫・英明の失踪し、志乃は周囲から孤立します。夫を信じたい・・・夫探しの旅に出た志乃母子は吹雪に遭遇、危ういところを助けられます。療養中の牧場で目にした外国産馬の美しさに魅入られた志乃は、北海道の地で馬を飼育していく決心を固めたのでした。

妻の約束です。

数年後─夫不在の小松原家ですが、娘は美しく成長し牧場の経営は軌道に乗りました。
移住団の開拓・開墾も一定の成果をあげ、更なる収穫の予感に誰もが夢を描き始めていた矢先に予想だにしなかった事態が彼女達を襲います。

イナゴの襲来─全滅する農作物─

絶望と混乱の中、必死で立ち上がろうとする人々。
しかし、国の役人として英明が舞い戻ってきたことから、志乃や移住団の運命は、大きく変わっていくことになっていきます・・・

我らの土地です。ここから始めたのです。この土がある限りまた、始められる。

スタッフ

監督:行定勲
製作総指揮:岡田裕介、坂本眞一
製作:広瀬道貞、塚本勲、後藤亘、鶴田尚正、堀繊藏、石黒吉貞、
   西村嘉郎、浜本孝久、瀬戸由紀男、権藤満、橋本宗利、菊池育夫、
   福田貞男、沢田喜代則、深津修一、佐藤陽紀、箱島信一、長野隆、土方清
エグゼクティブプロデューサー:早河洋、坂上順
企画:遠藤茂行、木村純一
プロデューサー:角田朝雄、天野和人、冨永理生子
製作統括:生田篤
製作プロデューサー:長岡功、多田憲之(北海道統括)
ラインプロデューサー:坂本忠久
脚本:那須真知子
音楽:大島ミチル
  (オリジナル・サウンドトラック/コロムビアミュージックエンターティンメント)
撮影:北信康(J.S.C)
照明:中村裕樹
美術:部谷京子
装飾:大庭信正
録音:伊藤裕規
編集:今井剛
VFXプロデューサー:尾上克郎
キャスティング:福岡康裕
助監督:大野伸介
参考文献:『お登勢』『石狩平野』船山馨著
本編題字:武田双雲
協力:SHARP、三井ホーム、六花亭、高島屋、三越、全日空、北海道、夕張市、静内町、浦河町

『北の零年』製作委員会:
   東映、テレビ朝日、加賀電子、TOKYO FM、日本出版販売、名古屋テレビ、東映ビデオ、
   朝日放送、北海道テレビ、アップフロントエージェンシー、JR北海道、九州朝日放送、
   広島ホームテレビ、北海道新聞社、サッポロビール、ゲオ、プリズム、
   ハーベストフューチャーズ、朝日新聞社、札幌ステラプレイス、サークルKサンクス
製作プロダクション:東映東京撮影所
配給:東映
推薦:全国農業協同組合中央会
支援:文化庁、シネマスコープサイズ
スチール:大木茂

キャスト

小松原志乃:吉永小百合
アシリカ:豊川悦司
馬宮伝蔵:柳葉敏郎
小松原多恵:石原さとみ
馬宮加代:石田ゆり子
持田倉蔵:香川照之
小松原英明:渡辺謙

吹越満
奥貫薫
阿部サダヲ
金井勇太
大後寿々花
モロ師岡
榊英雄
寺島進
忍成修吾
田中義剛
馬渕晴子
大口広司
藤木悠
平田満
鶴田真由
石橋蓮司

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