原題:Maid in Manhattan

貴女にもきっと、恋がチェック・イン・・・

2002年12月13日全米初公開

2002年/アメリカ/カラー/105分/DTS / Dolby Digital / SDDS 配給:UIP映画

2010年05月26日よりDVDリリース 2007年11月28日よりDVDリリース 2003年12月19日よりビデオレンタル開始 2003年12月19日よりDVD発売開始 2003年5月10日より日比谷映画ほか全国東宝洋画系にてロードショー

公開初日 2003/05/10

配給会社名 0081

解説


運命の出逢いは必ず訪れる…。
いずれはマネージメントの仕事に就くことを夢見、N.Y マンハッタンの一流ホテルで客室係として働くマリサ(ジェニファー・ロペス)にも、まさにその瞬間が訪れようとしていた。勿論、本人は知る由もない。同僚にそそのかされ、スイート宿泊者のドルチェ&ガッバーナのスーツを試着していた時に彼は現れた。全女性の憧れ、次期大統領候補のクリス(レイフ・ファインズ)である。目と目が触れ合った瞬間、二人の間に何かが生まれた。彼女の正体も知らぬままに…。
「ローマの休日」「プリティ・ウーマン」「ノッティング・ヒルの恋人jなど、まるで対極する磁石のように、住む世界の違う者同志、急速に惹かれあう憧れのラブ・ストーリー。そんな夢のような恋愛映画に、またひとつ、今の時代とリアリティを加えた新たな作品が誕生した。まさに全女性の願望を叶えた究極のラブ・ストーリーと絶賛され、2002年12月にアメリカで公開した本作は初登場N01の大ヒットとなった。

主人公マリサを演じるのは、「ウェディング・プランナー」で好きな気持ちを胸に秘め、颯爽と結婚式を仕切る切ない女性の気持ちを見事に演じたジェニファー・ロペス。本作でも、突然の恋に戸惑い、悩みながらも、惹かれずにはいられない複雑に揺れ動く女心を等身大に演じ、歌姫だけでなく、ラブ・ロマンスの女王の地位も確立させた。マリサに一目で恋に落ちるクリスには、「イングリッシュ・ペイシェント」「ことの終わり」など、静かにそして情熱的に一人の女性を愛する男性から「レッド・ドラゴン」の猟奇殺人者まで幅広い役を演じられるレイフ・ファインズ。色気、気品、誠実さを持ち、観客も恋に落ちるクリス役は彼以外考えられないだろう。

監督は「スモーク」で日常の機微や人間の揺れ動く心情を丁寧に描いたウェイン・ワン。出逢うはずのない二人の一瞬の恋が、苦悩や障害を乗り越え、愛へと昇華していく様をマンハッタンの景色を背景にロマンティックに綴っている。特筆すべきは、彼は本作を単なる女性が憧れる夢の物語だけにしていないということ。今を精一杯生き、恋に悩み、目標を持つ現代の芯の強い女性像、実際に私達にも突然起こりえるかもしれないと思わせるリアリティをきちんと描いている。このちょっとのリアリティが女性達を夢中にtさせた要因の一つであろう。

ノラ・ジョーンズ、ダイアナ・ロスなど、ロマンティックなムードに酔いしれる音楽、ドルチェ&ガッパーナ、ハリー・ウィンストンなどのブランド品の数々も約二時間夢の世界にどっぷり浸れる好材料だ。

ストーリー

マリサ(ジェニファー・ロペス)は、マンハッタンの五つ星ホテル、ベレスフォードで客室係をするシングル・マザー。ブロンクスのアパートに住む彼女は、毎朝、息子のタイ(タイラー・ガルシア・ポジー)をバスで学校に送り届けたあと、地下鉄で出勤するあわただしい日々を送っている。今日は、タイが学校で大事なスピーチをする日。だが、人前に出るのが苦手なタイは、自分が失敗するのではないかと恐れている。そんな彼を力いっぱい抱きしめて励ましたマリサは、「必ずスピーチを見に来るから」と約束して仕事に出かけていった。

その朝は、客室係のミーティングで重大な発表があった。退職したマネージャーの後任を、現職のスタッフから選ぶというのだ。「希望者は願書を提出するように」という副支配人の言葉を聞いた同僚のステファニー(マリサ・メイトロン)は、仕事ができて人望も厚いマリサにしきりと応募をすすめる。これまでは子育てしか頭になく、キャリアのことまで考えたこともなかったマリサだったが、その胸には微かな希望が広がっていく。

夕方、仕事を早退したマリサは、母親と共にタイの発表会に駆けつけた。’70年代に関心を持つタイは、ニクソン元大統領に関するリッパなスピーチを用意していた。が、言葉に詰まったのを笑われたことから一気に自信を失い、途中でステージを降りてしまう。

翌日の土曜日、落ち込みの癒えないタイを連れて、マリサはホテルに出勤。タイを洗濯室に預けて、ステファニーと共にスイートルームの清掃にとりかかった。パーク・スイートに宿泊しているのは、社交界一のプレイガール、キャロライン(ナターシャ・リチャードソン)。前日もマリサにストッキングの買い物を頼んだ彼女は、部屋にあるドルチェ&ガッバーナの服を店に返却してくれと頼み、女友達と出かけていく。そのコートに5000ドルの値札が付いているのを見て、ステファニーはビックリ。「こんな機会は二度とないんだから」と、しぶるマリサに試着をすすめる。と、そこにマリサを探しに来たタイが現われた。ひとり遊びに飽きてホテルを散策していた彼は、エレベーターで上院議員候補のクリス・マーシャル(レイフ・ファインズ)と出逢い、一緒に犬の散歩に出かける許可をもらいにやって来たのだ。タイの後から部屋に入ってきたクリスを見て、驚くマリサ。もしも、宿泊客の服を勝手に着ていることがバレたら大変なことになる。仕方なく彼女は「キャロライン」になりすまし、クリスとタイと一緒に散歩に出かけることになった。

クリスは政界の名門一家の出身で、未来の大統領候補と目されている人物だった。現在は上院議員選に出馬し、遊説のためベレスフォードに滞在している。選挙参謀のジェリー(スタンリー・トゥッチ)にうるさくつきまとわれ、パパラッチに追い回される日々を送る彼にとって、マリサとタイと過ごすひとときは、束の間の安らぎを与えてくれるものになった。あらゆる物事を駆け引きの材料にしようとする取り巻きと違い、政治的な問題にも率直に意見を言うマリサに惹かれるクリス。散歩から戻った彼は、バトラーのライオネル(ボブ・ホスキンス)に、「キャロライン」の部屋へ昼食の招待状を届けてくれと頼む。

いっぽう、支配人の部屋に呼ばれたマリサは、自分がマネージャーに昇進する機会を与えられたと聞いてビックリする。実は彼女に黙って、ステファニーが願書を提出していたのだ。まだ気持の準備ができていないのに……と、とまどうマリサだったが、ライオネルの下で6週間の研修を受けることになった。

翌日、マリサはさっそくテーブル・セッティングのテストを受けることになったが、なんとその舞台はクリスの部屋だった。ワインを注ぎながらも、彼に顔を見られまいと必死のマリサ。かたやクリスは、昼食に招いた「キャロライン」が、昨日の女性と別人であることに驚くばかり。彼にとっては退屈な、マリサにとっては緊張の時間が過ぎ去ったあと、ふたりはホテルの表通りで偶然に出逢う。「ホテルを移った」と言ってなんとかその場を切り抜けたマリサは、ブロンクスで住宅問題の講演をするというクリスに「あなたの言葉で話すべき」とアドバイスを送る。それを聞いてマリサの聡明さにますます心動かされたクリスは、翌晩の慈善パーティに彼女を招待しようとジェリーに居所探しを依頼した。

ジェリーから本物のキャロラインを探してくれと頼まれたライオネルは、マリサがキャロラインになりすましていたことに気が付いた。「本気でマネージャーの仕事をしたいならパーティに出席して、マーシャル氏とはそれっきりにするんだ」。ライオネルの言葉にうなづいたマリサは、同僚の助けを借りて美しく着飾り、パーティに出かけて行く。人々の注目を集めながらクリスと踊る彼女は、夢のような一夜を過ごすが……。

スタッフ

監督:ウェイン・ワン
製作:エレイン・ゴールドスミス=トーマス、ポール・シフ、デボラ・シンドラー
製作総指揮:ベニー・メディナ、チャールズ・ニューワース
原案:エドモンド・ダンテス
脚本:ケヴィン・ウェイド
撮影:カール・ウォルター・リンデンローブ
衣装:アルバート・ウォルスキー
編集:クレイグ・マッケイ
音楽:アラン・シルヴェストリ

キャスト

ジェニファー・ロペス
レイフ・ファインズ
ナターシャ・リチャードソン
スタンリー・トゥッチ
タイラー・ガルシア・ポジー
ボブ・ホスキンス
マリサ・メイトロン
フランセス・コンロイ
クリス・アイグマン
エイミー・セダリス
プリシラ・ロペス
マディ・コーマン

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