1990年/フランス/カラー/85分/ 配給:セテラ・インターナショナル

2008年1月26日、銀座テアトルシネマほかロードショー 2004年09月24日よりDVD発売開始 2003年12月20日より渋谷ユーロスペースで公開

公開初日 2003/12/20

配給会社名 0117

解説


ルーヴル美術館、パリの中にあるもうひとつの街—。
何十キロメートルにも渡る地下の回廊
30万点に及ぶ美術品
2800室分もの錠
10500段の階段。
そして更に…
美術品を設置する人々
電気工事をする人々
指物師の人々
錠前師の人々
室内装飾業の人々
裏打ちの人々
大理石職人たち
金めっき師の人々
庭師の人々
事務関係
案内係り
物理学者
化学者
資料係り
補修・修復係りの人々
400人の管理人
20人の消防士
50人以上もの管理責任者たち。
1200人もの職員たちがそれぞれ芸術と何らかの関わりを持って働いている。
世界に誇る美術館を守るために—。

ストーリー



世界最大の美術館であるルーヴルに、撮影隊が初めて足を踏み入れたときに目にしたものは、壁ほどもある巨大なカンヴァスを10数人がかりで持ち運ぶスタッフたちの姿だった—そのひとつの大きなカンヴァスに比べると、人間はまるで蟻んこほどの小ささだ…。
『パリ・ルーヴル美術館の秘密』は、豪奢な美術品・芸術品だけではなくルーヴルを生きたものとさせるスタッフもが主人公。学芸員や美術品を設置する人、電気工事をする人、金メッキ師、大理石職人、清掃員、警備員、案内係、資料係、写真家、庭師、音響学者、物理・科学者、調理人、修復・補修する人、管理人、消防士、50人以上もの管理責任者…。画面に次々とルーヴルを影で支える人々が映し出されていく。その数ざっと1200人!
見る者は、その多様な職種とそれにかかわる入念な仕事ぶりに驚かされ、作品をめぐって行われる学芸員の熱いトークバトルや真新しいイヴ・サンローランの制服に心躍らせる係員などといった魅力あふれるスタッフたちの様子に、知らず知らずのうちに引き込まれていく…(それにしても、美術品の完全な美しさに比べると、働く人間たちはなんて滑稽で人間臭いことだろう!その対比もまた、見る者の熱い好奇心をこの上なく満たしてくれる)。これら多種多様な人々が、ルーヴルの壮大な物語をかたちづくっているのだ。
歴史的な彫刻がラフな感じで運ばれたり、壮麗なブロンズ像がおそうじのために刷毛で鼻の穴をくすぐられたり…と、ニコラ・フィリベール監督ならではのユーモラスな視点も加味され、改装期間中のルーヴルのごくごく私的な普通の日々をとらえることに成功している。
『パリ・ルーヴル美術館の秘密』は、さまざまな作品や人間が交錯するルーヴル美術館の活気ある舞台裏を綴る、秀逸なドキュメンタリーである。

スタッフ

監督:ニコラ・フィリベール
製作:ラ・セット、A2、ルーブル美術館、レ・フィルム・ディシ、CNC、フランス外務省
撮影:ダニエル・バロー、リシャール・コパン、フレデリック・ラブラス、エリック・ミヨー、エリック・ピタール
録音:ジャン・ウマンスキー
編集:マリー・H・カントン、モニーク・ブーショー
音楽:フィリップ・エルサン
監督助手:ヴァレリー・ガイヤール
統括プロデューサー:セルジュ・ラルー、ドミニク・パイーニ

キャスト

ルーブル美術館で働く人々

LINK

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