願いはかなう。想いは伝わる。

2004年/日本/111分/ビスタサイズ 配給:松竹

2004年11月25日よりビデオレンタル開始 2004年11月25日よりDVD発売開始 2004年6月5日より丸の内プラゼールほか全国ロードショー公開

(C)2004「天国の本屋〜恋火」フィルムパートナーズ

公開初日 2004/06/05

配給会社名 0003

解説


 生きているのに“天国の本屋”にスカウトされた、ピアニストの健太。伝説の“恋する花火”を復活させようとする和菓子屋の看板娘、香夏子。会ったことのない二人は、天国と地上で、あるひとつの“失われた恋”を追いかけていた。そして、二人自身の恋も。

 地方の書店から火がつき、その感動がじわじわと全国に広がりロング・ベストセラーとなった「天国の本屋」シリーズ。松久淳+田中渉による原作は、シリーズで50万部を突破。その第1作「天国の本屋」と第3作「恋火」が、ついにひとつの映画になりました。天国と地上を交錯させながら、愛する人へ想いを伝えることの美しさと切なさを描く、心やさしい物語。涙が出るのに、生きているのが楽しくなる。『天国の本屋〜恋火』はそんな、誰もが待っていたラブストーリーです。

 主演は、竹内結子。映画「黄泉がえり」やTV「プライド」で人気・実力ともに実証済みの彼女が、愛する人のことを想いながら天国で暮らす翔子と、その姪で活発な香夏子の2役に初挑戦し、透明感のある演技を見せています。
 健太には、『恋に唄えば♪』の玉山鉄二。見事なピアノ演奏を見せるほか、原作の大きなモチーフである朗読にも挑戦。想いを伝える声の持ち主にふさわしい、あたたかな朗読を披露します。
 共演は、“天国の本屋”の店長ヤマキに原田芳雄、店員の由衣に人気モデルの香里奈、サトシには『ジョゼと虎と魚たち』などの若手注目株、新井浩文。そして翔子が想い続ける元花火師の瀧本を香川照之が演じるほか、吉田日出子、香川京子といった実力派が脇を固めます。

 監督は『昭和歌謡大全集』『命』『はつ恋』の篠原哲雄。心のどこか奥にしまったやわらかい場所を探り当てるような、繊細な心理描写と、まるで本当の天国にいるかのような美しい映像で、原作の持つ感動をさらに鮮やかなものとしています。脚本は、人気作家の狗飼恭子が監督とともに担当。ふたつの小説を見事にひとつの感動的な物語として昇華させました。

 音楽は、ユーミンこと松任谷由実が7年ぶりに映画主題歌を手がけています。音楽監督は夫君である松任谷正隆。二人がつむぎ出す音楽が、映画をよりヴィヴィッドなものにしています。

ストーリー


 ピアニストの健太(玉山鉄二)は、ある日、オーケストラをリストラされてしまう。やけになった健太だが、心当たりはあった。彼は、ピアノを弾く意味を見失っていたのだ。その夜、ヤケ酒で酔いつぶれた健太を見て、ほくそえむ怪しげなアロハシャツの男——。ふと目をさますと、そこは見覚えのない、でもなつかしい空気が流れる場所だった。そこはなんと、天国の本屋。あのアロハの男、ヤマキ(原田芳雄)が店長で、サトシ(新井浩文)と由衣(香里奈)という若い二人が店員だ。
 「心配するな、君はまだ死んでおらん」健太は短期アルバイトで天国に連れてこられただけだという。あっけにとられているうちに仕事が始まり、翔子(竹内結子)が朗読の依頼にやってきた。健太が頼まれた本を開くと、そこには書きかけの楽譜があった。

 香夏子(竹内結子・2役)は、祖母の幸(香川京子)の家でなつかしい浴衣に袖を通していた。それは12年前に死んだ叔母、翔子の浴衣。二人で浴衣を着て、花火大会に行くのが楽しみだった。だが将来を期待されたピアニストだった翔子は若くして亡くなり、その頃から花火も上らなくなっていた。
 「それを一緒に観た男女は、深い仲になれる・・・」町の長老から“恋する花火”の伝説を聞いた香夏子は、仲間を説得して花火大会の復活を計画する。だが、恋する花火を作っていた瀧本(香川照之)は、ある事故がもとで花火師をやめていた。花火が爆発し、瀧本の恋人が片耳の聴力を失っていたのだ。なんとか瀧本を説得しようと、彼のもとを訪れた香夏子。その姿を見た瀧本は息をのむ。

 天国では、翔子の音符に引き付けられていた健太が、彼女の家を訪ねていた。翔子は、健太が幼い頃にあこがれ、ピアニストを夢見たきっかけとなった人だった。しかし、翔子は花火の暴発事故をきっかけにピアノが弾けなくなっていた。
 「でも、あの人に花火をやめてほしくなかった」翔子の恋人こそ、瀧本だった。
 書きかけの音符は、未完成の組曲の10曲目、タイトルは「永遠」だった。健太は天国にいる間に、この曲を完成させようと決意する。

 地上では花火大会が本番を迎えていた。瀧本からは何の連絡もなかったが、香夏子は信じていた。恋する花火が上ることを。だが花火大会はついにフィナーレを迎えてしまう。
 同じ頃、天国では、健太が翔子とともに最後の1曲「永遠」を完成させようとしていた。
 天国と地上。交わることのないかに見えたふたつの場所に、そのとき、同じ旋律が流れ出した・・・

スタッフ

監督:篠原哲雄
原作:「天国の本屋」(松久淳、田中渉著、かまくら春秋社)
音楽:松任谷正隆
主題歌:松任谷由実「永遠が見える日」

キャスト

竹内結子
原田芳雄
香川照之
玉山鉄二
香里奈
新井浩文

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