2002年/日本/カラー/35mm/スタンダード/111分 配給:ビターズエンド

2004年03月26日よりDVD発売開始 2003年4月26日よりテアトル新宿にてロードショー

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公開初日 2003/04/26

配給会社名 0071

解説



若いカップルが、とある地方のとある駅に降り立つ。地道にはじめた事業の成功を夢見て…といえば、大きく展開が望まれそうだが、その地は男の実家に過ぎない。彼らの手荷物は自ら開発した健康飲料「あかじる」販売を、親類縁者のコネを使ってなんとかしようとしているのだ。要領の得ない話し口、明るさがない、魅力がない、商売からかけ離れた二人が都落ちしてなにができようか…、しかし映画はここから始まる。
しがない二人の青年を主人公にしたオフ・ビート・コメディ『どんてん生活』に続く山下敦弘の監督第2作目は、こうして70年代生まれの20代男女の奇妙な向上心が笑いと悲哀を呼ぶ斬新で痛々しいコメディとなった。主人公の酒井大輔には『どんてん生活』でロングリーゼントの主人公を演じ『東京ハレンチ天国・さよならのブルース』でも話題となった山本浩司が再び主演し、山下との絶妙なコンビぶりで魅せる。
相手役の島田久子には90人のオーディションを経て新人・小寺智子に決定。地味ながら素朴で奇妙な味のある演技で魅せ、ラスト近くなど決定的なシーンでは一瞬にして観客の気持ちをつかむ演技を見せた。山本演じる酒井の幼なじみで抱腹絶倒の奇妙な演技を展開する尾崎役には、監督山下の本当の幼なじみである新人・山本剛史。そして、登場人物で唯一クールなマドカ役のオーディションで決定した新人・細江祐子。
他にも前作『どんてん生活』に引き続き重要な脇役を演じたのは今枝真紀、「赤犬」のメンバーの前田博道、そしてドキュメンタリー映画『あんにょんキムチ』の監督・松江哲明が大輔の弟・純を、撮影当時10代の田中暁子がマドカの妹役・千夏を初々しく演じた。監督の山下自身も前作に続いて出演している。父親役に数多くの映画やテレビ・舞台でも名脇役として活躍する笹野高史、女優であり舞台演出家でもある木野花が主人公の酒井大輔の母親を飄々と演じているのも注目される。

ストーリー



東京で自分達の開発した健康飲料「あかじる」の自主販売に失敗し、500万円の借金を作ってしまった酒井大輔とその恋人島田久子は、何とかもう一度この一大事業を立て直すべく大輔の実家に出向いた。様々な方向からいろんな人々の力を借りられるのは地元しかないと思い立ったからだ。だが思惑も空しく、両親、親戚からはことごとくに反対され、同級生達からも冷たくあしらわれるなど、「あかじる」販売事業はまたたく間に暗礁に乗り上げてしまう。いきなり出鼻を挫かれた2人は他を頼るあてもないまま、何にもない地方の片隅でダラダラと無意味な生活を過ごすハメに……。

スタッフ

制作:真夜中の子供シアター・プラネット+1
企画:真夜中の子供シアター
製作:向井康介、富岡邦彦、松村厚  
監督:山下敦弘
脚本:向井康介 山下敦弘
撮影:近藤龍人
照明:向井康介
美術:前田隼人
音楽:赤犬

キャスト

山本浩司
小寺智子
細江祐子
山本剛史
笹野高史
木野花  

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