原題:A cavallo della tigre

2002年/イタリア/

2003年4月27日〜29日、5月3日〜5日まで有楽町・朝日ホールにて上映

公開初日 2003/04/27

公開終了日 2003/05/05

配給会社名 0364

解説

イタリア映画祭に三年連続で紹介されることになったカルロ・マッツァクラーティの新作は、ルイジ・コメンチーニの往年の名作のリメイク。非の打ち所のない演技力でも渋いラテン・ラヴァーのマスクでも肩を並べる者のない二枚目ファブリツィオ・ベンティヴォッリョがまたしてもひよんなことからケチな犯罪に手を染めたことで、悪夢の坂道を転げ落ちてゆく。心の中には可愛い恋人と大切な彼女の子、道連れは怪力のトルコ人とその相棒のチュニジア人。今回はほほえましい優しさも随所に織り込まれ、やはりいつものように移り変わってゆく詩的な風景のひとつひとつに、失われた日々への郷愁によく似た見果てぬ夢への思いが重ねられてゆく。独特の、まさに夢でも見ているかのようなスケールの大きな流れで展開してゆく物語も、風景描写では右に出る者のないと言われるマッツァクラーティが撮影監督アレッサンドロ・ペーシに委ねたカメラ・ワークも、スクリーンで映画を浴びる醍醐味を心ゆくまで味わわせてくれる。

ストーリー

クリスマスの日、警備員グイドは恋人アントネッラとともに店から大金を盗む。借金まみれのグイドは、いちかばちかの勝負に出たが、グイド一人が逮捕され刑務所送りに。一年半後、グイドは間近に控えた出所を心持ちにしていた。しかし、トルコ人ファティとモロッコ人ハミッドに目をつけられ、グイドは抵抗むなしく、二人の脱獄の片棒を担がされる羽目に。3人はトリノまで逃げおおせるが、ハミッドは相棒を裏切り恋人と共に行方をくらます。グイドはテレビ界で成功したアントネッラを頼り、ファティを連れ彼女がいるリグーリアまで歩いて行く。ファティの旧友イグアナからトルコ行きの船があることを知らされるが、密航費用などファティにはない。グイドはアントネッラにファティのための金を無心する。彼女は金を渡すことを約束するが、ファテは帰郷を目前にして死ぬ。警察の手がいよいよグイドとアントネッラに迫ったが、追い詰められた二人は断崖から飛び下り、難を逃れる。二人はアントネッラの娘ニ一ナと共にトルコ行きの船に乗る。

スタッフ

監督・脚本:カルロ・マッツアクラーティ
原案:ルイジ・コメンチ一ニ監督『虎にまたがって』(1961)
脚本:フランコ・ベルニーニ
撮影監督:アレッサンドロ・ペーシ(A.I.C.)
編集:パオロ・コッティニョーラ
美術:パオラ・ビッザッリ
衣装:リーナ・ネッリ・タヴィア一ニ
音楽:イヴァーノ・フォッサーティ
製作:マルコ・ポッチョーニ、マルコ・ヴァルサニア
製作会社:ロデオ・ドライヴ、ライ・チネマ

キャスト

ファブリツィオ・ベンティヴォーリオ(グイド)
トゥンセル・クルティズ(ファティ)
パオラ・コルテッレージ(アントネッラ)
ブブケル・ラフィク(ハミッド)
マルコ・マッセリ(イグアナ)

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