原題:Hollywood Homicide

ハリウッド—それは全ての<夢>を叶える街・・・ この街の主役は二人の刑事

2003年6月13日全米初公開

2003年/アメリカ/シネスコ・サイズ/ドルビーSRD/1時間55分 配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)

2004年06月23日よりDVD発売開始 2004年1月24日より丸の内ルーブルほか全国ロードショー

(C)Columbia Pictures Industries, Inc (C)Revolution Studios Distribution Company L.L.C.All rigits reserved.

公開初日 2004/01/24

配給会社名 0069

解説


ハリウッド——そこは、世界中の人々が憧れる”映画の都”にして、”ショービジネスの聖地”である。イミテーションの輝きに幻惑されたら、もう後戻りはできない。「ほどほど」とは無縁の、過剰なまでにドラマティックなこの街が、あなたを虜にしてしまうだろう。さらに困ったことに、ここは相手を選ばず誰にでも”夢見るパワー”を与えてしまう、罪深き街でもあるのだ・・・。
トップ・スターとして君臨するハリソン・フォード、「パール・ハーバー」「ブラックホーク・ダウン」などで知られ、今最も期待を集めている若手スター、ジュシュ・ハートネット——ハリウッドを代表する2大スターが、ハリウッド殺人課の刑事として最強のタッグを組んだ、【ハリウッドのハリウッドによるハリウッド・ムービーの決定版】が誕生した!
ショー・ビジネス界の大物フィクサーたちが暗躍する、あまりにも<<ハリウッドらしい>>事件。カッコいいのにどこかクレイジーな、あまりにも<<ハリウッドらしい>>2人の刑事。もちろん、刑事ドラマには欠かせないアクションの見所も、ハリウッドらしくダイナミックにしてスピーディー。ゴージャスでエネルギッシュで、フェイクなのにリアル・・・。「ハリウッド的殺人事件」はそんなハリウッドの<<現在・いま>>この瞬間の魅力が満載の、超一級スタイリッシュ・エンターテイメントだ。
ここハリウッドに、一人の若者がいる。KCコールデン、職業は警官で、若い女性向けのヨガのインストラクターを副業にしている。女性にはモテモテだが仕事には初心(うぶ)な彼は、念願の殺人課刑事に配属されたばかり。しかも、名刑事として数々の伝説を誇るベテラン刑事ジョー・ギャヴィランとコンビを組むことになる。だが、ジョーが次から次へと手柄をあげたのは10年も昔のこと。仕事の重圧と、3度の離婚による心の傷が彼を次第にすり減らし、いまや夢中になれるのは副業の不動産仲介業ぐらいのものだ。憧れのジョーの変貌ぶりはしばしばK.C.を失望させたが、それでも時としてジョーがみせる鋭い洞察力は<<伝説の名刑事>>時代の片鱗を思わせた。それに、刑事という職業がK.C.の全てではない・・・。実は、彼の本当の夢は(この街の多くの若者がそうであるように!)俳優になることだったのだ。
そんな刑事たちの気持ちにはお構いなく、世界で最もきらびやかなこの街では、人々の欲望に満ちた犯罪が後を絶たない。今日もまた、新しい事件が起きた。若者の熱気で埋め尽くされたライブの最中に、人気ラップ・バンドのメンバー全員が射殺されたのだ。300人もの観客が目撃していたにもかかわらず、手かかりはゼロ。しかし、音楽界の大物フィクサーや敏腕プロデューサーが暗躍するこの殺人事件には、思わぬ真相が隠されていた。そして、それがやがて新旧2人の刑事の人生をも変えてしまうことを、当の本人はたちはまだ知る由もなかった・・・。
監督は、「さよならゲーム」「ティン・カップ」など、心を打つ男たちのドラマに定評のあるロン・シェルトン。本作でも、ハリウッドという<<虚飾>>の街を舞台に、二人の刑事の<<真実>>の絆をエモーショナルに描き出している。また、共同脚本及び共同製作として、ロサンゼルス市警の刑事として22年間のキャリアを持ち、映画「ダーク・スティール」でコンサルタントを務めたロバート・ソウザが参加。彼の経験は脚本の随所に活かされ、観客が本作で「ありえない」と感じた警官のエピソード——警官の副業や、俳優志望の刑事など——こそが、実は実際の警官の日常だったりするのも興味が尽きない。
共演陣には、ジョーの恋人の霊能者ルビー役には、「存在の耐えられない軽さ」「蜘蛛女」のレナ・オリン。ジョーを目の敵にする内務調査官ベニー・マッコ役に、「13デイズ」でジョン・F・ケネディを熱演したブルース・グリーンウッド。また、「エド・ウッド」でアカデミー賞助演男優賞を受賞したマーティン・ランドーが往年の大物映画プロデューサー役で登場するなど、ハリウッドを代表する豪華な顔ぶれが結集している。
監督のロン・シェルトンは、ハリウッドへの熱い思いをこう語る。「ハリウッドは複雑な街で、伝説的なまでに誤解されている。文化的にも民族的にも多彩で、深刻な問題を抱えてはいるけれど、素晴らしい街なんだ」——ハリウッドの魅力を最も生き生きと描いた作品として映画史に語り継がれるであろう本作は、<<映画の都>>に捧げるオマージュであり、フィルムメーカーたちがハリウッドに贈る情熱的なラブレターでもあるのだ。

ストーリー


切り立った山の側面に踊る看板文字。ハリウッドは、華やかな雰囲気を醸し出し、多くの観光客を誘う。しかし、ひとたび目を移し考えると、そこには欲望が渦巻き、その欲望は「犯罪」という形に変わって姿を現す。
殺人事件は、若者で埋めつくされたライブハウスで起こった。銃器が火を噴き、人気ラップ・グループのメンバー4人が射殺された。
不動産取引の真っ最中だったジョー・ギャヴィランに呼び出しがかかった。ギャヴィランは実はロサンゼルス市警の殺人課に勤務するベテラン刑事。かつては敏腕として鳴らしたが、今では副業の不動産取引に忙しい毎日を送っている。そしてもうひとり——ヨガ教室で美しい女性たちに囲まれ、インストラクターをしている若い男の携帯電話も鳴った。生徒を残して飛び出していくK.C.コールデンの本職も、ロス市警の刑事だ。念願の殺人課に配属され、ギャヴィランとコンビを組みはじめたばかり。殺人捜査のイロハを学んでいる駆け出し刑事だ。
現場に駆けつけた2人は実地検分を開始した。ところがその最中にも、ギャヴィランの携帯がひっきりなしに鳴る。かかってくるのはもちろん不動産取引の電話だ。ライブハウスのオーナーに不動産仲介業用の名刺を渡し、ちゃっかり営業も怠らない。
犯行当時には300人もの客がいたにもかかわらず、手がかりはK.C.が見つけたダイヤのピアスと犯人のものと思われる2つの足跡くらい。しかし、ギャヴィランはわずかな痕跡から、目撃者の存在に気つく。ぐうたら刑事と見せかけていても、現場に出ればかつてのカリスマ刑事の勘が冴える。
「俳優になりたいんだ・・・」。2人でバーを訪れた夜、K.C.は本当の夢をギャヴィランに初めて打ち明けた。K.C.は主役を演じる「欲望という名の電車」の舞台に向けて、日夜演技の練習を重ねているのだ。
一方、3度の離婚歴を持つギャヴィランの人生は、借金にまみれて破滅寸前だ。ひとり暮らしの自宅では、ラジオのサイキック番組に電話するのが数少ない楽しみ。それに・・・番組のパーソナリティを務める霊能者ルビーと、大人の恋も楽しんでいる。ところが、ギャヴィランは警官の不正を捜査する内務調査部のマッコ警部補に目の敵にされ、散々な目に遭っていた。公費を使い込んでいるのではないかと濡れ衣を着せられ、ロッカーを開けられたり、ルビーと一緒にいるところを踏み込まれたり。売春の元締めのマダムを情報屋として使っていることも状況を不利にしていた。ギャヴィランを陥れようとするマッコ警部補の執拗さは、ギャヴィランがマッコの捜査ミスを暴いたことで恨みをかっており、さらに、ルビーがマッコのかつての恋人だったことも火に油を注いでいた。
捜査を進める中で、被害者のラップ・グループが所属するレコード会社を2人は訪れた。ギャヴィランは社長のサルテインの口振りから不自然さを読み取り、背後にある陰謀を予感する。
その頃ダウンタウンで襲撃事件の犯人らしき焼死体が発見された。手かかりが消え、捜査は難航する。だが、2人はついに事件の目撃者を見つけ出す。その男——グループのソング・ライター、K・ローの母親の証言から、うっすらと事件の意外な真相が浮かび上がる。そこには、ショービジネス界で成功を収めたサルティンの知られざる<<裏の顔>>が・・・。
それに、サルテインのもとには元警察官リロイ・ワスリーが出入りしているという。ワスリーは、囮捜査で殉職したK.C.の父親の相棒だったのだ。さらに、あのマッコとの関係も浮上してきた。この事件には、音楽業界の<<闇>>、警察内部の確執、さらには過去の事件が幾重にも重なり合っていた。
捜査に行き詰ったギャヴィランとK.C.は、姿をくらましたサルテインの居場所の霊視をルビーに依頼。ルビーが示した場所に行ってみると、何とルビーの予言が的中(?)し、そこにサルテインとワスリーが現れた。カーチェイスの末、ギャヴィランがサルテインを、K.C.がワスリーを追い詰めていく。上空からは、警察や実況中継するマスコミのヘリも追跡を開始。
観光客でにぎわうハリウッドの街は騒然となる。
その喧騒の先には——ラップ・グループの殺人事件のみならず、K.C.の人生を左右するほどの予期せぬ真相が隠されていた・・・。

スタッフ

監督:ロン・シェルトン
製作:ロン・シェルトン、ルー・ピット Lou Pitt
製作総指揮:デヴィッド・V・レスター、ジョー・ロス
脚本:ロバート・スーザ、ロン・シェルトン
撮影:バリー・ピーターソン
編集:ポール・セイダー
音楽:アレックス・ワーマン 

キャスト

ハリソン・フォード
ジョシュ・ハートネット
キース・デヴィッド
レナ・オリン
マスターP
マーティン・ランドー
ロリータ・ダヴィドヴィッチ
ルー・ダイアモンド・フィリップス
ブルース・グリーンウッド

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