原題:Ken Park

2003年ロッテルダム国際映画祭正式出品 2002年ヴェネチア国際映画祭正式出品 2002年トロント国際映画祭正式出品

2003年2月13日ニュージーランド初公開

2002年/アメリカ、オランダ、フランス/カラー/96分/ 配給:クライド・フィルムズ

2003年9月27日よりシアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー

公開初日 2003/09/27

配給会社名 0419

解説



『KIDS/キッズ』(95)のラリー・クラークとハーモニー・コリン、アメリカで最も危ないクリエーター2人の夢のコラボレーションが7年ぶりに実現した21世紀の青春映画!!
アメリカの映画監督で、妥協を一切排し、最も独立心の強い作家の1人として多くのクリエーターからリスペクトされているラリー・クラーク。10代で脚本家デビューを果たし、初監督作『ガンモ』(97)がヴェネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞し、ティーンの日常をリアルに代弁することにかけては右に出る者のないハーモニー・コリン。『KIDS/キッズ』(95)で世界中にセンセーションを巻き起こした2人が7年の歳月を経て、ついに新作を完成させた。加えて今回は『エリン・ブロコビッチ』(00)『ヴァージン・スーサイズ』(99)で今やハリウッドNo.1のキャメラマン、エド・ラックマンが撮影を担当。アメリカの写真の歴史を変えたと言われるラリー・クラークの写真集『TEENAGE LUST(10代の欲望)』の登場人物がそのまま動き出したかのようなライブ感あふれる演出で、今までにない全く新しい“21世紀の青春映画”が誕生した。
かつてないほどリアルな映像表現のため、アメリカでは公開延期。
しんどくても今日一日を乗り切る勇気がもらえる、新しい青春映画の傑作!!
カリフォルニア州ロサンゼルスの郊外にある町ヴァイセリア(スケボーのメッカとしても有名)を舞台に幼なじみ3人の少年と1人の少女、そして彼らの父母の日常をリアルに描いた本作。ある者は死を選び、ある者は父親の虐待に嫌気がさし家を出る。また、ガールフレンドとその母親の両方と関係する者がいるかと思えば、些細なトラブルがもとで犯罪に走る者もいる。夢のような恋愛もなければ汗や根性とも無縁の青春。ハリウッド作品に見られる嘘と幻想で固められた青春像に「NO」を突きつけた“ほろ苦いけど絶対に分かる”本物の青春映画。真実のみが持つ衝撃。しんどいのは自分だけじゃない、みんな同じなのだと、今日を乗り切る勇気をもらえる傑作が、本国アメリカよりも早く日本に上陸する。

ストーリー


舞台は、カリフォルニア州のロサンゼルスとフレズノの間に位置する小さな町ヴァイセリア。アメリカのどこにでもある孤立した中産階級の郊外住宅地である。スケボーのメッカとして有名なこの場所は、明るく平和で家庭的な雰囲気に包まれているが、家々の扉を開けて一歩足を踏み入れると、そこには狂気と混乱の世界が待ち受けている。
主人公たちは、ヴァイセリアに住む10代の若者5人。遊び仲間でもある彼らとその親たちの、退屈で出口の見えない日常がリアルに描かれていく。
タイトルにもなっているケン・パークは、ガールフレンドから妊娠を告げられ、それを苦にしているのか自覚もないままに、いつも通り近所の公園へスケボーで出かけ、持ってきたヴィデオ・カメラをセットし、自分の頭を銃で吹き飛ばしてしまう。
テートは祖父母とレッグという名の3本足の犬と暮らしている。彼は自分の首を絞め上げて、うなり声をあげる女子テニスプレーヤーを、テレビで見ながらマスターベーションをするのが好きだ。ある日、スクラブルゲームでいかさまをしたという理由で祖父と喧嘩になり、彼の首を刺そうかと考えるようになる。
クロードは、妊娠中の母親、ダンベル上げが趣味のマッチョな父親と暮らしている。息子に威張り散らしつつも実は複雑な性的感情を抱いている父は、酔って帰宅した夜、ベッドで寝ている息子に突然抱きついてしまう。驚いたクロードはドラッグに溺れ、家を出る決意を固める。
ピーチーズは魅力的な女の子だ。食事の間中ひざまづいているほどの敬虔な父親と暮らしている。彼女はボーイフレンドをベッドに括りつけSEXをするのが好きだったが、ある日その現場を父親に見つかり、激しい折檻を受けることになる。
スケボー少年ショーンは、ガールフレンドと彼女の母親の両方と関係を持っている。けれども本当に寝たい相手はどちらなのか、彼には今だによく分からない。
ある者は死を選び、ある者は家を出る。SEXに束の間の安らぎを見い出す者もいるが、犯罪者の道を突き進む者もいる。果たして彼らに出口は見つかるのか?

スタッフ

監督:ラリー・クラーク、エド・ラックマン
製作:キース・カサンダー、ジャン=ルイ・ピエル
製作総指揮:オリヴィエ・ブレモン、パスカル・ブレトン
製作会社:カサンダー・フィルム・カンパニー、マラソン・インターナショナル
脚本:ハーモニー・コリン
撮影:エド・ラックマン(A.S.C.)、ラリー・クラーク
音楽監修:ハワード・パール
音楽コンサルタント:マット・クラーク
セット・デザイン:ジョン・デ・ミーオ
美術:クレイグ・ゲットマン
編集:アンドリュー・ハフィッツ
音響:デニス・グレジック
衣装スタッフ:ミッシェル・ポッシュ

キャスト

テート:ジェームズ・ランソン
ピーチーズ:ティファニー・ライモス
クロード:スティーヴン・ジャッソ
ショーン:ジェームズ・ブーラード
カーティス:マイク・アパレティーグ
ケン・パーク:アダム・チューバック
クロードの父:ウェイド・アンドリュー・ウィリアムズ
クロードの母:アマンダ・プラマー
ロンダ:メーヴ・クインラン

LINK

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