原題:Peter Pan

それは初めて出逢う、永遠の恋。

2003年12月5日全米初公開

2003年/アメリカ映画/コロンビア映画提供/スコープサイズ/全6巻/ 上映時間:1時間53分/3,100m/SDDS・SRD/字幕翻訳:石田泰子 配給:ソニー・ピクチャーズエンターティンメント

2004年08月25日よりDVD発売開始 2004年08月25日よりビデオレンタル開始 2004年4月17日より日比谷スカラ座1ほかロードショー

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公開初日 2004/04/17

配給会社名 0042

解説


100年目に語られる、初恋がある。
大人達が愛した、夢と冒険と恋の物語。

世界が愛する、永遠の少年の物語。そこには、ときめく初恋が隠されていた—。1904年。原作者バリは、すでに名高い劇作家であり、小説家だった。彼の劇に、世間の注目は集まっていた。さらに、この新作劇は公演初日まで内容が極秘にされたため、さまざまな憶測が新聞や雑誌を賑わせていた。12月27日、午後8時30分。デューク・オブ・ヨーク劇場の幕が上がり、ピーター・パンは、観客達の前で初めて空を飛んだ。ロンドンは、喝采と共に少年の出現を歓迎した。最初に賞賛したのは、子供達ではない。劇と文学を愛する英国の大人達だった。誕生以来、この大人にならない少年は、世界中の大人と子供に愛され続けた。バリの手を放れ、アニメや絵本の主人公として知れ渡ると、二人の恋は影を潜め、夢と冒険だけが残された。『ピーター・パン』初演から100年という、記念すべき年。壮大な夢と冒険と共に、ピーターとウェンディーの恋が、ふたたび輝き始める。これは、あなたが初めて出逢う、『ピーター・パン』の物語だ。

今だからこそ映像化できる、『ピーター・パン』。

100年を経ても、今なお人々を魅了する『ピーター・パン』。映像化の成功にはクリエイターの創造力はもちろん、特殊効果という現代の魔法なしでは考えられなかった。撮影監督を務めたのは、『ムーラン・ルージュ』のドナルド・M・マッカルパイン。視覚効果チームを率いたのは、『コクーン』でアカデミー賞を受賞し、『A.I.』『バックドラフト』でも特殊な世界を創り上げたスコット・ファーラー(ILM)。そして、監督を務めたのは、原作から戯曲までこの物語を熟知するP.J.ホーガンだ。彼らによって描かれたエドワード王朝時代のロンドンは、絵画のような深い色彩を放つ。ネバーランドでは、妖精たちが可憐に舞い、巨大ワニが驚異的な迫力で襲い掛かる。また、ネバーランドの住人、’ピーター・パン’を演じるのは、ジェレミー・サンプター。これまで主に女性が演じてきたため、彼は史上初の’ピーター・パンを演じる少年’となる。アメリカでは、はやくもファンサイトが乱立する熱狂ぶり。ピーター同様、世界に愛される少年になるのも、遠くないだろう。

ストーリー


ウェンディー・ダーリング(レイチェル・ハード=ウッド)は、小説家を夢見る13歳の少女。
銀行員の父(ジェイソン・アイザックス)と母(オリビア・ウィリアムズ)、弟のジョン(ハリー・ニューウェル)、マイケル(フレディ・ポップルウェル)、乳母である犬のナナと暮らしている。

ある晩、ミリセント伯母さん(リン・レッドグレーヴ)が家にやって来た。顎のラインが大人びてきたウェンディーを見て、レディのための教育を始める時だという。翌日、ウェンディーは授業中に落書きをして先生に咎められる。そこには二人の人物が描かれていた。「これが眠っているあなたなら、これは?」「男の子です」。驚いた先生は、ダーリング氏に抗議の手紙を書いた。父の銀行へ向かうメッセンジャーを阻止しようと追いかけるウェンディーは、銀行で大騒ぎして、父の面目を潰してしまう。その晩、ウェンディーは激怒する父に「そろそろ大人になれ」と言い渡される。

一緒にゆこうよ。ずっと、子供でいられる国へ。
ウェンディーが、子供として過ごす最後の夜。
寝静まった子供部屋に、ピーター・パン(ジェレミー・サンプター)とティンカー・ベル(リュディヴィーヌ・サニエ)が忍び込んだ。ピーターは、ウェンディーが語るお話を聞きに、何度も遊びに来ていた。そして今夜は、ナナに捕らえられた影法師を取り戻しに来たのだ。

  暴れる影を取り押さえたのに、身体にくっつけられない。ピーターの泣き声で目覚めたウェンディーは、影を縫いつけてあげる。彼は、乳母車から落ちて迷子になった’ロストボーイズ’と暮らしていると話す。
「女の子は賢いから、乳母車から落ちない」。そんな言葉に気を良くしたウェンディーは、キスをあげると言う。キスを知らないピーターは何かもらえると思い込み、手を差し出す。ウェンディーが悪戯で指ぬきをあげると、お返しにどんぐりをくれた。ピーターは、海賊と妖精が住むネバーランドにゆこうと誘う。妖精なんていないと言いかけるウェンディーを、ピーターが止める。誰かがそう言う度に、妖精が死ぬからだ。

旅立ちに向け、弟たちも加わり飛行練習が始まった。楽しいことを考えて妖精の粉を振りかけると、みんなの身体はふわり、宙に浮いた。

凍てついたネバーランドに春が訪れたことで、ピーターが帰ってきたことを知るフック(ジェイソン・アイザックス)。雲に寝そべるピーター達を、大砲で攻撃する。

ジャングルにいるロストボーイズは、衝撃で落下するウェンディーを発見した。やきもち妬きのティンクは「あの鳥を射落しなさい。ピーターの命令よ」と嘘をつく。胸を貫こうとした矢からウェンディーを守ったのは、ピーターにもらったどんぐりだった。ピーターは、ウェンディーを殺そうとしたティンクを仲間から追放する。

子供達のママ役をしながら一緒に暮らすウェンディーは、ピーターに惹かれてゆく。気持ちが知りたいと告白するがピーターは「愛なんて言葉、知らない」と言い放ち、飛び去ってしまう。
泣きながら眠りについたウェンディーは、目覚めると海賊船にいた。

海賊の仲間に入らないかと誘うフック。
海賊になれば母親が哀しむと考えたウェンディーは、母のことが思い出せない自分に気付く。家に戻る時だと悟り、みんなで一緒に帰ろうと提案する。しかしピーターは、ネバーランドを離れて大人になるのは嫌だと留まる。
仕方なく出発しようとした子供達だったが、フックに捕まり、海賊船へと連れ去られる。

孤独を覚え、少年は初めて飛べなくなる。
たった一人、眠りから覚めたピーターは、ウェンディーが残していった”薬”を飲もうとする。中には、フックが仕掛けた猛毒が入っている。そのことを知るティンクは薬を奪い、飲み干してしまう。輝きを失い、冷たくなるティンク。ピーターはティンクを助けようと、「妖精がいるって、信じてる」と何度も唱える。その言葉は大きな力となり、ティンクは息を吹き返す。一方、子供達をさらったフックは、冬から春へ、ネバーランドが季節を変えたことで暗殺の失敗に気付く。そして空の飛び方を聞き出した後、ウェンディーを海へ落として処刑しようとする。その時、ピーターが現れた。妖精の粉を纏い、空を飛ぶフック。二人の壮絶な空中戦が始まった。闘いの最中、フックはウェンディーが大人になること、その時そばにいるのはピーターではなく夫だということを話して聞かせる。フックの言葉に打ちのめされるように、ピーターは空から墜落する—。

スタッフ

監督:P・J・ホーガン
製作:ルーシー・フィッシャー、パトリック・マコーミック、ダグラス・ウィック
製作総指揮:モハメド・アル=ファイド、ゲイル・ライオン、ジョスリン・ムーアハウス
原作:J・M・バリー
脚本:P・J・ホーガン、マイケル・ゴールデンバーグ
撮影:ドナルド・マカルパイン
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

キャスト

ジェイソン・アイザックス(フック船長/ダーリング氏)
ジェレミー・サンプター(ピーター・パン)
レイチェル・ハード=ウッド(ウェンディー・ダーリング)
オリビア・ウィリアムズ(ダーリング夫人)
リュディヴィーヌ・サニエ(ティンカー・ベル)
リチャード・ブライアーズ(スミー)
リン・レッドグレーヴ(ミリセント伯母さん)
ジェフリー・パーマー(エドワード・Q・クーチ卿)
ハリー・ニューウェル(ジョン・ダーリング)
フレディ・ポップルウェル(マイケル・ダーリング)
セオドール・チェスター(スライトリー)
ハリー・イーデン(ニブズ)
ラクラン・グーチ&パトリック・グーチ(双子)
ジョージ・マッケイ(カーリー)
ルパート・シモニアン(トゥートルズ)
カースン・グレイ(タイガー・リリー)

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